現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第103回:フィクション

2017-02-03 02:51:38 | 日記

「世界が小池都知事と森五輪委員長の不仲を心配しているよ」

 Nは仲間にこう言うと、

「二頭政治は良くないよな」

 仲間がこう言った。

「ボスは小池東京都知事って訳にはいかないの」

「ダメだ」

 Nはため息をつく。

「あんまりごたつくと皇族に迷惑がかかるからなあ」

「それだよ、それそれ」

「五輪には世界の王族が絡んでいるからなあ。日本の皇室とも仲がいい」

 このNの言葉に仲間は、

「へーそうなの」

 驚嘆の声をあげた。

「大変だ」

 Nは

「スジからいうと小池都知事がボスでないとおかしい」

 自分に言い聞かすようにこう言った。