作って遊ぼう&学校の応援

 小学校でオモチャを身近な材料で作っています。また、最近プログラミングで学校支援アプリを制作しています。

色紙の風車(8枚羽根B)の作り方

2014-09-28 23:07:41 | 作って遊ぼう教室


先にアップした8枚羽根のAタイプは、厚紙に羽根を糊付けするとき、全面に張り付けるので大変困難でした。そこで、そうならないように工夫しました。色紙をハサミで切るのも直線的で簡単です。回転は少し回りづらくなりますが、美しさはいっそう向上しています。
[作り方]パソコン版

 4枚羽根風車づくりを基本として説明します。重なる部分は説明を省略してあります。
まず色紙を2色準備します。



2つとも、直角三角形になるよう2回折ります。折り目をしっかり付けてください。



直角三角形の頂点を、ちょっと(1mm 以下)ハサミで切ります。



このように、点線の部分をハサミで切ります。



これは、実際切ったところです。



頂点から斜めにハサミで切った色紙の裏面の中央穴の周囲に糊を付けて、
下の写真のように重ねます。糊は少しでもしっかり付きます。



写真のように、ハサミで切り込んだすき間に色紙を通していきます。



ひっくり返したらこんな具合です。



4枚羽根風車と同じように、四角い画用紙に黄色い色紙を糊で貼っていきます。



4ヶ所を貼ったところです。



次に、茶色い色紙を同じように、糊付けしていきます。
1枚目



2枚目



3枚目



4枚目
回転部分の完成です。



回転軸を取り付けると完成です。



後ろから見たところ



正面から見たところです。



裏側から見ると、裏側の色紙の面積が広くて、その間から表側の色紙が見えてきれいです。裏の面積が広い分だけ、風を正面から受け止めるので、少し回りづらくなります。

学校応援団の説明

2014-09-17 21:54:25 | 社会に開かれた学校


 ここに述べる学校応援団とは、文科省の指定する学校支援地域本部事業や法に定められたコミュニティ・スクールは含めず、都道府県や市区町村、各学校が独自に設置するボランティアでつくる学校応援団です。
 校長先生の考えで自由につくることができます。学校の今の状況をスタート地点として、教育活動の支援・教育環境の整備・登下校の安全・学校の課題解決を図る協議と協働など、学校応援団の機能を少しずつ増やしていくことから始めましょう。
 「学校応援団をつくろう」とは誰もいってくれません。声をあげるのは校長先生以外にはいません。私の経験から、地域の皆さんは、案外あっさりと「はい、やりましょう」といってくれます。やる気は十分です。特に65歳以上のお年寄りはたくさんおられて、「ボランティアをしたい」と待っておられます。困難もありますが、やればやるほど歓びが大きくなってきます。
 校長先生!「よし、取り組もう」と、頑張って行きましょう。
 


 学校応援団のメリットは、学校の子どもたちや先生だけにあるようですがそうではありません。地域の方々にとっても、これまで培った力をボランティアとして発揮でき、生きがいとなります。また、学校に集う教員・子ども・地域住民の"絆"が強まり、あいさつができたり、子どもたちを見守ってくれる目が増えます。その"絆"は、地域コミュニティの"絆"として発揮されます。学校を核とした"地域づくり"ができます。
 


 [開かれた学校]が提唱されたのは、平成8年中央教育審議会第一次答申です。そこには、開かれた学校とは何かが明記されています。それは次の3つです。
 ①地域の教育力を活用する。
 ②家庭・地域住民の学校経営・運営への参画する。
 ③学校のもつ教育力を地域のために活用する。
これは後に"開かれた学校の3つの側面"と呼ばれました。学校応援団づくりの目標としてください。
 平成18年に教育基本法が新しくなりました。その第13条に「学校・家庭・地域の連携協力」が努力義務として定められました。このことで"開かれた学校づくり"が進み始めました。



 地域の教育力を活用する学校のイメージを図にしてみました。実際、すべての学校が地域とつながり始めましたが、実は、大変でした。地域の人を探すだけでも大変です。来てもらうためには打ち合わせもしなければなりません。すればするほど大変になってきます。授業をするのが本務ですが、それがおろそかになっては何にもなりません。
 そこで、次のような学校応援団が考えられました。



