がん「隠れ治療費」年間負担59万円に

　　民間療法やカツラ代・・・
　　　　厚労省研究班調査
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　がん患者が、治療に関して払う年間の費用は約１２９万円で
その半分近くが医療費以外の「隠れ負担」であることが、厚生
労働省の研究班（班長＝濃沼信夫・東北大教授）の調査でわか
った。

　国立がんセンターや大学病院、地域の拠点病院など全国20箇
所で、患者約４千人から回答を記入してもらった。一人当たり
の支出総額は平均で１２９万１千円。このうち病院で支払う
医療費や交通費など、公的保健がカバーする費用で、いったん
患者が自己負担する分は、69万７千円だった。

　これ以外に、健康食品や民間療法などに20万八千円、抗がん
剤の副作用による抜け毛でカツラ代などの装具に12万６千円、
民間の医療保険が26万円で、病院窓口で支払う以外に計59万
４千円の負担があった。

　一方、医療費が一定額を超えた場合に申請で還付される高額
療養費制度の払戻金が25万５千円、その他の公的制度による
減免や払い戻し７万８千円、民間保険の給付金が92万７千円と、
民間保険が患者世帯の家計を支える実態が浮かんだ。
（2005/11/01　朝日朝刊）

超伝導で異物探知

　　３セク開発、乳業会社採用
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　リニアモーターカーの推進力として知られる「超伝導」が、
食の安全確保にも一役買う。愛知県豊橋市の第三セクターなど
が、食品に誤って混入した金属片を検出する技術に応用した。
製品化された最新鋭の装置は、異物混入事故で苦しんだ北海道の
乳業会社に採用され、25日から運転を始めた。

　この製品は「超伝導磁性金属検出装置」。豊橋市などが出資
する第三セクター「サイエンス・クリエイト」と豊橋技術科学
大学の田中三郎教授、食品加工機械メーカー「アドバンスフー
ドテックが、５年前から」開発に取り組んできた。

　この検出装置では、微弱な電流でも流せる性質を利用し、かす
かな磁気も検出できるようにした。これまで難しかった０．５㍉
以下の異物も検出可能になったという。
（2005/10/31　朝日夕刊）