喫茶チェーンの草分け、「喫茶室ルノアール」。創業の地は銀座ではなく日本橋で、64年に今の「コレド日本橋」の裏手に1号店を開いた。広報担当者によると、もともとは東京・中野で「花見煎餅」という煎餅店を経営していた。開店当初のメニューの中には日本茶と煎餅のセットがあったという。 創業者の小宮山正九郎氏のインタビューによると、ルノアールという店名は共同仕入れ会の会長が「ゴッホ」「ドガ」などの候補の中から選んだという。ルノアールの代名詞ともいえるゆったりとした椅子は「じゅうたんに金をかけすぎて資金が不足してしまい、苦し紛れに椅子をまばらに配置した。意外にも受けたので他の店でもやろうとなった」。どこまで本心かわからないが、興味深い話だ。
店舗名 | 場所 | 創業年 | 内容 |
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喫茶室ルノアール | 日本橋 | 1964 | 「花見煎餅」の喫茶部門が独立 |
ドトールコーヒーショップ | 原宿 | 1980 | セルフ式コーヒー店の草分け。9坪の店でスタート |
プロント | 銀座 | 1988 | サントリーとUCCが共同出資 |
スターバックス | 銀座 | 1996 | 松屋通りに2階建ての店をオープン |
タリーズ | 銀座 | 1997 | 銀座4丁目にあった |
93年6月16日付の日経産業新聞より。