 これが"学校応援団"です。学校応援団に学校が「こんなことをしてほしい」と言うと、人を探して連れてきてくれます。学校としてはありがたいですね~。
 しかし、先に述べましたが、このことは、学校だけでなく、地域や地域住民にとってもメリットのある仕組みです。



 学校応援団の仕組みのモデル図を示します。
 この図を見た学校関係者は、自分の学校の状況を話し始めます。「うちには○○支援と△△支援、・・があります。」という風です。
 人のからだに置き換えて説明していきます。



 下の方から、
 手足からだが、地域の団体や個人が学校の手伝いをしてくれる"支援ボランティア"の人々です。
 からだの中央の青いところが"コーディネーター"です。学校応援団の働きをする人で、学校の求めに応じて、地域の人材を探して、支援ボランティアとして連れてきます。学校の先生と支援ボランティアの間で、連絡調整もしてほしいですが、コーディネーターもボランティアですので、無理しないで、打ち合わせは先生と支援者が直接するのがいいと思います。
 頭の部分は、どのような組織にもある経営運営、課題解決などをするところで、○○協議会といいます。これがなければ永続性のある仕組みとはなりません。必ず必要なものです。学校応援団をつくるときには、まず、この○○協議会をつくるところから始めます。



 これが学校応援団のイメージ図です。PTAだけは、学校にとって最も身近な支援者ですので、直接学校とつなげています。



 学校応援団の立ち上げについて説明します。学校応援団は誰も作ってくれません。学校が声をあげるしかありません。
 ①まず、校長先生は、地域を歩いて地域や地域の人を知ることです。主だった人には声をかけてください。既存の支援組織があるかもしれません。それから②③④⑤の手順で進めていきます。

 さらに⑥⑦⑧⑨⑩と進めていきます。



 よく「「学校応援団ができた」とは何をもって言うんですか?」とか「「学校応援団がある」といえるのはどんな状況ですか?」聞かれますが、私は、○○協議会が”有る”か”無い”かで判断しています。地域の皆さんでつくる協議会があれば、学校応援団への所属意識が明確になり「私たちは○○小学校の学校応援団です。」と自信を持って言えるからです。



 これは校長先生が考える簡単な協議会の構想です。
 一番上の欄は、どのような学校応援団にするかを記入します。5つの案が書いてありますので参考にしてください。
 次は、学校応援団に名称です。これはあとで決めてもいいですが、名前を見てどのような学校応援団か判断できる名前もあります。(コミュニティ・スクール=○○運営協議会)
 その下の左側が組織、右側が協議会が実施する事業案です。

 次は、ボランティアでつくる学校応援団の仕組みを紹介します。


 まだ、学校応援団を始めていないどの学校でも、図の灰色で示した支援活動[○○支援]はあります。コーディネーターのいる学校はほとんどありません。誰かにコーディネーターをお願いする必要がありますが、ボランティアのコーディネーターですから、仕事を少なくする必要があります。そこで、コーディネートが学校で無理なくできることは学校ですることにします。つまり、登下校の安全支援は年度始めに打ち合わせをしたり、年間計画を提示することで支援活動ができます。このように、簡単な打ち合わせでことが足りるところは学校が担当すればいいのです。そうすることによって、図のようにコーディネーターに任せるところを[学習支援]ひとつに絞ることができます。このようにすると学校がコーディネートするところが多くなります。それについての対策は、次のシートで説明します。[問題点②]
 この活動を支えていく協議する機関がありません。例えば、黄色で示した既存の[○○っ子育成会]があれば、それを位置づけるのがよいでしょう。それがない場合は、学校にとって最も身近な支援団体のPTA 役員会を中心に学校応援団をつくるのもいいのではないでしょうか。しかし、"学校応援団は地域の人々によってつくるもの"からすると、地域に拡げていくのが困難になります。できれば、PTA役員の皆さんに地域の方々を加えて[PTA+地域]でつくるのがいいと思います。


