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世相見聞録

世間の出来事や自分自身が体験したり見聞きしたことなどを、論評や感想を加えて書きつづっていきます。

引率教員の責任は無限?

2009年05月09日 | 社会問題
横浜市立の高校生が修学旅行先で海に入って水死した事故で、遺族が引率教諭に責任があったとして、市に対して9500万円の損害賠償を提訴したという。

この事故は、沖縄県波照間島で2006年5月、高校の修学旅行生が波にさらわれて3人が死傷したもので、教諭が事前に現場の状況を十分調べず、危険な場所に近づかないよう指導もしなかったとして訴えたものである。

確かに親の気持ちとしては、先生を信頼して大事な子供を預けたのに事故で死なせてしまったのは許せない、ということだとは思う。

しかし高校生といえばもうそれなりに分別のつく年頃、なにもかも先生に 『おんぶにだっこ』 ということでもないだろう。それなりに自分の責任というのもあるのではないだろうか。

学校側に全く責任がないとは言えないが、先生に強制されて海に入ったわけでもなく、単に先生に指導されなかったから勝手に危険な海に入った、ということで先生の責任だけ責めるのはあまりにも酷である。

そういう分別のできない子供に育てた親の責任は?
修学旅行ではなく家族旅行だったら高校生の子供がそういう場所にいかなかった?

学校側の管理や指導にも改善すべきことは多々あるかとは思うが、こうした事故が即訴訟になってしまうことで、学校の教育活動が萎縮するのではないかと心配である。

運動会や修学旅行、あるいはちょっとした課外活動など、不測の事態が少しでも起こりうるような活動は初めからやらないほうが安全、ということになる。

社会全体が管理強化で息苦しくなっている現在、それを益々助長させるような訴訟が頻発することに反発したい気持ちである。


<関連ニュース記事>
「旅先の死、教諭に責任」と提訴 生徒の遺族が賠償求め 2009年5月7日 19時24分(東京新聞)


暴力団にも定額給付金

2009年02月16日 | 社会問題
国費から2兆円も使ってばら撒かれる定額給付金。
金持ちにも貧乏人にも等しく給付して景気対策にするという。

いかにも公平そうに見えるが、一人当たり1万2千円など金持ちにとってはごみのような金額、高級料亭で1品追加する程度でおしまい。
貧乏人にとっても嬉しいのは一時だけ、年金保険税にも足りなくて、あっという間に消えて無くなる。

これほどの馬鹿げた税金の使い方などありえない。

さらに腹立たしいことに、この給付金が暴力団にも支給されるという。
構成員が8万人、総額で9億円にもなり、かなりの部分が上納され暴力団の資金源になるおそれがある。

同じ国民だから公平に支給する、とは言ってもこのような犯罪者集団にまで税金を投入してその活動資金にすることは許されないことである。

ところで、この給付金は、巨大宗教団体の集票力をバックに政権入りした某党が発案・ゴリ押しした経緯があるらしいが、その目的は何か?

その宗教団体信者が受け取ることになる給付金が、暴力団と同様、結局は上納(お布施)されることを期待できることも、その動機の一部になっているのではないだろうか。

この宗教団体では全国で少なくとも300万人の信者がいるとされているので、給付金総額は300億円を下らないはずで、暴力団ごときの比ではない。

2兆円の税金はもっと有効に、本当に必要とされるところに使ってもらいたい。


<関連ニュース記事>
暴力団にも給付金 9億超…警察ジレンマ(産経新聞) 2月15日 8:05

カラー時刻表は色覚障害者の人権無視?

