作って遊ぼう&学校の応援

 小学校でオモチャを身近な材料で作っています。また、最近プログラミングで学校支援アプリを制作しています。

厚紙「ブンブンごま」づくり

2022-05-30 18:23:42 | 作って遊ぼう教室
 先の投稿で牛乳パックの底でブンブンごまをつくりました。大変頑丈(がんじょう)で遊びにはもってこいのものでした。
 そこで、普通の厚紙でも作ってみようかと考えてみました。欠点としては牛乳パックより〔柔ら(やわら)かい〕ので早く壊(こわ)れてしまうことです。その壊れそうなところに厚紙を重ねて、欠点を少しは免(まぬが)れるように工夫しました。しかし、あまり頑丈(がんじょう)になりすぎるとたこ糸がこすれて切れてしまうと、高速に回転する厚紙が飛んでいくので非常に危険なことが起こります。2つの穴が壊(こわ)れても厚紙が回らなくなるだけですから、この方が安全です。

〔関連パソコンサイト〕


 それでは作っていきましょう。
 厚紙以外で必要なものです。



 厚紙を切っていきますが、どれくらいの大きさがいいかよくわからないので、次の大きさの違うものを準備してみました。厚紙で作る回転板を正方形とします。 辺の長さを11cmから1cm刻みで4cmまでの8種類です。



 補強(ほきょう)のために、厚紙一辺2cmの正方形を2枚準備します。回転板が8枚ですから、小さな正方形は(2×8=)16個が必要です。

 定規とボールペンや鉛筆で線や印を引いていきます。



 こんな感じです。全部に対角線を引きます。回転板は両面に引いてください。(小さな方は一面だけです。)
 小さな正方形のひとつに穴を開けるところに印を付けます。対角線の交わったところが中心ですから、中心から4mmの対角線上のところです。中心から正反対の4mmところにも印を付けます。

 ブンブンごま一つ分ではこんな感じです。
 穴開けの印は、小さな方の一つだけに印(2つ)があります。



 全部に線と印が付きました。 



 小さな方の線の無い面にノリを付けて回転板に貼ります。



 対角線をそろえて貼ると、中心が重なります。回転板の両面に貼ります。



 穴の印のある方を上にしておいてください。



 全部がここまでできました。
   ・
   ・
 しばらく乾くまで待ちます。(5分以上)
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 次は穴を開けていきます。
 画びょうを印のところにまっすぐ上から差し込みます。厚紙が3枚重なっているので、一回では通りません。刺したり抜いたり数回して通します。2ヵ所とも忘れずに通します。



 小さな穴ですから、まだまだたこ糸は通りません。

 この穴を大きくしていきます。



 先の尖(とが)ったものを無理(むり)やり通します。つまようじ(竹製がよい)や千枚通し、釘、焼き鳥の竹ぐしなどがいいです。刺したり抜いたり、グリグリしたりして、穴を大きくしていきます。グリグリで穴の入り口と出口が広がって、刺すときに中央部分が広がります。つまようじや竹ぐしが通り抜ければ穴の出来上がりです。

 たこ糸を1m切ってください。



 たこ糸の両方の端(はじ)を先ほどの2つの穴に通します。



 つまようじ程度の穴であれば、スーと通ります。

 通した2つの端を合わせて摘(つ)まんで結びます。一重結びで十分です。(外れません。)



 これで《ブンブンごま》の完成です。



 全部の完成です。




 さあ、遊んでみましょう。

 一本の指にブンブンごまのたこ糸の輪の2つの端をかけます。



 すると、回転板が垂れ下がります。ここがたこ糸の真ん中です。ここで回すようにします。

 手の両方の1~3本の指にたこ糸を引っかけてダラッとさせます。



 これを十数回グルグル回してたこ糸に“より”をかけます。



 さあ、ここから♬ブンブン♪が始まります。



① “より”がかかったところで両方から引っ張ると、“より”がほどけるように回転板が回ります。

② “より”がほどけ終わるタイミングで引っ張る力を弱めます。回転板はまわり続けるのでさっきと逆の方向に“より”がかかります。 

③ 回転板が止まるタイミングで、引っ張る力を強めます。すると“より”がほどけるように回転板が回ります。

 ②③②③②③・・・(繰り返し)・・・と繰り返して、引く力が強くなったところで「ブンブン」と鳴り始めます。



 こんな感じで楽しめます。


 最後に、どのくらいの大きさにしたらいいかの研究です。


(タップして拡大してご覧ください。)

