現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第86回:フィクション

2016-12-26 03:37:23 | 日記

Nは小池百合子が出演するテレビを土曜日曜見ていた。

おおむね小池百合子都知事を賞賛する声が多かったが、

中には、

「豊洲なんてどうなってるんだ」

 こんな都民の声を紹介した番組があった。

Nはテレビに向かって、

「小池都知事が豊洲移転を決めたわけじゃないだろう。これは都庁の役人が役人の都合と利権で決めたんだ。マスコミはこの辺の経緯を知っているはずだ。なぜ東京都民や日本国民にそれを言わないんだ。安全性が担保されないのに、移転できるわけがない」

 こう呟いた。

仲間が、

「おれたちの若い頃豊洲は『毒ガス工場』と呼ばれていたもんなあ」

 こう回想する。

「移転したのはいいが、『人体に対して有害物質が出て来る』こんな事が起きたら、東京は大混乱だ」

 他の仲間が口を添えた。


現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第85回:フィクション

2016-12-22 05:59:56 | 日記

「五輪組織委員会はお金を出さないのなら、口を出したらいけないよ」

 Nは呆れたようにこう言った。

「5000億しか出さないんだろう」

「都民、いや国民の反感を買うよな、森委員長の一派は」

 みんなNと同じ思いだ。

「森委員長は東京都が主宰と言うのであれば、小池都知事の采配で五輪運営をすべきた。小池都知事をボスとすべきだ」

 Nはみんなを見渡した。

「それにしても小池都知事は難しい仕事が続く」

「そうだ、だから会話の中で難しい横文字が出るんだ」

 この仲間の言葉にみんな爆笑した。

「小池都知事の横文字はいただけないなあ」

 Nも笑いながらこう言う。そして、

「小池都知事は世界のコイケだ。必ずやる」

 こうも言った。


現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第84回:フィクション

2016-12-21 04:51:14 | 日記

「はやり石原慎太郎元知事に出てきて豊洲市場の一連の経緯を説明してもらわないと、東京都民いや日本国民は納得しないよ。石原慎太郎の責任は重たい」

 Nはこう呟いて仲間を見た。

「知らぬ存ぜぬでは通用しないよなあ」

「そうだ、最終的に石原慎太郎都知事の判がついてあるのだ。一連の経緯を知らないはずはない」

 みんなNに同調する。

「部下に任せっぱなしだったのかな」

「それだと大問題だ」

「移転したのはいいが、汚染が深刻な問題なったりしたら取り返しがつかなくなる」

 みんなため息を付いた。

「小池百合子都知事も大変だなあ」

「日本で一番大変な人かも」

「なんとか頑張って欲しい」

 Nとその仲間は小池都知事を心配している。


現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第83回:フィクション

2016-12-20 07:27:29 | 日記

「小池都知事の活躍で東京のイメージが格段に上がってきた。ニューヨークより凄いんじゃないか」

 Nのこの言葉に、

「小池都知事をもっともっと助けてあげたい」

 仲間が呟いた。

「我々は何をすればいいの」

「小池都知事をブランドにしないと」

 みんなの小池都知事に対する期待は大きい。

「小池都知事の歌をつくろう。そして新しい東京の歌だ。オリンピックの歌も必要だ」

 Nはこう言ってみんなの顔を見る。

「そうだ、それがいい」

「みんな歌創れるか」

「頑張ってみるよ」

「新しい日本は東京から」

 みんなの夢は大きい。


現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:82回:フィクション

2016-12-19 11:07:06 | 日記

「みんな今日の読売新聞社説を読んだか」

 Nは仲間を見てこう言った。

「改革の推進には強調も必要だっていう文章だろ」

「うんそれ」

 Nはみんなを見渡してまた口を開いた。

「自民党都議連って話し合いの出来る相手かな。強調できる相手かな、小池都知事が」

 仲間は口々に、

「小池都知事はなまじに話し合いの強調のと考えるより、自分の信じた道を行ったほうがいい」

「そうだ、なまじに強調したらナメられる」

 Nは大きくため息を付いた。

「今からはお金の分担でもめるだろうなあ」

「でもやるっきゃない」

「そうだ・・・・」

 Nは天を見上げて、

「がんばれ小池東京都知事」

 こう言うのだった。