2008年04月12日 | 社会問題
電車の種別表示をカラー表示したことが、色覚障害者の人権上問題があるということで、京都市の弁護士が法務局に人権救済を申し立てたという。

阪急電鉄が各駅の時刻表に、特急は赤色、準急は緑色で表示している。これは赤と緑の識別ができない色覚障害者の移動の自由を不当に制限するものである、ということらしい。

通常人にとっては便利なものであっても、特定の障害を持っている人には不便、という現象はこれ以外にもまだよく見られることで、公共的な設備を設置する際には十分な配慮が必要であることは言うまでもない。

どのような障害があろうとも誰もが人間らしく生きていけるようにすることは、憲法でも定められている基本的な人権である。

しかしだからといって、単に配慮不足があったことだけで、直ちにそれを人権侵害だと言い立てるのは、人権というものを少々拡大解釈しすぎているのではないだろうか。

色覚障害者を意図的に排除しようとしたものでない限り、法務局に人権救済を申し立てるほどのことではなく、直接、鉄道会社に改善を申し入れればいいことである。

それとも、鉄道会社に申し入れても無視されたり拒否されたりした事情でもあったのだろうか?

いずれにしても、今の社会はバリアフリーにはまだまだほど遠いのが現状である。

今回のことが、障害者や弱者にもっと配慮される社会に近づけるための一つの問題提起となることを期待する。

PS.
ちなみに、本件の改善は極めて簡単である。
例えば、特急は四角枠の赤色、準急は三角枠の緑色、これでいいはず。


<関連ニュース記事>
阪急のカラー時刻表「色覚障害者に配慮足りない」(朝日新聞)

役人天国いつまで続くのか

2008年04月09日 | 社会問題
国民から預かった年金資金を食い物にした社会保険庁。
その社会保険庁の最高責任者である歴代長官14人の退職金が、平均6200万円だったという。

まさに 『泥棒に追い銭』 である。

高給を貪りながら自分の職責をまったく果たすことなく、国民の年金資金を大きく毀損させ、問題が発覚しても恥じる様子もないこれら責任者に、どうしてこのような多額の退職金を支払う必要があるのだろうか。

全額返納させることはもちろんのこと、刑事責任も追及すべきである。

社会保険庁に限らず、官僚たちの汚職や職務怠慢には目に余るものがある。

10数年前に読んだ某ジャーナリストの著書に、 『日本の高級官僚(キャリア)は例外なく、碌な人間はいない』 という主旨の文章があったが、私はそれを読んで、そこまでは言い過ぎだろう、中にはまともな人間もいるはずだ、と思ったものである。

しかしそれは私の買いかぶりで、どうやらそのジャーナリストが言ったことは本当のことだと考えるようになった。

頭のいい連中のこと、どんなに制度改革しようとも裏を掻いていつまでも甘い汁を吸い続けるに違いない、と思うとやりきれない。

なんとかならないものだろうか・・・・


<関連ニュース記事>
退職金、平均6200万円 最高8000万円、社保庁長官(共同通信)

衣食足りて礼節を知る

2008年03月09日 | 社会問題
生活が苦しくて、腹が減って腹が減ってたまらないときに食べ物を差し出されると、礼を言うのも忘れてその食べ物に飛びついてしまう。

そんな状況になれば誰でも生きる本能が優先するのは当たり前で、恥ずかしいことでもなんでもない。

人間は、生活に余裕ができて初めて礼儀や節度をわきまえられるようになる。『衣食足りて礼節を知る』 という言葉はそういう意味である。

しかし現実を見るとむしろ逆で、衣食が満ち足りれば足りるほど、人間性が劣化して礼節を忘れてしまうのではないかと思うことが多い。

人並み以上に学力優秀で裕福なはずの高級官僚が、職権を悪用して業者に賄賂をせびったり、国民の税金を食い物にしたり、自分の怠慢で起こした不祥事の責任を部下に押し付けたりなどはその典型で、どうしてそういう浅ましいことができるのかと不思議に思うほどである。

今、日本の子供たちの学力が国際的に低下してきた、ということが問題視されているが、そのようなテストの点数なんかどうでもいい。基本的な考える力さえ身につけさせれば、後は自分で考えてやっていけるものである。

