晴彦日記

双極性障害1型と1型糖尿病(インスリン注射必要)と闘いながら、少しでも幸せになれるように頑張っています。

ホンダワラ海藻

2008年09月30日 17時41分23秒 | バイオテクノロジー
三菱総合研究所や京都府立海洋センター、東京海洋大などのグループが
ホンダワラ海藻からバイオエタノールを製造する検討を行っています。
ホンダワラ海藻はロープに付着させた30cmの苗が
半年で1-3mに成長することを確認しました。

海藻のアオサ類を使った三菱総研などの実験で
乾燥重量100gあたり約30mLのエタノールが製造できました。
ホンダワラ類にも応用でき、バイオエタノールの量産化の道が開けたそうです。

日本海沖合で比較的浅い大和堆の水深約400mを中心とした海域に養殖場を作ります。
ホンダワラ海藻を植え付ける太さ約3cmのロープを100本前後組み合わせた養殖ユニット100m2を四国の半分強の広さにあたる1000m2に並べます。
1年間に乾燥重量で約6500万トンの収穫が見込まれ
約2000万kLのバイオエタノールを製造できる計算になります1)。

京都府立海洋センターでは種苗生産によるホンダワラ海藻の利用を行っています2)。
ホンダワラ海藻Sargassum fulvellumの遺伝子組み換え技術を何故やらないのか理解不能です。日本における生態系を崩さないことが理由だと思いますが、石油がなくなれば遺伝子組み換えであろうとなかろうと人類は使わざるを得ないでしょう。Sargassum fulvellumのゲノムを解読し、セルロース合成遺伝子を増幅させ、乾燥重量を極限まで増加させる必要があります。

Sargassum属に関する文献は乏しかったです。
Sargassum furcatumではブラジルの人達がモデル系と海での検討を行っていますが
海での生育がいいそうです3)。それは魚がいるからだと述べていました。おそらく魚のフンが重要な役割をしていると考えられます。尿素や硫酸アンモニウムのような窒素源かリンが海藻には必要なのでしょう。

1)朝日新聞2008年2月27日
2)西垣友和, 道家章生, 和田洋藏, 立体撹拌方式によるホンダワラの種苗生産 京都府立海洋センター研究報告 29 13-15(2007)
3)Eduardo A. S. Godoy and Ricardo Coutinho Can artificial beds of plastic mimics compensate for seasonal absence of natural beds of Sargassum furcatum ? ICES Journal of Marine Science, 59, 111-115(2002)

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