 次は現状をどのように改善していくかを考えます。


 現在、自校にある支援活動の見直しをしましょう。コーディネーターは1人とは限りません。ボランティアですから、人数を増やして負担を軽減してもいいし、協力して取り組むこともできます。支援グループの代表者がコーディネーターというところもあります。その場合、"いっぱい"のコーディネーター数といってもいいし、コーディネーターは"いない"といってもいいです。本当にコーディネーターのいない学校もあります。その場合、すべての支援年間計画で支援活動が実施されます。コーディネートするのは○○協議会の委員やPTA役員などです。
 次は、前のシートで課題とした問題点②です。上のシートを見てください。黄色の支援活動の上の部分に赤い四角があります。これは、その支援グループの代表者です。黄色の上の緑の四角が学校の担当者です。年度始めに赤と緑が年間計画などで打ち合わせるだけで一年間の活動ができます。途中の調整も緑と赤で行います。これが可能なのは、支援活動のグループが、代表がいたり、連絡網があったりなどの仕組みを持っているからです。これを私は[自立化]したグループと言っています。グループが自立化していれば、簡単に学校とつながります。それがどの学校でもできているのが"読み聞かせ"グループです。実施日時間を伝えると、自分たちで、教室の分担、読む本の選定などをされるので、任せることができます。したがって、自校の支援グループを見直して、自立化していないものがあれば、代表者や役員、連絡網や年に何回か集まる場を設定したりと、自立化を図るよう学校から働きかけることが必要です。これによって、年間計画で動ける支援グループとなります。緊急の変更にも対応できます。

ボランティアでつくる学校応援団のイメージ図です。


 学校応援団が活動するのは、日々の学習支援だけですから、地域の一部だけとつながっています。

 PTAとの関係を見直したものが次のシートです。


 最初から、地域の皆さんにお願いすることが難しい場合、PTAに学校応援団の運営に深く関わってほしいと思います。それを示したのが、このシートです。年が過ぎるごとに地域住民の参加を増やしていくことで、地域の皆さんでつくる学校応援団に変容していくことができます。

関連ホームページ


 以上、学校応援団の説明を試みました。内容についてのご意見をお聞かせください。さらに充実した内容となるよう勉強させていただきます。

コミュニティ・スクールの説明

2014-09-16 07:18:32 | 社会に開かれた学校

 コミュニティ・スクールは、法[地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47条の5]に規定されており、保護者や地域住民が参画する学校運営協議会を設置して、一定の権限をもって学校の様々な課題解決に取り組む仕組みです。
 学校運営協議会は、教育委員会が学校を指定して設置します。その学校運営協議会に与えられた権限は次の3つです。
①校長の作成した学校経営の基本的な方針を承認する。
②学校運営の全般について、教育委員会や校長に意見を述べることができる。
③職員の採用その他の任用に関する事項について、任命権者に対して意見を述べることができる。
 このように、極めて強い権限が学校運営協議会に与えられていて、保護者や地域住民が自由に意見を述べることを保障した制度です。このことによって、子どもたちを、保護者や地域住民が学校とともに責任をもって育てていくことができます。
 それでは、その権限①②③を一つ一つ説明していきます。
 ①については、[生きる力]の育成に加えて、[郷土に生きる力]を育成すべく、地域性のたっぷり詰まった教育計画を校長先生に求めてください。校長先生は「承認されないかもしれない!」と心配するようでは困ります。地域のことをよく知り、地域の特色を活かした開かれた学校づくりを推進してして下さい。学校運営協議会は、思い悩む校長先生より胸を張った堂々とした校長先生を望んでいます。
 ②については、学校だけでは解決の難しい問題も、保護者や地域住民が知恵を絞れば、斬新なアイデアで解決の道筋が見つかるかもしれません。解決への対策の実施においては、地域代表の委員から、地域の皆さんを巻き込んだ取り組みにしてください。児童生徒に地域総出で関わってやれば、子どもたちが多くの人々と繋がり合い、“地域の子ども”として育ってくれることが期待できます。
 ③については、公立小中学校の校長先生にはない人事権が与えられています。これは凄いことです。しかし、この人事権は「○○先生は転勤してほしい。」というようなものではなくて、学校経営に関わって「来年度は算数の学力充実に取り組むので、算数の指導に長けた先生に赴任してほしい。」というようなものです。意見は尊重されますので、十分叶えられる権利です。
 学校運営協議会には、このような強い権限が与えられています。この権限ばかりを主張すれば、学校としては「学校は○○しなさい!!」と言われるばかりで、“やる気”の起きない状況に陥ります。そこで、学校運営協議会委員の皆さんは、意見を述べた以上は、責任をもって、学校とともに解決に取り組むことや取組に協力していただける方を地域に拡げて、学校への協力の輪を大きくすることに努めてほしいのです。コミュニティ・スクールは"熟議""協働""マネジメント"を掲げていますが、"協働"がこれにあたります。やる気の起きない状況のコミュニティ・スクールを私は「言うばっかりのコミュニティ・スクール」と言っています。
 "熟議"はみんなでよく考えて話し合うことを言います。これはコミュニティ・スクールの中心活動が"話し合って決める"ことですので、ぜひ、充実させてください。
 "マネジメント"は、校長を中心として、人をつなぎ、学校の組織力を引き出すことです。学校経営・運営や課題解決に取り組むとき、力強い取り組みとなるようにしなければなりません。そのためには、"人をつなぎ"とあるように、日頃から"信頼"で結ばれた人のつながりを大切なものと捉えることが大切です。学校の中や学校運営協議会の中だけではありません。もっとそのつながりを周囲に広げていけば、開かれた学校や地域の中の学校が実現できそうです。
 コミュニティ・スクールの目標とするところは、[郷土に生きる力]を身につけた人材を育てることです。その人材は、将来、地域振興を成し遂げて、日本の隅々まで人が住み、地域の特色を活かした生活が営まれること、また、そこに住む人々が、誇りを持って心豊かなに生きていかれることを期待しています。