いい加減に学力偏重の社会を変えていかないと、頭でっかちで礼節をわきまえない人間だけが幅を利かせる社会になってしまいそうな気がする。

人間の価値は学力だけで決められるものではない。

高度な学識がないとできない仕事もあるとは思うが、賄賂を受け取るのに高度な学力が必要とは思えない。

学力よりももっと大事なものがあるはずである。

園児の作品展示も匿名

2008年01月26日 | 社会問題
津市内の保育園児が作った絵やおもちゃの作品3000点を展示するイベントで、園児の名前を匿名にして展示することになったという。

個人情報に配慮したということで、やむを得ないことだと思う反面、ここまで神経を使わなければならない世の中になってしまったことが悲しい。

子供の絵を比較されたくない親もいる、ということも理由の一つだそうだが、そのようなことで苦情をいう親がいるのだろうか?

このままだと、園児に限らずあらゆるものが匿名になってしまって、匿名をいいことに誹謗・中傷・悪態・無責任が常態化している巨大掲示板 『2チャンネル』 のような世になってしまいそうな気がする。


<関連ニュース記事>
園児作品3000点匿名展示 津市の保育園展「個人情報保護に配慮」(東京新聞)

消費者金融の暴利、追徴課税は当然

2008年01月24日 | 社会問題
消費者金融の大手 『武富士』 の元会長(故人)から外国証券株の贈与を受けた長男が、1300億円の追徴課税の取り消しを求めた2審裁判で敗訴したという。

外国に居住していたので納税の義務はない、という主張が認められなかったということらしい。

それにしても税金だけで1300億円とは、われわれ庶民から見れば途方もない額であり、武富士経営者がいかに暴利を貪っていたか、ということがこれでよくわかる。

元々、弱者から情け容赦無くむしり取った金。

税金として取り上げて、国民に還元するのは当然のことである。


<関連ニュース記事>
1300億円追徴は適法 武富士元会長の長男敗訴(東京新聞)

口が軽すぎる法務大臣

2008年01月23日 | 社会問題
どうしてこのような人物が法務大臣?

鳩山法務大臣はこれまでも、死刑執行はベルトコンベアのように機械的にできるようにしろとか、友達の友達がアルカイダでアメリカの同時多発テロの話も事前に聞いていたとか、法務大臣としての資質どころか人間性をも疑わせるような軽率で低レベルの発言が多い。

その鳩山法相が今度は、今回の世界同時株安で40億円損した、兄の鳩山民主党幹事長も同じように損したはず、などと国民感情を逆なでするような馬鹿な発言をしたらしい。

そもそも閣僚や国会議員は、一般国民とは比にならないほど様々な情報を入手できる立場にあるので、株の保有や取引は控えるべきである。

それを臆面もなくこのような発言をするとは、まったく自分の立場をわきまえていない馬鹿者と言うしかない。

自分の損得しか関心のない人間に政治をされては、国民は大迷惑だ。

民主党の鳩山幹事長もいい面の皮である。
しかし、弟が言ったことは本当のことなので反論もできないのだろうか。

まあ民主党にしても政権奪取が目の前にちらついて浮き足立っているので、それどころではないのかもしれない。

その証拠に、さも国民が喜びそうなガソリン値下げとか、道路関連税の廃止とか、枝葉のことばかり国会で取り上げて点数稼ぎをしようとしている。

国民の本当の願いをわかろうとしない、まったくお馬鹿な兄弟である。


PS.

兄の鳩山民主党幹事長は、以下のようにちゃんと反応したそうです。失礼しました。

[[[これにかみついたのが由紀夫氏。庶民離れした資産に注目が集まることを嫌ったのか、「余計なことを話す人だ」と記者団に不快感をあらわに。]]]・・・Yahooニュースより引用


さらにPS.

鳩山法相が発言したアメリカの同時多発テロの話は、バリ島の無差別テロの間違いでした。お詫びして訂正します。


<関連ニュース記事>
鳩山兄弟、40億円ずつ「同時株損」? 世界株安で(朝日新聞)

<当ブログ関連記事>
死刑執行命令の見直しは必要か?

