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よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

ハンガリー・オーストリア旅行記:7日目(その8)-「大人の街」:ウィーン

2022年06月26日 | 海外旅行ーオーストリア
Wien, Austria

さてさて、ワタクシはおよそ観光客が訪れないような、ウイーンの路地裏を地図をほとんど見ることもなく、
気の向くままに彷徨していたのでした


オーストリアの国民性やライフスタイルを表す言葉に「Gemütlichkeit(ゲミュートリッヒカイト)」というものがあります。
オーストリアの公用語であるドイツ語で「心地良さ」という意味があり、
その「ゲミュートリッヒカイト」がウィーンの住みやすさを表しているように感じました


あくせくせず、ゆっくり日常を楽しむ人々の姿が印象的で、旅人のワタクシにも、誰もが大らかでフレンドリーでした。
その背景には、公共スペースの充実度、交通の便の良さといった街づくりもあり、
そして、歴史ある建造物や通りがどっしり構えて人々を見守るような、そんな安心感もあります


ワタクシはウィーンを旅するのは、スケジュールをギッシリと詰め込むのではなく、
あえてきっちりプランを決めないで、気のむくままに歩いて景色を眺めたり、
偶然の出会いを楽しんだり、隣に座った人と会話してみるのが楽しいんじゃないかなと思います


そういう旅が似合う、大人の街だなぁという気がしたんですよねぇ


路地裏を歩いていると、ちょっと見慣れない教会がありました。屋根に十字架があるので、キリスト教の教会であるのは間違いなのですが、
見慣れているカトリックの教会やプロテスタント教会とは雰囲気が違います。
「ウィーンに正教会の教会があるのかな?」と思って調べてみたら、
聖三位一体ギリシャ正教会(Griechenkirche zur Heiligen Dreifaltigkeit)という教会でした


「なんでこんな場所にギリシャ正教会の教会があるんやろ?」と思い、帰国してから調べてみたのですが、
この地域には17世紀中頃からオリエント貿易を営むギリシャ人の商人が多く住み、
ギリシャ人街だったそうなんですよ。なるほどねぇ


旅というのは思わぬ発見があり、勉強になることが多々あるんですよねぇ

使用したカメラ:1、2、4枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


チェコを旅した時もそうでしたし、今回のハンガリー・オーストリアを旅した時も痛感したのですが、
欧州の歴史、特に中世から近代にかけての歴史をもっと詳しく知っていたら、旅の楽しさが倍増する気がします。
次に欧州を旅する時は、欧州史をもうちょっとしっかり勉強して現地に向かいたいですね。



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ハンガリー・オーストリア旅行記:7日目(その7)-「路地裏」:ウィーン

2022年06月25日 | 海外旅行ーオーストリア
Wien, Austria

さてさて、ワタクシは一人でウィーンの街を気の向くまま、散策を楽しんでいました


ワタクシは国内、国外を問わず、路地裏をウロウロと歩くのが大好きなのですが、
その理由はワタクシの生育歴に要因があるのではないかと思うんですよ


ワタクシが生まれ育ったのは大阪市内の下町。狭い路地が入り組む生野区というよく言えば人情味溢れる、
別の言い方をすると粗野で下品な街で育ちました


子供の頃、路地裏はかくれんぼや缶蹴りをする遊び場であり、キャッチボールをするグラウンドでもありました。
ワタクシにとって路地裏は、ノスタルジーを感じる場所なんですよ


欧州に行くと石畳の道というのを見ることが多いのですが、その始まりは古代ローマ帝国なんですよ。
ヨーロッパというのは、かつてローマ帝国の市民からは「ガリア」と呼ばれていて、
辺境の地、まともな文明が無い野蛮な者たちが住んでいる地域と見なされていた場所なのですね


そこにローマ帝国の者たちが進軍・進出してきて、ローマ帝国の一部、一地方となり、ローマ人たちがさまざまな文化を持ち込んできて、
それがその後にフランス、ドイツ等々のヨーロッパ各国の文化として継承されたんですね


道路を石畳にすることも、ローマ的な文化のひとつなんです。またローマ帝国の首都のローマも街は石畳にあふれていて、
ヨーロッパの様々な都市の街路・歩道も石畳で覆われることになりました


現在でも多くの都市で石畳が使用されており、欧州の都市景観の一部となっています。ワタクシは石畳の道が大好きです

使用したカメラ:3、7枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


「いつになったら海外旅行に行けるんやろ?」…そんな話を家人とよくします。
コロナ禍が収まらない限り海外旅行には行きづらいのですが、早くかつてのように海外旅行に行ける日がが来ることを願うのみです。
その時はどこの国に行こうかな…そんなことを考えるのが大好きなんですよねぇ。



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ハンガリー・オーストリア旅行記:7日目(その6)-「一人で気の向くままに」:ウィーン