開かれた学校の説明

2014-09-12 19:00:00 | 社会に開かれた学校

 PowerPointプレゼンテーションで説明してきたものをここに掲載します。①なぜ、開かれた学校づくりが必要か!?②開かれた学校とは何か!?③それはどのような仕組みなのか!?④これからの学校はどう変わっていくのか!?について説明していきます。
 必要な図はダウンロードされても結構です。
 内容についてのご意見をお聞かせください。
開かれた学校の説明
パワーポイント資料[開かれた学校とは]


 このシートを見ると、親の姿勢に問題があるように思われますが、今の社会は、共働きしなければ家庭生活が難しくなってきました。したがって、仕事優先で子供のことを気にかける余裕の持てない社会ということです。しかし、一方では子育てについて、身近な人から学ぶ機会がなく、子育てに迷ったり、間違った子育てに気づかない親も多いようです。
 地域社会にとっても、科学技術の進歩やコンビニができたり大型店舗が郊外にできたりと便利になりました。また、スマホ・携帯と遠くの人と繋がる社会になりました。したがって、地域社会との繋がりがなくとも十分生活できる世の中です。とことん困れば行政に頼るという仕組みです。
 しかし、それではいけないと私たちは気づき始めています。災害の時、独りでは寂しいとき、すぐそばにいて温かい手を差し伸べてくれる隣人が必要だからです。災害ボランティアにたくさんの方々が参加するのもその現れではないでしょうか。

 学校では「生きる力の育成」を教育目標としています。このような家庭や社会の課題を乗り越える生きる力を育成するには、学校の先生だけの指導ではできません。家庭や地域の皆さんとの連携協力が必要です。
 また、このような学校と家庭や地域社会の連携を進める中で、これまで失われてきた社会の繋がりを再構築することも狙いとしています。

 まとめると、児童生徒に求められる力は、「生きる力」に加えて「郷土に生きる力」です。郷土のことを知って、郷土の素晴らしさを心にしみて感じます。郷土で働くことも体験します。郷土に縛りつけるわけではありません。夢を持って日本に世界に羽ばたく人間を育てる中で、郷土に愛着を持ち、それを大切なものとして思う心を育てるのです。
 ”熊本の赤”はくまモンのほっぺの”赤”になぞらえて、熊本の赤い食品を応援するキャッチフレーズです。熊本を思う心があれば、熊本に”いる””いない”に関わらず地域振興の取組ができます。
 なかには、郷土で生きていきたいという人もきっと出てきます。このような人は増えているように思います。
 私が学生の頃は方言を使うと恥ずかしいと言う思いでしたが、現在は、方言がカッコ良く聞こえます。田舎に育ったことを誇りに思う時代がすぐそこまで来ているようです。

 これまで説明してきたことは、平成8年中央教育審議会第一次答申に書いてあります。ここに「開かれた学校とは」についての記述があります。しかし、これが示されても開かれた学校づくりはなかなか進みませんでした。
 平成18年新教育基本法が公布施行されて、第13条に「学校・家庭・地域住民等の連携協力」が努力義務として定められました。これによって、開かれた学校づくりが急速に進み始めました。

