東大阪親睦会

個人的な観点からの意見、情報、感想、思い等の記述です。

エコキャップ運動

2010-08-26 20:43:51 | Weblog

 ペットボトルのキャップを回収・再資源化することで、CO2削減と、キャップの再資源化で得た売却益をもって「世界の子どもたちにワクチンを寄贈し救済する」ことを目的とした「エコキャップ運動」が小学校や、イオン等の法人で広がりつつあり、以下のような有用性を示す数値表現で普及を狙っている。
 「小さなキャップでも、分ければ資源リサイクルして価値ある材料に ゴミとして焼却処分されますと、キャップ400個で3,150gのCO2が発生します  ペットボトルのキャップをみんなで集めよう400個で10円のワクチン代ができます ポリオワクチンは1人分20円20円で1人の子どもの命が救えます」

 キャップ400個=ペットボトル400本は、よくペットボトル飲料を飲む人にとっては1年分に相当すると言える。一人当たりの年間CO2排出量は約2800kgとも言われているので、キャップ400個分のCO2発生量3150gは、わずか0.1%強に過ぎない。
もちろん、わずかであっても削減するにこしたことはない。
しかし、これらのキャップをダンボールや袋に入れ、輸送しなければならず、ごみとなるダンボールや袋、そして輸送時に消費するガソリンを考えると、逆にCO2発生量は増えるとのこと。(5倍以上になるとの計算結果もある)

  実質的な効果ではなく、少しでも省エネや環境に配慮する意識付けを狙っているとの意見もわからないわけではないが、キャップを収集することに集中し、ペットボトルそのものを抑制する意識が低下しないかと心配する。
何せ、ペットボトル入りの水を飲むことは、水道水の1000倍のエネルギーを投入した水を飲むということである。ペットボトルそれ自体を控えることのほうが、いかに重要であるかと再認識すべきと思うのだが。