2022年06月24日 | 海外旅行ーオーストリア
Wien, Austria

さてさて、家人念願のザッハトルテを食べた後、ワタクシ達はお土産を買いにケルントナー通りのお店をウロウロしました。
家人はその後、疲れたのでホテルに帰りしばしの休憩を取ることにし、
ワタクシはまだ歩いていないウィーンの中心部を歩こうと思い、別行動を取ることにしました


ケルントナー通りはウィーン中心部にある賑やかな通りで、カフェ、土産物屋、ブティックなどが立ち並ぶ繁華街です。
露店などもたくさんあって、その中にシュトゥルーデル(Strudel)を売るお店がありました。
シュトゥルーデルは、詰め物を幾層にも巻く甘い菓子で、クリームを添えて供されることが多いそうです。
18世紀にハプスブルグ君主国中で知られるようになり人気を得ました。特にApfelstrudel (りんごのシュトゥルーデル)は有名で、
他の様々なケーキとともにメニューに載っているカフェも多く、代表的なスイーツのひとつです


こちらはジェラートのお店です。欧米の人って男女を問わず、アイスクリームやジェラートが好きですよねぇ


ケルントナー通りにはいろんなお店があり、普通の旅行者ならブランド物の服や靴、バッグなどを売るお店に目が行くのでしょうが、
ケチンボのワタクシはそういうお店には興味や関心を持つことも無く、ウィーンならではの商品を売るようなお店に目が向いていました。
ここは「Würstel」ですので、ドイツ風のソーセージのお店ですね


ここは果物のお店です。ブルーベリーやラズベリー、桃、スモモ、ぶどう、アンズなどがずらりと並んでいました。
どの果物も見た目に新鮮で、美味しそうだったんですよねぇ


こちらもアイスクリーム屋さんです。2つトッピングして2€(約260円)ですので、安いですねぇ


街の中心部にあるシュテファン大聖堂です。さあ、この辺りからは表通りから離れて路地裏を散策しましょうか


路地裏に足を運ぶときはワクワクします。どんな風景が広がっているのか、どんな光景に出会えるのか、楽しみなんですよ


ルーゲック広場という小さな広場についたのですが、そこに立派な銅像がありました。
「誰の像なんやろ?」と思って近づいて行くと、「Gutenberg」という文字が書かれていました。
グーテンベルグとは言うまでもなく活版印刷を発明した人物ですね。
ドイツ出身の金属加工職人だったグーテンベルクは1455年頃までに活版印刷を発明、印刷術の父となりました。
ワタクシは「グーテンベルグとウィーンって何か関係があったのかなぁ?」と不思議に思い、後から調べてみました。
ここに彼の像があるのは、このあたりには印刷業者が多かったことから像が立てられたそうで、
ウィーン文学発祥の地とされているんですよ。思わぬ発見がありました

使用したカメラ:6枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2


晴れている時なら太陽の位置を確認すれば自分が東西南北どちらに向かって歩いているかが判断できます。
曇っている時なら、今回のシュテファン大聖堂のようなランドマークを見て、自分がいる場所が判断できます。
ですので、道に迷うことはありません。と言っても、今はスマホの地図アプリを見れば、絶対に迷うことはありませんね。



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ハンガリー・オーストリア旅行記:7日目(その5)-「ウィーンのカフェと言えば」:ウィーン・「カフェ・ザッハ」

2022年06月23日 | 海外旅行ーオーストリア
“Cafe Sacher”, Wien, Austria

さてさて、シェーンブルン宮殿を訪ねた後、ワタクシ達は地下鉄に乗ってウィーンの中心部へと向かいました。
家人と旅行に行くと、旅の行程は基本的にはワタクシがプランを考えるのですが、家人の希望や要望も聞かねばなりません


ワタクシは甘いものに興味も関心も無いのですが、家人は「ウィーンに来たのだからザッハトルテを食べたい。
せっかくザッハトルテを食べるのだったら、本家本元のホテルザッハのカフェで食べたい」と言うので、
ホテルザッハのカフェ・ザッハ(Cafe Sacher)に向かうことしました


カフェ・ザッハは、ウィーンのオペラ座の裏手の、とてもアクセスのよい場所にありました


ウィーンのガイドブックには必ず紹介されているザッハトルテ、そしてカフェ ・ザッハです。
お店の中は観光客で賑わっておりました。ワタクシはどうも場違いな場所に来た気がしてしまうのです


ザッハトルテは飲み物がセットで16.9€。日本円だと約2200円。いい値段がしますねぇ。
普段は安いカフェやレストランばかり行っているので、「2200円か。ビール5杯くらい飲めるで」などと
品性の欠片も無い言葉を発するワタクシでした