年金過払い、いまさら返せと言われても・・・・

2008年01月14日 | 社会問題
宮崎の社会保険事務所で、職員のミスにより02年8月から5年間で男女3人に年金を計247万円払いすぎていたという。

その1人当たりの額は、少ない人で48万円、多い人で99万円になるそうだ。

社会保険事務所は自分たちのミスを認めながらも、過払いした人に対して今後の支給額を減額するなどして返還してもらう、ということである。

しかし元々少ない年金、おそらく既に目いっぱい使っているだろうし、今後の支給額を減額されたりすればさらに苦しい生活を余儀なくされるだろう。

自分たちのミスにより生じた損害を、年金生活者に償わせることは筋違いである。

通常のビジネスでも一旦契約した仕事は、例え後から見積もりミスにより原価割れしたことが判明しても、顧客に差額分を請求することなどはあり得ない。

ミスを犯した社会保険事務所自身が損害を償うのが筋。

いい加減な仕事をしてミスを犯した職員と、何もチェックせずめくら判で承認した責任者に弁償させるべきである。


<関連ニュース記事>
年金過払い:男女3人に247万円返還を依頼 高鍋社保事務所がミス /宮崎(毎日新聞)・・・Yahoo!ニュース

内部告発と密告社会

2007年12月22日 | 社会問題
最近多発している食品偽装、建築業界の手抜き工事、役所の裏金作りなど、企業や役所などにおける一連の不祥事は、その多くが内部告発によって発覚している。

これによって、それまで陰で行われていた不正が暴かれ、被害の拡大がそこで食い止められることになるわけで、内部告発の社会的な意義は極めて大きい。

内部告発は、決して組織を裏切るものでもなく、あくまでも不正義を正すために行われるものであり、それによって告発者が迫害されるようなことはあってはならない。

それは十分にわかっている。

しかし、この内部告発の行き着く先が、職場の同僚や上司・部下などが、さらには日常生活を過ごす地域社会までもが、お互いに監視し合い密告し合うようになってしまうのではないか、と心配するのは心配しすぎだろうか。

別に悪いことをしてなくても、いつも誰かに見られている、些細なことで誰かに密告されるかもしれない、不用意な会話が曲解されて告発されるのでは・・・・などとお互いに疑心暗鬼、戦々恐々と暮らさなければならない密告社会はイヤである。

内部告発制度が、昔の軍国日本において国家により奨励され悪用された密告制度のようにならないことを切に願う。

聖人君子になれとは言わないが・・・・・・

2007年12月21日 | 社会問題
人間は誰しも失敗もするし欠点はあるもの、聖人君子のような完璧な人間などいるはずもない。

しかしそうは言うものの、以下のリストをご覧いただきたい。
ここ1ヶ月の間に報道された警察官による不祥事である。

警察組織の隠蔽体質を考えれば、これでも氷山の一角、隠されている不祥事はさらに多いだろうということは容易に想像できる。

完璧な人間などいないと言っても、これではあまりにも酷すぎるのではないだろうか。

法を守り市民を守る義務を負っているはずの警察官がこれでは、笑うに笑えない。
そのとばっちりは市民が受けることになるのである。

組織というものは、上が腐れば下まで腐る。
腐らせる原因が必ずあるはずである。

これは明らかに異常事態であるということを、警察トップは認識してほしい。
そして、各々の警察官は、上を見て仕事をするのはやめて、市民のために働いてもらいたい。

しかしこの市民感覚から隔絶した警察組織は、こういう事態になっても単に管理強化を強調するのみで、警察官にGPSを持たせて行動を監視します・・・と、どこかの警察署がやったような、ピント外れの小手先だけの対策で済ましてしまうんだろうなぁ・・・・


<最近1ヶ月間の警察不祥事>(日付は報道日)

12月20日〔神奈川県警〕 警視(51歳)が霊感商法に関与(詐欺)

