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電力線通信 解禁は不透明/コンセントをネット端子に『その2』

2006-09-13 16:29:21 | IT関連ニュース
  雑音電波巡り反対意見続出
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 電監審は、これまでの研究会や技術検討委員会が報告したノイズの規制値が適当
かどうかを判断する。一部のメーカーはかなりの投資をしており、すでにPLC
モデムを完成させて10月の電子機器見本市で発表する構えだ。4年後に600万台
が出荷されるとの推計もあり、「ゴーサイン」を待っている。

 ところが、ここへ来て反対の声が強まっている。電監審は8月、審議を控えた意
見聴取を行なった。関係者によると、賛成は推進協議会などメーカー側のみで、反
対意見が大半。反対してきた日本アマチュア無線連盟が突然、賛成にまわったもの
の、アマチュア無線家らは独自に2千人近い反対署名を集めて提出した。
 天文学者の反対も多い。大石雅寿・国立天文台助教授は「欧米に比肩する成果を
上げてきた日本の電波天文学が崩壊する」と話す。「個々のノイズは弱くても、大
勢が使えば話は違う。宇宙からの微弱な電波はノイズ埋もれて観測できなくなる」
と心配する。

 国内向け短波放送の日経ラジオは「我が社にとって死活問題」。PLCを使う家
庭では、短波放送が聞こえなくなるほどのノイズが出ると想定されているためだ。
国内には900万台近くの短波ラジオがあるという。
 大阪大学の北川勝浩教授は、理論計算すると想定外のノイズが大量に出るという
文書を電監審に提出。「もっと科学的な検討が必要ではないか」と主張している。

 NEC電力エンジニアリング安木寿晴技術主幹は「ノイズが出るのは事実だが、
市場に製品がでれば利用者の声も集まり、改善点もはっきりしてくる」と語って
いる。
                  (2006.09.12 朝日朝刊/総合『完』)

電力線通信 解禁は不透明/コンセントをネット端子に

2006-09-13 08:02:04 | IT関連ニュース
  雑音電波巡り反対意見続出
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 電気のコンセントをネット端子に変えてしまい、電源コードがインターネットの
配線を兼ねる__。そんな高速電力通信(PLC)という技術を解禁するかどうか
が、13日にある総務省の電波監理審議会(電監審)で最終判断される。国の検討は
6年に及ぶが、発生する雑音電波(ノイズ)で短波放送に混信が起き、電波による
天体観測が妨害されるなどの意見が噴出。土壇場になって行く末が不透明になって
いる。

 PLCは、本来は電力を供給する電源コードを使い、ネット接続を可能にする技
術。コンラントと電源のコードの間にPLCモデムという装置をはさむだけで、配
線工事なしで手軽に高速インターネット回線が家庭に引けるとして、政府は01年3
月、「e-japan重点計画」に盛り込んで推進してきた。

ただ、電源コード本来の使い方でないため、コードがアンテナのように振る舞い、
ノイズ漏れて無線通信や放送に影響が出るのが欠点だ。
 そのため、計画は一時頓挫。03年の重点計画で、家庭のテレビとパソコンなどを
結ぶ「屋内に限っての活用」と目的を変え活路を見出した。
            (2006.09.12 朝日朝刊/総合『その2に続く』)