現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第142回:フィクション

2017-03-25 06:07:59 | 日記

「小池百合子氏は日本政令都市連合をつくればいい」

 Nのこの言葉に、

「小池都知事が日本を実質的に支配すると言う意味だね、Nさん」

「そう言う事」

 Nとその仲間は顔を見合わせる。

「今のままじゃあ自民党はこの苦境を乗り切れない」

「次に安倍総理に変わって他の人が総理の座についても短命に終わる可能性があるよなあ」

 やはり今回のあの森友学園のスキャンダルは自民党にとって大打撃となっている。

「今大阪が揺らいでいるので小池都知事が救いの手を出したらいいのではないかな」

 Nはこう言って仲間を見た。

「そうだなあ、安倍総理の指導力も弱まってきたからなあ」

 Nの仲間はため息を付いた。


現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第141回:フィクション

2017-03-23 08:45:37 | 日記

「小池百合子氏は国政進出への絶好のチャンスを得たな」

 Nはこう言って仲間を見た。

「恐らく今日の籠池氏の証人喚問で自民党は振り回されてイメージダウンは免れないだろう。それに地方の自民党は自信を失ってビビれまくっているからなあ。都議選の結果ではドミノ現象が起きるぞ」

 仲間がこう言葉を添える。

「安倍総理が我慢しきれずに解散を仕掛けてくる時が絶好のチャンスだ」

「そうだ、うまくいけば十数人くらい当選するかもしれない」

 Nとその仲間は国政は自民支持なのだが、地方の自民党を毛嫌いしているのだ。

「潰れろ」

 こう思っている。

それくらい前近代的で利権が渦巻くところなのだ。

「小池百合子氏が新しい日本をつくるのでそれを応援しよう」

 Nとその仲間はこう言い合って頷くのだった。


現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第140回:フィクション

2017-03-22 06:37:57 | 日記

「Nさん、今日22日の読売新聞に『下村氏。小池都知事批判:市場移転政争化は邪道』とあるよ。『豊洲の安全は確認されており、安心については小池百合子都知事が自ら判断する事だ。都知事選の政争の具にすることで自民党にダメージを与える戦略だとしたら邪道だ』こう批判している」

 Nの仲間が口を開いた。

「そして『小池氏のイエスマンばかり集めた私兵のような人達が都議会の過半数を確保すれば都政は失墜する」こうも言っている」

 別の仲間が呟いた。

Nは苦笑しながら、

「自民党の幹部は東京都民いや日本国民が地方の自民党をどう思っているのか理解していなんだ」

 こう言うと、

「国民は地方の自民党にはうんざりしているんだ。東京を含めて」

「小池都知事を非難するより、『新しい地方の自民党づくり』これをアピールしたほうがいい」

 仲間は自分の意見を述べた。

「今のままなら地方の自民党はあちこちで惨敗を繰り返すだろう」

 Nはこう言って仲間を見た。


現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第139回:フィクション

2017-03-20 05:32:14 | 日記

「Nさん、浜渦元副知事が百条委員会で声を荒げていたね」

「うん、豊洲移転を推し進めた事は賞賛されて当然だと言っていた」

 Nとその仲間が豊洲移転問題を話し合っている。

「Nさん、あなたはこの移転問題をどう思う意見を聞かせて」

「分かった。いくら学者が安全と言っても、何か事が起きた時学者が責任を取ってくれる訳じゃないからなあ。責任はすべて小池都知事の責任となる。移転はリスクが大きいよなあ」

「石原慎太郎氏はさかんに世論誘導しているね」

 Nとその仲間は豊洲移転はリスクが大きいと判断している。

「どうやって豊洲の安全性を担保するかが問題だ」

 Nが、

「専門家会議に具体的な安全性を担保する方法を示して貰いたいなあ」

 こう言うと仲間は、

「本当だ、都民いや日本国民が納得する安全性を担保する方法をね」

 こう言葉を添えた。 


現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第138回:フィクション

2017-03-19 08:18:46 | 日記

「オレはね、あの豊洲移転問題は大きな力が働いているんじゃないかと思っているんだ。君たちはどう思う」

 Nは真剣な顔をして仲間を見た。

「おれたちもそう思っているよ。でもどうほじくっても石原慎太郎氏のところで終わるんじゃないの」

 仲間の洞察力は鋭い。

「森友学園の件は日本の闇が垣間見えるが、この豊洲移転問題においても日本の闇がチラチラするなあ」

 Nはため息混じりにこう言ってまた仲間を見た。

「利権が絡んでいるんだろうねえ」

「それそれ」

「ジャーナリスト達はこの闇を追求できないようだから、Nさんこの豊洲問題の闇を暴いたらどうだい」

 仲間が真剣な顔をしてNを見る。

「証拠が何一つないんだ。大物が動いたという」

「へえ・・・・・・・・・」

 Nは大きなため息をついて、

「日本の闇を追求するのは簡単な事ではないんだ」

 こう言うのだった。