 私見ですが、正方形では辺の長さが6cm以上がいいと思いました。11cmまでやってみましたが、十分楽しめました。しかし、大きすぎると“大きな力が必要”になります。危険も増してきます。11cmぐらいが上限のようです。

 私としては 6~11cmをお勧めします。


作り方のプリントです。次の写真をタップするとpdfファイルが開きます。






〔関連パソコンサイト〕


 





牛乳パックで「輪投げあそび」づくり

2022-05-23 21:13:55 | 作って遊ぼう教室
<パソコンページ>
 小さな子どもと一緒に遊ぶのに[輪投げ]はどうですか。
 牛乳パックをハサミで切るのが子どもにはチョッと難しいですが、大人と一緒に作るのはどうでしょう。
 底のところを台として、4つの角(かど)のひとつを輪の入る柱にします。残りの側面は四角柱状になっていますので、それを輪切りにして、四角い投げ輪をつくります。

 ハサミで切るところを青い線で表しています。破線(点線)は見えないところです。
 黒い線は牛乳パックの輪郭です。破線(点線)は見えないところです。



 寸法は厳密なものはありませんから自身で決めてください。
 私の場合は、ケガキもしないで直接ハサミを入れて切っていきました。
 子どもに作らせる場合は、マジックで書いてあげたらいいですね。(ボールペンや鉛筆では、きれいな線は引けません。)

 では、底の方からハサミで切っていきましょう。



 写真を大きくしてみました。切るところはわかりますか。どこからハサミを入れるか計画を立ててから始めます。立体ですからそこが重要です。



 柱にするのは、側面の四方の角のうち、ひとつだけ固いところがあります。つなぎ目のところです。ここを柱にするのがベストです。
 角を活かして角の両方の面を幅1cmほどを残して切っていくと、折れない固い柱になります。
 
 次に、柱の角と反対側の角からハサミを入れます。写真では底近くからハサミを入れていますが、立体にハサミを入れるのは難しいです。もっと上の方からハサミを入れると、角を折って平らにできるので切りやすいです。まずは輪切りにしてペン立てのようなものをつくって、そこから線のように切ってください。



 柱の出来上がりです。


 上の部分で四角い輪を作っていきます。



 写真を大きくしてみました。複雑に見えますが、平らにつぶすとまっすぐハサミで切るだけです。
 幅は1cm程度で切っていきます。厚いですから力がチョッと必要です。子どもにはマジックで線を入れて、ゆっくり切ってもらうといいですね。



 こんな風にハサミで切っていきます。

 これだけつくることができました。



 10個つくることができました。


 これですべて完成です。さあ~ 遊びましょう。

 1m離れて投げてもなかなか入れるのは難しいです。練習もなしにですから1つ入るのがいいところです。皆さんだったらもっともっと入ると思います。親子で、ジ~ジ・バ~バと孫とで楽しんでください。



 輪は、5つまでは柱に入ります。しかし、なかなか入らないので、10個持って10点満点で競っても5点まで取ることはできないでしょう。しかし、回を重ねて上手になったら、5つ持って5点満点で競ってください。
 四角い投げ輪は不安定です。軽いし空気抵抗が大きくて予測のつかない飛びかたです。
 もっと折り目を増やして円にしてやると、回転させて投げると安定して飛びます。



 投げ方・飛び方を四角と円で比較した図です。回転の有無もやってみました。
 安定して飛ぶのは円の投げ輪を回転させて投げたものだけでした。
 四角いものを回転さててもすぐ回転しなくなります。そのあとは回転させないものと一緒で、向きや方向を変えてヒラヒラ予測不能な動きで落ちていきます。



 図にするとこんな風です。面白いですね。

 四角い投げ輪、円の投げ輪のどちらにするかも面白いですよ。 


作り方ダウンロード

写真クリックでPDFファイル




追伸
 我が家も、この夏は息子家族が帰省すると連絡がありました。孫娘二人と作って遊びたいと思っています。楽しみだな~。

<パソコンページ>


 最後まで読んでいただきありがとうございました。参考になりましたら幸いです。
  

 

「ブンブンごま」づくり教室を楽しみました!