12月19日〔警視庁〕  巡査部長(32歳)が交番で拳銃自殺

12月18日〔群馬県警〕 警部補(40歳代)が酒気帯び運転

12月13日〔兵庫県警〕 警部補(54歳)がJR車内で痴漢

12月13日〔栃木県警〕 巡査(23歳)が交番で拳銃自殺

12月10日〔静岡県警〕 巡査部長(57歳)が酒気帯び運転

12月07日〔千葉県警〕 巡査長(26歳)が留置場内で女性被告にわいせつ行為

12月07日〔北海道警〕 巡査部長(35歳)が覚せい剤を常用

12月06日〔埼玉県警〕 巡査(21歳)が交通反則切符を偽造

11月30日〔埼玉県警〕 巡査部長(31歳)が女子高生スカート内を盗撮

11月23日〔埼玉県警〕 巡査部長2人(いずれも53歳)が捜査書類を自宅に放置

11月20日〔茨城県警〕 巡査部長(27歳)が交通事故被害女性に迷惑行為(ストーカ類似行為)

ジャーナリストの本分を忘れた読売新聞

2007年11月10日 | 社会問題
自民党との大連立を志向して、辞めるの辞めないのと世間を騒がせている小沢民主党首。

国民不在の政論はもう聞き飽きた。
弱者いじめの政治を変えたいとする国民の期待を裏切ろうとした代償は大きい。

ところで、この大連立構想を裏で操っていたのは読売新聞社の渡辺恒雄会長だというから、開いた口が塞がらない。

まったくお騒がせな人物、というだけでは済ませられない重大な問題を含んでいることを、読売新聞社は認識しているのだろうか?

ジャーナリストは、一切の権力から距離を置いて国民に真実を報道することが使命であり、権力に擦り寄ったり、ましてや権力側に立って様々な陰謀を画策することは、ジャーナリストとして最も恥ずべき行為のはずである。

そういえば、大連立構想が暴露された後、初めに連立を持ちかけたのは小沢党首側である、という記事を流したのは読売新聞だけだったので、不思議に思っていた。

関係者の言、ということであったがその関係者が自分のところの会長だったということで、なるほどな、と納得できた。まさに自作自演である。

巨大新聞をバックに権力を志向するナベツネ会長、そしてそのイエスマンになってジャーナリストの本分を見失った読売新聞幹部は、恥を知ってほしい。

さらに言わせて貰うと、最もしつこくて嫌らしい購読勧誘を行っているのも読売新聞である。

妻が景品の多さに騙されて、一時読売新聞を購読したことがあるが、内容は自民党の機関紙か?と間違うほどの記事ばかり、スポーツ記事は巨人軍の宣伝ばかり、広島ファンの私としては頭にくることばかり。

あ~アホらしい新聞。
こんな新聞社は早くつぶれてしまうことが国民のためである。


<関連ニュース記事>
渡辺読売会長と森元首相が仲介 小沢氏に「大連立を」(朝日新聞)
「民主党内、絶対まとめる」大連立は小沢氏が持ちかけ(読売新聞)

村八分は違法

2007年10月13日 | 社会問題
今どき、公然とこのようなことが行われていたとは信じられなかった。

新潟県関川村の集落が開いたイベント(イワナつかみ取り大会)に参加しない、という理由で村八分にされた住民が村八分行為の禁止を求めた控訴審裁判で、『集落員としての権利や生活上の利益を奪うもので違法』 との判断が示された。

当然の判決だと思う。

この集落(36戸)の有力者3名は、イベントに参加しない住民11名が集落を脱退したものとみなし、ごみ収集箱の使用禁止、山菜・キノコ取りのための入会地への入山禁止、集落所有物の使用禁止、役場広報の配布停止など、生活上不可欠な権利を奪う措置をとったという。

小さな集落では、みんなが協力しあわなければ集落全体の秩序が成り立たなくなる、ということもあるかもしれない。

しかし、だからと言って、親睦のためのイベントへの参加は強制できるものではないし、不参加を理由にその人たちを村八分にして生活の権利を奪っていい、ということにはならないはずである。

こういったことを許せば、一部有力者の意向のままに集落全体が支配され、個人に犠牲を強いる封建社会そのものになってしまう。

日本の田舎では、まだまだこうした意識が根強く残っているのだろうか?


