現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第118回:フィクション

2017-02-21 05:22:00 | 日記

「今から小池都知事は何をやらなければいけないのNさん」

 Nの仲間がNを見た。

「うん、東京ネットワークをつくって欲しい」

「何それ」

 Nの仲間は驚いたようにNを見る。

「前にも言ったろう。過疎に悩む県や高齢化に悩む県と東京都はネットワークを構築するのだ。そして米野菜の自家売り、水産物の自家売りをするのだ。前にも言った通り日本の米は美味しいが高すぎる。漁業は衰退の一途を辿っている。これでは日本の根幹が腐ってしまう。本当は国がやらなければいけないのだが、重い腰はあがらない。情けないかぎりだ」

 Nのこの言葉に、

「成功すれば小池東京都知事は日本を救った救世主として長く語り伝えられるだろう」

 こう言うのだった。

「Nさんは頭に描いているプランを小池都知事に教えるつもりはあるんだよね」

「もちろん、東京には限りない未来があるんだから」

 Nは仲間を見て微笑んだ。