 平成8年の答申によると、開かれた学校とは、次の3つをいいます。そのことを後日「3つの側面」と言われるようになりました。
 これを一つ一つ説明していきます。
 まずは①です。

 地域の皆さんの力を活用するとき、学校が直接協力を求め、地域の皆さんを探したり繋がったりするのは大変なことです。そこで、学校応援団というのがあって、学校が「こんなことを手伝って欲しい」と学校応援団に頼むと、該当する人を探してつれてきてくれたら大助かりです。

 学校応援団の仕組みモデル図です。これを人の体に置き換えて説明していきます。

 仕組みとはたらきを説明します。
下の方から、手足カラダの部分が、学校を手伝ってくれる支援ボランティアの皆さんです。
 体の中央部分の青いところがコーディネーターです。学校の求めに応じて手伝ってくれる支援ボランティアを探してつれてくる役目です。学校の先生と支援ボランティアの間にいて連絡調整もして欲しいですが、ボランティアのコーディネーターには荷が重すぎますで、繋いでくれるだけでもいいです。
 頭は、組織には必ず必要な経営・運営・課題解決などを行う○○協議会です。これがなければ永続的な組織にはなりません。協議会の委員の皆さんにはコーディネーターのお手伝いをお願いします。ネットワークを持った委員さんが人探しに協力してくれたら大助かりです。

 学校支援地域本部という仕組は、国県市(町村)が財政的に支援してつくる学校応援団です。したがって、お金がある分しっかりとした学校応援団をつくることができます。コーディネーターはボランティアではなく、市町村の嘱託などとして勤めています。働きも、学校と支援ボランティアをつなぐだけでなく、連絡調整もしていただけます。しかし、この仕組はいずれは財政支援は無くなりますので、ボランティアの学校応援団に軟着陸することを考える必要があります。

 次は②です。保護者・地域住民が学校経営・運営へ参画する仕組みがコミュニティ・スクールです。

 教育活動を直接支援するのが学校応援団[学校支援地域本部]であるのに対して、コミュニティ・スクールは経営・運営・課題解決に保護者や地域住民が参画します。コミュニティ・スクールは、法律に規定されていて、市町村の教育委員会の指定によって、強い権限を持つ学校運営協議会が作られます。内容についての詳細は上のシートや<コミュニティ・スクールの説明>を見てください。
 心配することがひとつあります。熟議・協働・マネージメントとありますが、協働が十分でなければ、話し合いばかりで、課題解決は学校任せとなり、協議会から「学校は○○しなさい!!」と言われるばかりで、モチベーションの上がらない学校となってしまいます。このことを私は"言うばっかりのコミュニティ・スクール"と表現しています。このようにならないためには、協議会委員の皆さんが[意見を言う]という権限を行使したら、その分だけ[協働]の責任を果たしていただくか、[協働]をする仕組の学校応援団をつくる必要があります。

 熊本県では、<熊本版コミュニティ・スクール>という仕組みを推進しています。コミュニティ・スクールが市町村教育委員会が指定するのに対して、これは、保護者・地域住民が学校経営・運営に参画するという趣旨を生かして学校がつくる仕組みです。どの学校もつくることができます。仕組みの詳細はシートをご覧下さい。学校の課題を話し合って解決の方策を出したあと、学校がやるべきこと、保護者(PTA)がやるべきこと、地域にできることを共通目標と定めて協働することが記入されています。これは”優れたところ”と思っています。熊本版コミュニティ・スクールをまずつくって、それからコミュニティ・スクールをつくっていけばいいのではないでしょうか。

 広く普及した類似の制度<評議員制度>についても説明します。
 学校評議員は、校長の求めに応じて、学校運営に関し、意見を述べることができます。つまり、校長先生の相談役です。

 それぞれの仕組みを比較してみます。
 学校応援団は教育活動を直接支援する仕組みですから、手足カラダがしっかりしたものとなっています。
 熊本版コミュニティ・スクールは学校経営・運営への参画ですから、頭が共有・協議で大きくなっています。手足カラダは協働とは記入されていますが明確な仕組みの定めはなく小さなカラダとなっています。
 コミュニティ・スクールは、熊本版に加え、法による権限と責任が加わりますから、頭がさらに大きく重くなります。こけそうな感じではありませんか?
 そのコミュニティ・スクールの不安定さは<言うばっかりのコミュニティ・スクール>の危うさです。
 この危うさを解消するには、(学校応援団)+(コミュニティ・スクール)とすると、頑丈なカラダに大きな頭となるので、バランスのいいしっかりとした仕組みになります。このような仕組みは文科省も勧めていて”学校支援地域本部とコミュニティ・スクールは車の両輪”として普及を図っています。
 次は、最後の③です。


