基本、私は、子どもの頃から大正テレビ寄席と笑点を毎週見ていた、お笑いが好きな昭和のテレビっ子だったから。
今も、NHKの「LIFE!」は必ず録画しておくし、不定期に放送されたNHKの「小林賢太郎テレビ」も気づいたときは必ず録画して見ていた。
知的で良質なナンセンスが面白い人だと嫌いじゃなかったから、20年以上前の彼らの活動は全く知らなかったが、とても残念だ。
思えば、あの頃のお笑いは、ダウンタウンに代表される人をいじめて笑いものにするような、露悪趣味が過ぎて大嫌いだった。当時の人たちについて、知らなかったせいもあるのかもしれないが。
小林氏のコメントに、「思うように人を笑わせられなくて、浅はかに人の気を引こうとしていた頃だと思います」とあった。
笑いについて迷っていた時期に、社会的に需要がありそうな「らしくない」毒のある笑いを試験的にやってしまったのかもしれないと思った。相方の片桐さんも「若気の至り」とコメントされていた。
歴史の悲劇を事実として伝えることは大事だが、間違っても笑いの種にするのは許されない、本当に残念だ。
解任されたが、それで良かったと思う。
ただ、解任の際の彼のコメントを読んだら、真摯で誠実な人柄をあらためて感じることができたから・・
今回はこういうことになってしまったけれど、今すぐではなくても彼は、次の再起を期待できるような気がした。
ところでこの件で再び脚光を浴びる麻生太郎氏。
彼の場合は、単純なネタではなくて、精神性までナチスの手口に学んでいそうだからね。
ネットでは、麻生さんの過去の発言への疑問も再沸騰してきた。
(抜粋)
《しかし、これで解任できるなら「ナチスに学べ」って言ってた政治家の首はなんでまだ繋がってんの? って話よな》
《ナチスに学べのあの方こそ最優先解任対象ではないのか》
《そもそもナチスに学べって発言した人が辞任もせず解任もされずいまも大臣やってるのをどうにかしたほうが良いのでは……》
《コバケンの過去ネタを叩いて解任するんだったら、麻生財務大臣のナチスに学べみたいな発言も看過できるはずないんだが》
マスコミは、その時その時の勢いで、一方的に情報を流すが、もう少し多面性を持って、この発言の検証も忘れないで欲しい。
あと、普通なら過去の一瞬の出来事で、忘れ去られていた(多分本人たちも忘れていただろう)、この一件が大きく表に出てきたのは、中山防衛副大臣が直接、速攻でユダヤ系の団体に報告したからだという。
(抜粋)
東京五輪で開閉会式のディレクターを務める劇作家の小林賢太郎氏がナチスによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を揶揄(やゆ)する表現をしていたことをめぐり、中山泰秀防衛副大臣は22日未明、米国のユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」側と連絡をとったことを自身のツイッターで明かした。
小林氏の過去の表現を指摘するフォロワーの「中山防衛副大臣に相談させて頂きました。すぐにご対応くださるとのことです」という投稿に反応する形で、中山氏は「早速サイモン・ウィーゼンタール・センターと連絡を取り合い、お話をしました」と記した。さらに、同センターの代表者からのコメントとして、「この人物が東京五輪に関わることは、600万人の無実のユダヤ人の記憶を侮辱している」などとする英文を紹介した。
中山氏は5月、イスラエル軍とパレスチナ自治区ガザ地区の武装勢力との軍事衝突をめぐり、「私達(たち)の心はイスラエルと共にあります」とツイート。野党から「全く政府の立場と違う」などと国会で追及を受け、その後削除した。当時、記者団に対し「初当選して以来、イスラエル・日本の友好議員連盟の活動もやってきた。イスラエルはテロから自国民を守る権利はあるのではないか」と述べていた。
いやいや、表面的にはいいことをしているように見えるけど、政府や組織委員会を通さないでいきなり、外国の団体にいうのかな。
なんだか、機密情報さえ、この人からイスラエルへだだ漏れしそうで、逆に怖いんですけど。
こんな意見もあったが、当然だと思います。
(抜粋)
米山氏はこの経緯について「これ幾ら何でも日本国の防衛副大臣としてどうなんですか?」と疑問視。
さらに「問題があるのは当然ですが、立場上それはまず日本国政府で解決すべき問題で、ドヤ顔で『サイモンウィーゼンタールセンターに連絡した!』とか言う事ではないでしょう。日本政府よりユダヤ人団体を優先する副大臣など明らかにおかしいと思います」と中山副大臣の行動に異議を唱えた。
付記
小林賢太郎さん解任。コメント全文「自分の愚かな言葉選びが間違いだった」