<関連ニュース記事>
「村八分は違法」高裁も認定 集落有力者に賠償命令(朝日新聞)

死刑執行命令の見直しは必要か?

2007年09月25日 | 社会問題
<時事通信ニュースより引用>

2007/09/25-11:38 死刑執行命令の見直しを=鳩山法相
鳩山邦夫法相は25日の内閣総辞職後の記者会見で、退任に当たっての「問題提起だ」と断った上で、死刑執行について「法の改正が必要かもしれないが、法相が絡まなくても自動的に客観的に進むような方法を考えたらどうか」と述べた。
刑事訴訟法は、死刑執行は法相の命令によると定めている。鳩山氏は「死刑は執行されねばならないと思うが、誰だって法相ははんこをついて死刑を執行したいとは思わない。精神的苦痛を感じないものではない」と述べた。
<引用終了>

たとえどのような凶悪犯罪者でも、死刑執行は国家が人命を奪うことであるから、その命令を発しなければならない法務大臣は、さぞ心を痛めることだろうと思う。

難しい問題ではあるが、しかし、だからといって誰も苦痛に感じることがないように、機械的に処理できるよう法律を変えることには反対である。

裁判所によって死刑判決が確定しているとしても、その執行に当たっては法務大臣にも心を痛めてもらいたいと思うのである。

死刑制度の廃止を訴えるならまだしも、ただ単に自分の精神的苦痛を逃れるために機械的に処理できるようにしろ、自分の感知しないところで勝手にやってくれ、と言うのではあまりにも人の命を軽く見すぎていないだろうか。

法務大臣は、執行命令を発する際には、国家として人の命を奪うことの重さをかみ締め、被害者やその遺族の思いや、これから命を奪われることになる死刑囚の心情をも十分汲んで、苦悩してもらいたい。

法秩序の最高責任者として、決して機械的に処理すべきことでないことを、十分に認識してもらいたいのである。


北九州市・生活保護打切り餓死事件の徹底追及を!

2007年08月25日 | 社会問題
北九州市で52歳の男性が生活保護の辞退を強要され餓死した事件で、24日、弁護士や市民らが福祉事務所長を福岡地検に刑事告発し受理されたという。

この事件は、この男性が病気で極度の貧困状態にあるにもかかわらず、今年4月2日に保護の辞退届けを提出させて給付を停止、その後も状況の確認や救護を行わずに放置し、7月10日に死後1ヶ月の状態で見つかったものである。

北九州市では、過去にも生活保護にからんで市民が自殺に追い込まれたり餓死する事件が相次いで発生しているが、これは、国(旧厚生省)が、長年にわたって出向者を北九州市に幹部職員として派遣し、『保護の適正化』 政策の実験場としてきたことが背景にあるといわれている。

厚生労働省にとって、こうした 『適正化』 政策を忠実に実行する北九州市は、まさに 『保護行政の優等生』 であるという。

生活に困窮した市民を自殺や餓死に追い込むことが 『適正化』 でかつ 『優等生』 であるという政策は、明らかに間違っている。

今回の告発状によれば、この事件は公務員による組織的犯罪で、罪状は 『保護責任者遺棄致死罪』 および 『公務員職権乱用罪』 にあたるという。

このような公務員犯罪は絶対に許してはならない。
責任の所在の徹底的な追求と処罰を、強く望むものである。


<関連ニュース記事>
弁護士ら364人が福祉事務所長告発 北九州孤独死問題(朝日新聞) 08月25日 02:43

<参考ブログ>
今日も50才台男性の餓死のニュース(OLの韓国語)
生活保護打切り孤独死事件の告発(江川珈琲店の出来事)

<当ブログの生活保護関連記事>
生活保護への支援