 開かれた学校が提唱された平成8年当時は”学社連携”や”学社融合”の時代でしたので、中央教育審議会答申には、学校施設の開放などが記入されています。しかし、今であればシートにあるようなことも地域のためになります。学校はぜひ積極的に取り組みをお願いします。
 小学校は、三つの側面①に力点を置いていいかもしれませんが、中学校であれば、小学校で支援してもらったことのお返しもあって、③に努めてほしいものです。

 家庭や地域の皆さんが学校を支援・参画するようになって、学校がどのように変わるかを紹介します。
 まずは、どの学校でも問題になっている<携帯><キッズ携帯>の問題です。学校は、家族や地域の皆さんと共に話し合って下さい。学校だけではできなかった解決法の提案がきっとあります。その一例をシートに掲載しました。

 最後は、あいさつの問題です。シートの例は「地域の皆さんだったら、このような対策にきづくんだな~!」ということが学べます。

 以上、開かれた学校づくりの説明を試みました。いかがだったでしょうか。
 開かれた学校づくりに一歩踏み出すことは勇気がいることですが、学校が始めなければ始まりません。よそから言われてするのであれば、逆にやる気を削いでしまうことになるからです。
 それでは、開かれた学校づくりに邁進していきましょう。楽しい学校や社会を実現しましょう!

PPバンドボールの作り方

2014-09-08 21:14:35 | 作って遊ぼう教室

PPバンドというのは、荷造り用の平らなものです。これを編み込んでボールを作っていきます。
写真は穴を全部針金で縛っていますが、それぞれのPPバンドを輪にしてつなぐところだけが必要で、他は針金を外してもしっかり編み込まれているので、ゆるんだりほどけたりすることはありません。

[作り方]パソコン版


これがPPバンドです。幅15mmのものを長さ31cmに切ってあります。さらに、綴じ穴を空ける道具を使って、8cmを3分割する間隔に12個穴を空けます。そうしてできたのが下の写真です。

このPPバンドを6本がボール1個分の材料です。右上にあるのはPPバンドの穴を縛る針金です。園芸用を3cm 程度に切ったものです。穴を全部縛ると30本必要です。

それでは、作ってみましょう。
PPバンドを2本使って、中央付近を写真のように針金で縛ります。

もう一本加えて針金で縛ります。PPバンドどうしの上下関係には十分気を付けて下さい。

もう一本加えて、写真のように針金で縛ります。おわかりのように、PPバンドの上下の関係はすべてが上下上下の繰返しです。

更にもう一本(5本目)加えて、写真のように針金で縛ります。
中央に正五角形ができています。

正五角形の5ヵ所の穴、その外側の5ヵ所の穴を針金で縛ります。写真を参考にしてください。しっかり縛ると丸みをおびてきます。

PPバンド(6本目)を円の形に穴2個が重なるように針金で縛ります。針金は後で外して閉め直しますので、ちょっとゆるく縛ります。

PPバンドの輪を正五角形と反対の開いた側からかぶせます。PPバンドの上下関係からPPバンドが輪の外側か内側かを考えて、輪を編み込んでいきます。写真を参考にしてください。

重なる穴は針金で縛ります。

PPバンドの開いた部分を上下の関係を考えて編み込んでいきます。それぞれのPPバンドが輪となってつながります。つながる部分は穴2個が重なります。次の4つの写真を参考にしてください。

右側のように穴を針金で縛って、左側のように針金を内側に押し曲げます。

これで[PPバンドのボール]の完成です。

このボールの特徴は、軽い、丈夫、跳ねない、ものをこわさない
です。室内での手打ち野球やどっちボール、キャッチボールなどは、危険なく出来そうです。しかし、走り回ってはやっぱり危険ですからダメですね。

次に下準備のPPバンドの穴空けについて説明します。
たくさんの穴を空けなければいけませんので、下準備はすごい作業量になります。そこで、できるだけ簡単にできるよう工夫しました。
下の写真は穴を空ける道具です。PPバンドの中央に穴が空くように幅4~5mmの厚紙をテープで固定します。厚紙には、この器具の穴の間隔8cmの中央の印[I]と8cm を3分割する印[◆]をつけています。

