東大阪親睦会

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中国パワー

2009-04-21 19:08:47 | Weblog
 上海モーターショーの盛況ぶりが各局TVニュースにて大々的に取り上げられ、今後、世界経済は中国の内需拡大が牽引するのではとの予想を興奮気味に伝えていた。
マスコミの報道だけを見ていると、金融危機で大変な状況下にある欧米に比べ、中国は活気に満ち、大きな痛手はないように思えてしまう。
しかし、本当だろうかと疑いたくなる。GDPの40%位を輸出に依存している国が平安であるはずがないと思うのだが。マスコミは中国側の、はっきりと言ってあまり信用のできない公表数字を鵜呑みにしていないだろうか。 
 例えば、GDPについて、「世界の主要国が軒並みマイナス成長にもかかわらず、中国は6.8%増となった。」との報道。国内では、この数字を吟味した評価はあまり聞かれず、ただ中国は発展していると伝えるのみである。
一方、海外では、中国は詳細な数字は一切発表せず、GDPも通常は実質GDPを公表するにもかかわらず、中国だけは名目GDPのみを公表することを踏まえて、各機関が独自に推測したGDPを紹介している。これによると、0~1%に過ぎないとのことである。
 確かに中国の内需が拡大すれば、今後大きな経済効果を招くことは間違いない。しかしながら、1億人以上の失業者がいるといわれ、特に昨年下半期だけで3500万人が失業したような状況をすぐに改善できそうにもない。
中国政府がぶち上げた内需拡大のための54兆円を雇用対策に絞って実施したとしても、1000万人程度の雇用確保にしかならず焼け石に水である。
日本の人口以上の失業者がいる状態では社会が不安定であり、暴動も連日発生していると言う。(もちろん、中国当局は発表しないが)もっと冷静に中国の実態を観察することが必要ではないか。