かんむり座Tは急激に突然明るくなる変光星として変光星観測者には有名です。普段は10等級と暗く裸眼だと見ることができません。
Wikipediaによると突如2〜3等級に増光したことが1866年と1946年に観測され、次回は2024年3月から9月の間と予想されているそうです。あくまでも予想なので大きく外れることもあります。
8月3日(土)21時からのNHKテレビ全国放送でこの変光星(番組では新星と表現していました)が爆発的に明るくなるかもしれないということを伝えていました。約5分間の放送枠の中で、かんむり座の場所やT星の位置を簡潔に伝え、専門家(国立天文台広報室)の話として、
「明るくなり始めて2〜3日で一番明るくなって、1週間ぐらいもすると肉眼では見えないくらいになる。一番明るいタイミングが数時間ぐらいしか続かないと予想される。」
と番組内で紹介されました。
番組のメインキャスターが
「普段は暗いこの星がおよそ80年ぶりに肉眼で見えるほど明るくなると期待されています。(中略) 明日見られるかもしれませんし、1ヶ月後になるかもしれません。ワクワクしながら夜空を見上げてください。」
と締めくくっていました。
間違った内容ではないのですが、初心者にとって星の位置をきちんと読み取り毎日のように観察することは結構ハードルが高いはずです。テレビの速報性を考えた場合、専門家による増光の始まりを捕らえた段階での速報の方が適切だったのではないかと私は感じました。
かんむり座Tの位置をよく知らないで見つけられずに見えなかった場合と、その位置をよく知ったうえで暗くて見えなかった場合とでは全く意味や状況が異なります。もちろん、星空に興味を持つ人が増えるのはいいことなのですが。
アメリカ変光星観測者協会のサイトを見ると、かんむり座Tの光度は直近1ヶ月で0.2等級ほどの増光傾向が見られるだけでした。
かんむり座Tの突発的な増光は普段からの観察が大事になってきます。ということで2024年8月6日(火)の夜に初観察を行いました。私も遅まきながら暗いときの観察も必要だと思い今回の観察になりました。(笑)

夕方に望遠鏡を準備していると西の低空に月齢2の細い月と金星が見えました。夕方の金星を見るのは久しぶりです。
19時40分ごろ、かんむり座Tを口径15cm屈折望遠鏡28倍の視野内に導入。薄明が終了していないやや明るい視野内に暗いかんむり座Tが淡く見えています。おおむね10等級といったところです。
撮影の準備をし薄明終了を待っていましたが、南東の方角から雲が流れてきたため、薄明終了を待たずに撮影を開始。

まず、ミラーレスカメラに中望遠レンズを装着し、かんむり座を形造る明るい星々を撮影。概ね8等級までの恒星が写っていますが、かんむり座T(T CrB )は暗すぎて写っていません。左下の線の交点がかんむり座Tの位置です。
過去の増光の例でいうとT星はα星(2.2等級)ぐらいの明るさになるようです。
なお、かんむり座Rという変光星が6等級で写っています。あえてRを画像上で指し示すことをしないので、興味がある方はこの画像のどこにかんむり座Rが光っているか探し出してみてください。
時々急に暗くなるので、かんむり座を双眼鏡で眺める際、私はいつもε星とδ星を手がかりにかんむり座Rを探し暗くなっていないか確かめる癖がついています。
かんむり座Rが前回急激に暗くなったのは2023年5月下旬のことです。一気に11等級まで暗くなり、その後は徐々に増光し6等級に戻ったのは11月ごろでした。