31cm の長さに切ったPPバンドに、5cmと21cmのところに印をつけます。


穴空け道具に印のついたPPバンドを装着します。5cm印を厚紙の中央の印[I]に合わせて穴を空けます。

PP バンドをずらして穴を◆に合わせて穴を空けます。

更にずらして次の穴を◆に合わせて穴を空けます。
これで6個の穴が空きました。

ずーとずらして21cm の印を中央の印[I]に合わせて穴を空けます。
先と同様にずらして穴を◆に合わせて穴を空けます。これを2回繰り返します。、すると更に6個の穴が空きます。つまり、31cm のPPバンドに、等間隔の穴が12個空いたものができました。これが6本で、ボールひとつ分の材材料となります。


色紙の風車(8枚羽根A)の作り方

2014-09-07 21:21:03 | 作って遊ぼう教室
一般的な4枚羽根の風車づくりを応用して、8枚羽根にして見ました。
[作り方]パソコン版


まず、準備物です。
色紙2枚、厚紙は小が2枚です。あとは一般的なものと同じです。
基本的には一般的なものの作り方を参考にして下さい。違うところを詳しく説明します。

2つ折りにして、頂点をちょっと切ります。

広げて色のついている側を上にして置きます。折り目を中央部分5mmを残してハサミできる。(4ヵ所)

もうひとつの色紙も2つ折りにして先端をちょっと切る。
色紙を開いて中央に厚紙小を貼る。
折り目を厚紙のちょっと手前まで切ってそこから厚紙と平行に半分を過ぎるところまで切る。4ヵ所すべて右に切るか左に切るか統一する。それによって回る方向が決まる。写真は左方向に切っている。時計回りに回る。


4つハサミで切ったところ。
下図のように90度ずらして重ねる。中央の穴の周囲をのりづけして、2枚の色紙をくっ付ける。

ひっくり返します。

上の色紙の切り口から下の色紙の一辺を引き上げる。
また引き上げる。

3つ目を引き上げる。
4つ目を引き上げる。

厚紙に順次色紙の先端をのりずけしていく。まずは上側の色紙から。

次に裏側の色紙をのりずけしていく。



これで風車の回るところの完成です。
軸を取り付けて完成です。

後ろ姿です。
放課後子ども教室では指導したことはありません。低学年には難しいように思いますので、大人や高学年に指導してその結果を知らせて下さい。

色紙の風車(4枚羽根)の作り方

2014-09-07 17:03:15 | 作って遊ぼう教室
色紙を一枚使って、風車を作ります。小学低学年でも自分で作れるよう工夫してあります。一歩一歩確かめながら作っていくと確実に作ることができます。では作ってみましょう。
[作り方]パソコン版