これが家人がどうしても食べたかったザッハトルテです。濃厚なチョコレートの甘さと、
甘酸っぱい杏子ジャムに、ホイップクリープをふんだんにかけていただくザッハトルテ。
そのインパクトと意外な味の細やかさから、このケーキを真似した様々なケーキが作られています


ザッハトルテの起源は諸説あるのですが、ウィーン会議の時代、メッテルニヒ宰相の見習い料理人だった16歳の若者だと言われています。
病気の料理長の代わりに、海外からの賓客をもてなすデザートとして急遽考案されたのが、このザッハトルテだったそうです。
若干16歳の若者ですから、すごい才能があったのでしょうね


ワタクシは甘いものが苦手で、子供の頃からおかき、煎餅、塩昆布などを好んで食べていました。
ですので、せっかくのカフェ・ザッハですがワタクシにはザッハトルテは、家人のトルテを一口もらうだけで十分です


ワタクシが注文したのはアイスコーヒーなのですが、日本のアイスコーヒーとは全く違います。
"Wiener Eiskaffee"(ヴィーナー アイスカフェ…ウィーン風アイスコーヒーの意味)には
バニラアイスが入っていて、そこにMoca(いわゆるエスプレッソ)が注がれ、そしてミルクが入ります。
バニラアイスを最初に入れてコーヒーを注ぐ場合と、コーヒーの中にバニラアイスを後から入れる場合とあるようです。
そして生クリームが上に載せられ、チョコレートが振り掛けられます。冷たいバニラアイスが中で混ざって大変おいしかったです

使用したカメラ:FUJIFILM X-Pro2


この後、家人と一緒に少し買い物をして、家人は「疲れたからホテルに戻るわ」ということで
トラムに乗ってホテルに戻りました。ワタクシはウィーン市街地の中心部を、カメラ片手に散策することにしました。
こうして別行動が出来るのも、家人と旅に行く時にストレスが溜まらない理由の一つかなって思うのです。



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ハンガリー・オーストリア旅行記:7日目(その4)-「目線の変化」:ウィーン・シェーンブルン宮殿

2022年06月22日 | 海外旅行ーオーストリア
Schloss Schönbrunn, Wien, Austria

さてさて、シェーンブルン宮殿の庭園を、丘の上にあるグロリエッテへ登って行くと、
徐々に標高が高くなって行くので、宮殿への目線が変化して行きます


庭園では宮殿を見上げていたのが、宮殿と同じ目線となり、徐々に宮殿を俯瞰するように変わって行きます


その変化が実に楽しいというか、それだけのことで宮殿や庭園の美しさが刻一刻と変化して行くのが、
ワタクシには楽しくて仕方がありませんでした


グロリエッテへ丘を登って行くと、シェーンブルン宮殿とその庭園の全貌が見えてくるわけですが、
こうして見ると改めて「シンメトリー」(左右対称)を「美しい」と受け止める西欧の美意識を感じます。
古代にまで目を向けてみれば、アテネ神殿も左右対称のデザインですしねぇ。
ただ、この豪勢な宮殿を眺めていると、「美」と同時に、シンメトリーなものを造れるだけの技術力があるぞと、
その権力を誇示しているのかなとも想像してしまいます


丘の上に登ってくると、グロリエッテが目の前に立っていました


グロリエッテとは宮殿の庭園のうちで周囲よりも高くなった位置に建てられる建物のことで、
数多あるグロリエッテ建築のうちでも最も規模が大きく、
また、最も知名度の高いものがシェーンブルン宮殿の庭園にあるグロリエッテなんです


シェーンブルン宮殿のグロリエッテは、ハプスブルク家の「正義の戦争」としての
オーストリア継承戦争(1740-1748)と七年戦争(1756-1763)、及び、戦後の和平を記念して奉献されたものなんです。
建物の全長は84.3m、両脇の階段を入れると135.3m、幅14.6m、高さ25.95mとなっています。
では、グロリエッテの上に登って行くとしましょうか


グロリエッテの上からシェーンブルン宮殿、そしてウィーンの街を見下ろします。
ここまで上ってくる観光客は少なく、団体観光客は誰も来ません。ですので、家人と二人でこの展望を独占していたんですよ


よっちん氏も満足げな表情です。ではでは、シェーンブルン宮殿を後にするとしましょうか

使用したカメラ:5、7、8枚目はFUJIFILM X-Pro2、他はFUJIFILM X-T1


世界遺産シェーンブルン宮殿…ウィーンを訪れる人の多くが訪れる場所でしょうし、オーストリア最大の観光地と言えるかもしれません。
しかし、それだけの価値があるというか、ぜひとも訪れるべき場所だなぁという気がしました。
特に欧州の近代史に多少なりとも興味がある人は、訪れる価値ある場所だと感じます。
ワタクシ、もう一度ウィーンを訪れる機会があっても、この宮殿にはぜひとも再訪したいと思うのです。



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