東大阪親睦会

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鳩山総理のバックボーン

2009-12-20 21:33:15 | Weblog

 鳩山総理は、例えば普天間基地の問題において、「沖縄県民の意志を尊重しなければならない」、「日米安保は最も基本で重要」、「3党合意は重い」等々、対立する前提を掲げ、「最後は私が判断する」と語りながら先送りするパターンが常となっている。
このような態度から、「八方美人で自分では何も決めれない」、「優柔不断」「リーダーシップがない」との評価が定着しつつある。
このようなやり方は、鳩山総理のバックボーンが大いに影響しているのではないかと感じる。

 理系総理と呼ばれる鳩山氏は、「OR(オペレーションリサーチ)」と呼ばれる経営手法をかなり専門的に研究したという。(米国スタンフォード大学のOR学科で博士号を取得)
 ORにおける問題解決は、様々な前提条件を挙げ、最適解を演繹的に(数学手法を駆使して)導くものである。
日本でもORを経営等の問題解決に利用できないかと、さかんに導入された時期があったものの、ORが応用できる範囲は非常に限定的で、広く用いられることはなかった。実際の経営や実生活において、前提条件を明確に定めることができないからだ。
科学的手法で今でも多いに活用されているのは、ORのように演繹的に結果を導く手法ではなく、SQCや6シグマ等々、結果を客観的に判断、すなわち帰納的に最適解を求めようとするものである。

 対立する前提を掲げ、最適な政策を演繹的に決めるのは首相の仕事ではなく、役人の仕事ではないか。確固たる未来像と、流動する社会状況、環境の中から勘案すべき前提とタイミングを判断し、結論を出すのが首相の本業ではないだろうか。