色紙、割りばし、つまようじ、厚紙大小2つ、短く切ったストロー2つ、小さく切ったゴムシートが材料です。のりとハサミがあれば作れます。
まず、

まず、色紙を使います。小さめの色紙か適しています。写真は普通紙一辺の長さの半分です。

三角形に折ります。

もう一度三角に折ります。折り目をしっかりつけるように押さえます。

三角形の頂点をちょっと切ります。1mm程度。

切るのはこの程度です。

色紙を開いて机の上に色のついている方を上にして置きます。真ん中に穴が空いています。折り目がしっかりついています。

色のある側の中央に厚紙大をのりずけします。厚紙は中央に穴が空いています。

折り目を厚紙まで切ります。4ヵ所

裏返して、厚紙小にのりずけします。次々にのりずけしていきます。



これで風車の回るところの完成です。


つまようじで厚紙の大小2つの穴をしっかり通るようの開けます。

つまようじにゴムシート、ストローの順に差し込み、太い方の端までもってきます。

図のように風車を差し込みます。

次にストローを入れます。

つまようじを割りばしの穴に差し込んで完成です。


つまようじの先端を切ると安全です。

事前準備です。
割りばしを割って2本にします。
1本の太い方の端に、錐(きり)でつまようじをさす穴を空けます。先端が1~3mmほど飛び出す程度。

厚紙大は一辺15mmの正方形です。中央には錐で穴を空けます。
厚紙小は10mm正方形でこれにも穴を空けます。

ゴムシートは一辺5mm程度に切って、中央に穴を空けます。

この作り方で子どもたちに指導して見ましたが、写真に示したステップを一歩一歩確かめながら作っていくと確実に作ることができます。時間は1時間程度が適当です。


〔序説〕「開かれた学校」推進のブログ

2014-09-07 16:50:43 | 社会に開かれた学校
 ここは「開かれた学校」の説明をするブログです。

 開かれた学校とは何でしょう。平成8年中央教育審議会第一次答申に定義されています。

①地域の持つ教育力を活用する。

②家庭や地域住民が学校経営や運営に参画する。

③学校の持つ教育力を地域のために生かす。
 
と述べられています。後にこの①②③を「開かれた学校三つの側面」と言われるようになりました。

 開かれた学校づくりは、なぜ、推進しなければならないのでしょうか。
 地域の現状を見てみますと、科学技術の進歩で沢山の便利なものが身の回りにあって豊かな生活ができているようですが、人口減少が進み、特に、地方では”地域消滅”などの危機に直面しています。利便性が充実して、一人だけでも生きていけるようになってきて、地域コミュニティに参加しない住民が増えています。
 しかし、私たちはこれで本当に幸せなのか....? と気づき始めています。震災が起こったとき、隣人の大切さやすぐ手を差し伸べてくれる地域コミュニティの組織のありがたさを身に染みて感じました。携帯スマホで励ましても実際の救いの手にはなりません。地域の繋がりを"絆"として、その大切さが叫ばれました。災害ボランティアとしてたくさんの皆さんが活動しています。
 この危機を救うのが地域を大切に思う心の育成です。学校は"生きる力"の育成を教育目標にしていますがそれだけでは十分ではありません。"郷土に生きる力"の育成を掲げなければなりません。その教育を推進するには、学校と家庭、地域住民が連携して取り組む必要があります。
 開かれた学校を"学校だけの問題"として議論されることが多いですが、実は日本の抱える重大な問題"地域振興"の長期的な施策なのです。
 郷土に生きる力の育成は、子どもたちを地域に縛り付けようとするものではありません。夢を持って日本に世界に羽ばたく子どもたちを育てるなかで、地域の自然.文化産業.人々などを学び、故郷を大切なものと思う心を育てるのです。そして、その子どもたちが、地域振興を成し遂げて、地域を救ってくれることを期待します。

 開かれた学校の三つの側面を一つ一つ説明していきます。

 まずは、
[①地域の力を活用する。]です。
 教育活動や教育環境を整備するなど、地域の皆さんにできることを学校のために手伝ってもらうことです。文科省から「学校支援地域本部事業」として導入されました。これにならって、各地で学校応援団が立ち上げられました。子どもたちの教育にたくさんの地域の皆さんが関わることで、子どもたちが地域の皆さんと繋がることになります。また、このことは、学校に集う地域の皆さんにとっても、学んだことを発揮する場であり、地域に貢献する歓びとなります。「支援ボランティアをして良かった!」という声をよく聞きます。地域にとっては、たくさんの地域住民が学校に集うことによって繋がり合い、その歓びを実感することが、地域コミュニティづくりに寄与するものと思います。

[②家庭・地域住民が学校経営・運営に参画する。]です。
 これを目標に掲げた文科省の施策が"コミュニティ・スクール"です。法によって学校を設置する教育委員会が、保護者・地域住民が参画する学校運営協議会を設置します。学校運営協議会には、3つの権限が与えられています。まず、一つが、校長の示した教育計画の承認です。次に、2つ目が、学校経営・運営に意見を述べることができます。3つ目が、職員の異動に意見を述べることができることです。このことで、子どもたちの"郷土に生きる力の育成"を学校と保護者・地域住民が連携協力して取り組む仕組みです。

[③学校のもつ教育力を地域のために生かす。]です。
 平成8年当時は、"学社融合"の時代で"学校施設の開放"等が示されていますが、現在であれば、閉校した学校での出前学習発表会・地域芸能の継承・学校から飛び出して地域を教室として学習することなど、地域の皆さんに喜んでもらえます。学校から、市町村や地域、子ども会の行事に参加することを勧めます。

 私なりに"開かれた学校"について説明してみました。地域振興は避けては通れない近々の課題です。閉校になって児童生徒の声の聞こえなくなった地域ではそのことを実感しておられます。

関連のホームページ