「小池百合子東京都知事に手紙を書こう」
Nは自分に言い聞かすようにこう呟いた。
「何を書くのNさん」
仲間が尋ねる。
「東京で起きるテロの可能性だ」
Nの顔は曇っている。
「東京は安全だろう」
「そう思い込む事が一番危ない」
Nは仲間の顔を見た。
「都知事だけでは防げないよなあ」
「そうだ、日本政府も対応を考えないと」
「国民全体の問題としてな」
「地下鉄サリン事件のような事はもうごめんだ」
Nとその仲間は真剣である。
「小池百合子東京都知事に手紙を書こう」
Nは自分に言い聞かすようにこう呟いた。
「何を書くのNさん」
仲間が尋ねる。
「東京で起きるテロの可能性だ」
Nの顔は曇っている。
「東京は安全だろう」
「そう思い込む事が一番危ない」
Nは仲間の顔を見た。
「都知事だけでは防げないよなあ」
「そうだ、日本政府も対応を考えないと」
「国民全体の問題としてな」
「地下鉄サリン事件のような事はもうごめんだ」
Nとその仲間は真剣である。
「小池百合子都知事に勝たせたい」
「区長選の事」
「それそれ」
Nは絞るようにこう言った。
「小池さんががんばったら地方の自民党が変わるんだ」
Nがまた口を開く。
「地方ってそんなひどいの」
「ひどいなんてもんじゃあない。おれのふる里の広島なんてゴロツキも真っ青みたいな地方議員がいるんだ。議員も議員なら取り巻きも取り巻きだ。広島のために働いれいるんじゃない。自分の仲間のために働いているんだ。これでは地方は良くならないし、日本も良くならない」
Nは仲間を見た。
「小池百合子都知事のがんばりは最終的に自民党の国会議員を楽にする」
「それ分かるよ。地方には警察に目をつけられている議員が何人もいるもんねえ」
「そういう事」
Nは千代田区長選の勝利を信じている。
「近未来に、日本の政令都市の首長は小池新党で占めたら日本は面白くなる」
Nが仲間にこう言うと、
「そうだなあ、小池百合子が総理になるには地方を抑えないと」
「とりあえず最初にどこをとればいいのNさん」
「広島」
「うん分かるよ。あの街は利権がらみの街だからなあ」
Nとその仲間は顔を見合わせた。
「首都圏も大事だなあ」
Nはまた仲間の顔を見た。
「今すでに日本の三割の人口が首都圏にいるもんなあ。近未来には五割を超えるかも」
「うわあ、日本滅亡だ」
「そうならないために小池百合子東京都知事にがんばってもらわないと」
Nは小池百合子の能力を高く買っている。
「小池百合子を日本の総理に」
Nは本気である。
「何度も言うが石原慎太郎東京元都知事の責任は免れない。豊洲移転は無理だ。リスクが大きい」
Nはこう言って仲間を見た。
そしてNは、
「おそらく石原慎太郎元都知事はのらりくらりとかわしてくるだろう。あんまりこの人に関わっても他の仕事がおろそかになる。なにしろ今日本全国で『小池百合子を日本の総理に』この声があがっているのだ」
こう言って仲間を見た。
「それはおれも聞いている。ただ総理大臣になるには小池新党を大きくするか、いつか自民党に復帰するかだ」
Nとその仲間は顔を見合わせた。
「小池新党を大きくする以外総理の道はないよな。どうすればいいんだ」
「今年景気の回復が思わしくないと安倍政権は揺らぐ。この時が小池百合子氏にとってビッグチャンスだ。攻めればいい」
Nが呟いた。
「地方の人材を集めないとな」
「そうだな」
小池百合子の人気は急上昇している。
「東京の底力を示すエピソードをひとつ」
Nは仲間を見てにやりと笑った。
「何なの」
「黙って聞いてくれ」
Nはエピソードを語り始めた。
「オレがまだ大学生の頃だった。あるライブで中年男性が必至で歌を歌っていた。でもイケメンでもないこの中年男性に誰も足を止めない。そんな時女子中学生がかぶりついてこの中年男性を応援したんだ。ライブが終わった後この中年男性は感激して「こんなダサいオレを応援してくれて有難う」こう女子中学生に頭をさげた。女子中学生は『あなたのそのダサいところが最高の魅力です』この言葉を返したんだ。この中年男性は涙ぐんでいた。この中年男性の名前は宇崎竜童という名前だった」
このNの言葉に仲間は、
「信じられない・・・・・・」
こう言って絶句した。
「あれから四十年以上の月日が流れたが、東京の女子中学生がアイドルでもない中年男性を応援してスターにしたという歴史はこの世が続く限り残る」
Nは仲間を見渡した。
「ホント東京の底力だ」
Nは、
「小池都知事は文化面にも力を入れて欲しい」
こう言うのだった。