あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

本日の急患の患者さま

2020-04-30 22:04:00 | 健康・病気
こんにちは😃今日も一日良いお天気に恵まれましたね。
週末は夏日になるようですね。

本日よりゴールデンウィークの休診をはじめましたが、
急患対応がございました。

更年期障害に入りつつある方の、日常生活に支障の出る生理痛です。
更年期障害も、生理痛も鍼灸治療が最も得意とする分野です。
今日は、腰の痛みだけでなく、目の奥の痛みからの頭痛もあり
辛くてどうしようもないという主訴でした。
このような症状に悩まれる方、意外と多いのではないでしょうか?

西洋医学的には、女性ホルモンの分泌障害と捉えていますが、
東洋医学的には天癸(てんき)の終了と捉えています。
これは十干の壬癸(みずのえみずのと)で、腎の臓の陰陽を現わしており、
癸(みずのと)は、腎精を現わしています。
簡単にいえば、生殖能力です。

二八腎氣盛.天癸至.精氣溢寫.陰陽和.故能有子.
七八肝氣衰.筋不能動.天癸竭.精少.腎藏衰.形體皆極.

「女子… 二七而天癸至、任脈通、太衝脈盛、月事以時下。故有子。…… 七
七任脈虚、太衝脈衰少、天癸竭、地道不通。故形壊而無子也。…」
 「丈夫… 二八腎気盛、天癸至、精気*?写、陰陽和。故能有子。…… 八八
則歯髪去。腎者主水、受五蔵六府之精而蔵之。故五蔵盛、乃能写。今五蔵皆衰、
筋骨解堕、天癸尽矣。故髪鬢白、身体重、行歩不正、而無子耳。」
これは、『黄帝内経(こうていだいけい)・素問(そもん)・上古天真論篇 第
一』の条文です。

上記は、男女の一般的生殖能力の終始についてのみ記述しましたが、女性は七
の倍数、男性は八の倍数で生態的な変化が訪れることを述べています。
簡単に要約すると、女性は、十四歳になると、天癸(月経)が始まり子供を産む
ことが出来る様になります。四十九歳になると、天癸は竭きて、月経が停止しま
すので、子供を産むことができなくなります。
 男性は、十六歳になると、腎気が旺盛になり、天癸は、発育して成熟し、精気
が充満して、射精することができるようになります。六十四歳になると、歯は抜
け、頭髪も落ちてしまいます。五蔵が衰えてしまい、筋骨はしっかりしていられ
なくなり、天癸(精子)もまた尽きてしまいます。それゆえ子を産むことができ
なくなります。

東洋医学では、天人合一を旨として、人の人生を捉えており、移行段階にある患者さまが
次のステップにスムーズに移行できるような治療を行なっているのです。
鍼灸治療は、少なくなった女性ホルモンを補う治療ではありません。
人の自然な営みを、自然な形で進められるようにする治療です。

人も大自然の一員です。
自然の流れによりそうのが、東洋医学の治療の醍醐味です。
今まであったものをこれからも補充するものではありません。

その時その時に応じた状態に自然な形に持っていくことが得意なのです。

今日の患者さまも、すっかり元気になられてお帰りになりました。

お一人でも、お力になれたら嬉しいです。



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