谷渓谷

かんちゃそ谷のさらに奥底。「ハードコアで子供達に笑顔を」FOXYUN RECORDSの提供でお送りします。

小学館、、、

2008-06-12 03:27:44 | 漫画
少し前から、サンデーでガッシュを連載をしていた雷句誠のブログがその筋(どこだ!)では話題になっていた。それは「もう小学館では仕事をしない」という発言であった。

雷句誠の今日このごろ。5/21のエントリー。
http://88552772.at.webry.info/200805/article_8.html

この話題と前後して弁護士と連絡を取り合っているという内容があり「ん?」と思ったのだが、てっきりチャリティーオークション関係の相談をしているんだろうと脳内処理したが、やはりその違和感は別の所にあった。こっちの話題はmixi上の友人の日記で知り「ええええぇぇぇぇっ!?」と思った。

同、6/6のエントリー「(株)小学館を提訴。」
http://88552772.at.webry.info/200806/article_2.html

愛読している漫画誌の編集部がこんな状態になっていたのかとガッカリすると共に、言われてみればなるほどな、という節がたくさんあった。色々なサイトの情報を読みふけってしまいました。

ここ10年くらいのサンデーは「しっかりした絵柄」の新連載が多く、新人教育がしっかりしているのだな、と評価していたのだが、逆に言えば編集者が教育ママ的な状態になってしまっていたのだろう。しかも中途半端に。編集のいう事を聞いた漫画家がデヴューしていくという事は、連載内容も言いなりになってしまっていたのだと思う。

昔はジャンプが「打ち切り」で悪評を得たが、そっちの方がまだかわいかったのかもしれない。サンデーはある程度の所まで連載させている節が見受けられたが、実は編集の影響が大きく入ってグダグダで無理な引き伸ばしになってしまっていたというのもうなずける。これはある意味、担当編集者の「短期打ち切りはマズイ」という責任逃れでもあったのかもしれない。むしろ打ち切りで悪い評価も甘んじて受けていたジャンプ編集部の方が100倍マシだったのかもしれない。

ここ5年ほど、サンデーで連載した作家の出入りは、確かに出て行く方が多かった。他紙から入ってきたのは数えるほどで、久米田康治や河合克敏に新しい所では緒里たばさなどは他社や他誌に出ていった。これらはまだ良い方で、中には良い作品を描いたものの、その後なかなか復帰していない作家も多く見受けられる。飼い殺しにされていなければ良いのだが、と心配になってくる。若木民喜氏は最近復帰したが藤木俊氏が気になってます、、、blogも更新停滞してるし。

世の中色々な人がいるので「これくらいで騒いでちゃ、、、」という向きもあるが、雷句氏が「あえて提訴にまで踏み切った」なりの理由はやはりあるのだろう。しかも彼の原稿料についても複数の作家から「安すぎる」との声が出ている。氏の渾身のカラー原稿でさえ単価2万円しないなんて、下手したら同人のイラストよりも安い。信じられませんでした。


これと前後して、小学館の別の愛読誌である月刊IKKIから郵便物が届いていた。昨年中に届くはずだった2006年度プレゼントの処理がグダグダになり、結果的に到着まで1年も要したというシロモノ。(画像)

IKKIは(一番元気があった頃の)元スピリッツ編集長の江上氏が独自に企画した漫画誌で、最初は編集部すらないという異色の立ち上がりだった。それもあってか本当に漫画が好きな内外の編集者が集まっているため、漫画家と編集者が同じ目線で作品を作りあげているな、という感じがある。きちんと担当編集者も毎回名前を明示しています(サンデーはここ何年か単行本に記載)。
ちなみに先日休刊が発表されたヤングサンデーは公称30万部だが、このIKKIは2万部に満たない。どこかのサイトで書いてあった表現だが「外様」の江上氏が孤軍奮闘している結果なのかもしれない。本当に漫画が好きな人は是非IKKIを購読して欲しいと思う。
今回のプレゼント遅延についても、自身の「監督不足」と自筆サイン入りの詫び状が入ってました。宛名ラベルにもわざわざ「編集部(江上)」と付記してあった。ついでに強要したみみっちのカードを多く入れてくれてました。ありがとうございます(笑)。たまーに筆者のコメントも欄外に載ってます(ぷ。今までアンケートで一條裕子氏や阿部潤氏が読みたいと書いたら実際に連載が始まったりしてるのも何だか嬉しかったりする。今回の騒動の件もあるし、サンデー連載後に音沙汰の無い作家の救済をアンケートに書いてみるかね。ここまでアンケートを書きたくなる雑誌は無いですよ。

そん~な感じで自分の愛した小学館がこれからどうなるのか。注目していきたい所です。

ちなみに、ようやく来週で犬夜叉は最終回みたい。今回の件といい、何かキッカケってる気はしないでもないなぁ。