2022-05-17 14:48:47 | 作って遊ぼう教室
 5月16日(月)の午後、「ブンブンごま」づくり教室を実施してきました。

 午後3時に子どもたちが教室に来てくれました。1年生4人、2年生6人の10人の児童です。

児童1「今日は何するのかな!」

指導員「今日はね、特別に先生に来てもらって楽しいものつくるんだよ!」

 私の名札を見て
児童2「◇〇の△▽と つくってあそぼう?」

私「読んでくれてありがと。よろしく。」

 このような会話が教室を始める前にありました。

 こんなこともありました。

 私の頭を指さして、

 ・・・私の頭はこんな感じ・・・

児童3「どうしてここだけ毛が生えてないの?」
私「抜けてなくなったんだよ。」
児童3「育毛剤(いくもうざい)買ってつければいいのに!」
私「お金で買うんでしょう!」「育毛剤は買わないんだよ。」「心配してくれてありがとう。」


 という会話がありました。こんな会話はよくあることです。思ったことは口に出してしまう児童もいっぱいいます。このように何の躊躇(ちゅうちょ)もなくです。むしろ私のことを思っての言葉ではないでしょうか。

 家に帰ってから、こんなとき何と返してやったらいいか考えました。

 「大人になって、おじいちゃんになっていくと、毛が抜けていく人がいるんだよ。私だけでなくいっぱいいるでしょう。残念だけど、育毛剤を付けても毛は生えてこないんだ! でも平気だよ。これでいいよ。」

 と言ったらどうでしょう。こんな返しもあるよというのがあったら教えてください。

 気をつけたのが

「君だって大きくなったら抜けてしまうかもしれないよ。」

 とは言わないことです。こういう子ですから、自分もそうなるかもしれないとなったら〔心配〕をひとつ抱(かか)えることになってしまいますから。

午後3時10分になって教室を始めました。

「今から作るのはこれです。みんな知っているかな?」
  「????」「????」「?ブンブンごま?」
「今から遊んでみましょう。ひとつずつ配ります。」
「さあ~遊んでみましょう。・・・ どうやって遊ぶかやってみてください。 ・・・」
  ・・・
  ・・・
 (だれも遊べない状況)
「こうやって遊びます。  聞こえる⤴・・ブンブン・ブンブン・・・が聞こえる。」
「だから〔ブンブンごま〕て言うんだよ。」
「たこ糸の両方の端を一つの指に引っかけます。」
「底板が一番下になるように引っ張ります。」
「たこ糸の両端を左右の指にかけて広げると、底板が真ん中にあります。」 
「グルングルングルングルン・・・と回します。するとたこ糸に撚(よ)りがかかっています。」
「これを両側から強く引っ張ると、撚りが解(ほど)けるように底板が回ります。」
「ほどけ終わるタイミングで張りを弱めると、底板は回り続けて、さっきとは逆に撚りがかかります。」
「底板の回転が止まるタイミングで、たこ糸を左右に強く引っ張ると、逆方向に底板が回転を始めます。」

  (くり返す)

「いいタイミングで引く力を強めたり弱めたりすると、このように『ブンブンブンブン・・・』となり始めます。」

「みんなもやってみてください。」

 みんなの挑戦がはじまりました。

 なかなかうまくいきません。

 1分ほどで2年生の女の子が「ブンブンできました。 ・・ブンブンブンブン・・」

 2分ほどで2年生の男の子が「できた!できた!」



 どうしてもできないと諦(あきら)めて顔をふせてやめた児童がいました。

 指導員三人と私で個別指導を始めました。

 「こうやってぐるぐるぐるぐる回します。」
 「撚(よ)りがかかっているでしょう。」
 「たこ糸を引っ張ると底板が回るよね。」
 「撚りが解けてしまうタイミングでたこ糸の引っ張りを弱めると、」
 「底板が回り続けて、たこ糸は逆に撚りがかかっていきます。」
 「底板の回転が止まりそうになったら、またたこ糸を引っ張ります。」
 「これを繰り返して、力を強くしていくと」
 「・・・ブンブンブンブン・・・ほら、遊べるよ。」
 という具合に指導しました。

 10分ほどで全員が遊べるようになりました。

 さあ、制作です。

 「これからは、このブンブンごまを自分で作ります。」
   「へえ~、できるかな!」「できるよ!」
 「家に帰ってからもできるように、牛乳パックのところから私がやってみます。」