かんむり座Tは画像の中央です。口径15cm屈折望遠鏡の直焦点にミラーレスカメラを装着し撮影。
恒星の傍らの数値は小数第1位までの等級を小数点を省いて表示しています。たとえば79という表示は7.9等級を示しています。
写真に写った周囲の恒星を比較星として大雑把に実測すると、かんむり座Tの光度は9.8等級±0.2等級といったところでしょうか。急激な増光の兆候はまだ見えません。
Wikipediaによると突如2〜3等級に増光したことが1866年と1946年に観測され、次回は2024年3月から9月の間と予想されているそうです。あくまでも予想なので大きく外れることもあります。
8月3日(土)21時からのNHKテレビ全国放送でこの変光星(番組では新星と表現していました)が爆発的に明るくなるかもしれないということを伝えていました。約5分間の放送枠の中で、かんむり座の場所やT星の位置を簡潔に伝え、専門家(国立天文台広報室)の話として、
「明るくなり始めて2〜3日で一番明るくなって、1週間ぐらいもすると肉眼では見えないくらいになる。一番明るいタイミングが数時間ぐらいしか続かないと予想される。」
と番組内で紹介されました。
番組のメインキャスターが
「普段は暗いこの星がおよそ80年ぶりに肉眼で見えるほど明るくなると期待されています。(中略) 明日見られるかもしれませんし、1ヶ月後になるかもしれません。ワクワクしながら夜空を見上げてください。」
と締めくくっていました。
間違った内容ではないのですが、初心者にとって星の位置をきちんと読み取り毎日のように観察することは結構ハードルが高いはずです。テレビの速報性を考えた場合、専門家による増光の始まりを捕らえた段階での速報の方が適切だったのではないかと私は感じました。
かんむり座Tの位置をよく知らないで見つけられずに見えなかった場合と、その位置をよく知ったうえで暗くて見えなかった場合とでは全く意味や状況が異なります。もちろん、星空に興味を持つ人が増えるのはいいことなのですが。
アメリカ変光星観測者協会のサイトを見ると、かんむり座Tの光度は直近1ヶ月で0.2等級ほどの増光傾向が見られるだけでした。
かんむり座Tの突発的な増光は普段からの観察が大事になってきます。ということで2024年8月6日(火)の夜に初観察を行いました。私も遅まきながら暗いときの観察も必要だと思い今回の観察になりました。(笑)

夕方に望遠鏡を準備していると西の低空に月齢2の細い月と金星が見えました。夕方の金星を見るのは久しぶりです。
19時40分ごろ、かんむり座Tを口径15cm屈折望遠鏡28倍の視野内に導入。薄明が終了していないやや明るい視野内に暗いかんむり座Tが淡く見えています。おおむね10等級といったところです。
撮影の準備をし薄明終了を待っていましたが、南東の方角から雲が流れてきたため、薄明終了を待たずに撮影を開始。

まず、ミラーレスカメラに中望遠レンズを装着し、かんむり座を形造る明るい星々を撮影。概ね8等級までの恒星が写っていますが、かんむり座T(T CrB )は暗すぎて写っていません。左下の線の交点がかんむり座Tの位置です。
過去の増光の例でいうとT星はα星(2.2等級)ぐらいの明るさになるようです。
なお、かんむり座Rという変光星が6等級で写っています。あえてRを画像上で指し示すことをしないので、興味がある方はこの画像のどこにかんむり座Rが光っているか探し出してみてください。
時々急に暗くなるので、かんむり座を双眼鏡で眺める際、私はいつもε星とδ星を手がかりにかんむり座Rを探し暗くなっていないか確かめる癖がついています。
かんむり座Rが前回急激に暗くなったのは2023年5月下旬のことです。一気に11等級まで暗くなり、その後は徐々に増光し6等級に戻ったのは11月ごろでした。

かんむり座Tは画像の中央です。口径15cm屈折望遠鏡の直焦点にミラーレスカメラを装着し撮影。
恒星の傍らの数値は小数第1位までの等級を小数点を省いて表示しています。たとえば79という表示は7.9等級を示しています。
写真に写った周囲の恒星を比較星として大雑把に実測すると、かんむり座Tの光度は9.8等級±0.2等級といったところでしょうか。急激な増光の兆候はまだ見えません。
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