 「牛乳パックの注ぎ口からハサミを入れて、つなぎ目を切っていきます。底まで行ったら、横にぐるっと回して切ります。そこが切り取れました。側面は他に使いますから取っておきます。」
 「底板の真ん中に2つの穴を空けます。画鋲で刺して空けます。」
 「画鋲の穴は小さいので、その穴に爪楊枝を刺して大きくします。刺したり抜いたり、グルグルしたりして少しずつ穴を大きくして、向こうまで通してください。」
 「みんなには画鋲で穴を空けた底板を配(くば)ります。爪楊枝も配りますが、用が済んだらすぐ返してください。」

(残念ながら、写真は撮れませんでしたが、児童の空けた穴が取れました。)


 「たこ糸を配ります。こうやって穴に通します。」
 「通ったら、たこ糸を結ぶと 完成 です。」
 「うまく通らないときは、水を付けて尖らすといいですよ。」



 一生懸命にたこ糸通しをしています。



    「なめてはだめですか?」「コロナのときですから水でお願いします。」
    「爪楊枝で押し込んでもいいですか?」「いいですよ、用が済んだらすぐ返してね。」
 1年生「結べないんです。」「(結んでやって)できたよ。」「ありがとうございます。」

 指導員が結んでやっています。 


 出来上がって遊んでいるところです。



 持ち帰るために名前を書いています。



 「これで終わります。」

 「あ~、楽しかった!」
4時ちょうどでした。

 こんな感じで作って遊ぼう教室を終了しました。牛乳パックの底以外で作る方法は時間の都合で割愛しました。

 ついつい長いブログになってしまいました。最後まで読んでいただきありがとうございました。コロナ禍でいつ中止になるかわからないので、児童のリクエストの多いものから今年はやっていこうと考えています。次は風車づくりです。ご期待ください。 

「ブンブンごま」づくり教室の準備

2022-05-15 23:08:35 | 作って遊ぼう教室
 5月16日(月)は本年度初めての活動日です。近くの小学校の1・2年生12名が参加してくれます。どんな子供たちかも楽しみです。コロナ禍で昨年度は活動がなかった小学校でしたから全員が初めての出会いです。

 最小限に必要なものは、この小さな箱に納まってしまいました。



 左側の列の牛乳パックの底が回転盤となる材料です。中心部分に画鋲で空けた小さな穴2つがあります。そこまでは加工済みです。1・2年生ですから画鋲は危険と判断して私がすることにしました。

 中央の後ろ側にたこ糸を1mに切ったより紐が入っています。たこ糸はダイソー(100円ショップ)ではキッチンの売場にありました。
 その手前が道具の画鋲(がびょう)と竹爪楊枝(つまようじ)です。竹爪楊枝だけを配布します。画鋲はもしものとき用です。

 右側の列の牛乳パックの底が完成品です。ただし、向こう側が「ブンブン・ブンブン・・」と良く鳴るものです。これも配布します。手前は欠陥品です。私が演示して「旨くいかないところ」を紹介するためのものです。

 次の写真は道具(工具)です。配布するのは竹爪楊枝(つまようじ)だけです。それ以外は、何かあったときに必要なものです。どうして竹爪楊枝かというと、小さな穴を広げるのに使いますから、硬くて強いものがいいからです。木爪楊枝は折れやすいです。



 次、これが持参する全てを並べたものです。



 これらを、どう使って教室を進めていくかお話しします。

① 「今日はブンブンごまを作ります。」と遊んでいるところを見てもらいます。

② 〔ブンブンごま〕を一人一人に配布して遊んでもらいます。

③ 牛乳パックの底以外でも作れることを紹介します。
  厚紙各種です。



 これらで作ったブンブンごまです。



 正方形や上下左右対称図形ですから、線を引いたり長さを測ったりして、中心が正確に求められて〔完成度〕の高いブンブンごまができます。



 でも、これらには欠点があります。



 たこ糸の通る穴が遊んでるうちに、互いの穴のある方向に広がっていくんです。十数回、数十回ほど遊んだところでつながってしまいます。(壊れました)

 牛乳パックの底板は簡単には壊れません。
  このことを紹介します。

④ 牛乳パックをハサミで切って底板を取り出すところから、底板に画鋲で2つの穴を空けるところまでを演示します。



⑤ 〔底板〕〔たこ糸1m〕〔竹つまようじ〕を配布します。

⑥ 子どもたちと一緒に作ります。

⑦ 遊びます。 うまく回らないときには、個別に修正をします。


 こんな計画で活動をしてきます。「楽しみだな~!」

 活動の報告は、なかなか写真を撮るのが難しいので遅くなるかもしれません。
 事前に「すみません」です。