前回はゴト師による不正の一部をご紹介致しました。
ご来訪頂いた方々は、そこまで暴露して大丈夫ですかと心配して下さいましたが、あの程度の内容はほとんどのパチンコ店の役職は知っていますし、パチンコ雑誌や一般週刊誌でも取り上げられたりしております。
しかし、心配して頂いた方には心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。
さて今回は店側による不正の一部をご紹介しましょう。
まずは不正の代表、遠隔操作です。
一台のパソコンで粗利率だとか個別の遊技台の大当りやハマリを制御出来ます。
お客さんの9割以上は、パチンコ店が好き勝手にその日の出玉率を決めていると思っておられるようですが、それは違います。
もちろん遠隔操作という言葉が存在するのですから、そういった装置を使って営業しているお店もあるにはありますが、ちゃんとノーマルの機械を提供しているお店のほうがずっと多いのです。
この遠隔操作にも前回ご紹介したのとは異なる裏ロム・裏基盤を使います。
ノーマル台を設置してパソコンとつないでも、それぞれの遊技台はまったく反応しません。
パソコンから送られる命令を、ちゃんと聞いてくれるためのプログラムが組まれたチップを埋め込まないといけないのです。
その時点で風適法の未承認変更にあたります。
つまり法律違反を犯しているわけです。
また、遠隔操作には莫大な費用がかかります。
1台あたり20~25万円、パソコンが約200~300万円です。
300台のパチンコ台を遠隔で制御しようとすると7~8千万はかかります。
すべての台を遠隔操作することは不可能です。
新台の場合はロムが出来るまでは無理ですし、マイナーな機種の裏ロムはうまみがないので業者も作りません。
それではなぜパチンコ店は法律違反(遠隔の場合は営業取り消し=お店おとり潰し)の危険をおかし、莫大なお金をかけて遠隔を導入するのか?
それは一も二もなく稼動を上げたいからです。
遠隔操作で大爆発と大ハマリをカットして、お客さん一人一人の負担や勝ち分を軽減するのです。
人は大負けしたり、それが続くとさすがに反省して、しばらくそのホールへは行かなくなります。
それでは困るのです。
1日の負け額を少なくしてやり、毎日足を運ばせることが最重要課題なのです。
パチンコ業界も薄利多売での競争の時代です。
お客さんが皆、平均的に玉箱を積み遊んでいると、店には儲けがでているにもかかわらず、よく出しているように見えます。
これが稼動していないお店だとそういうわけにはいきません。
店がガラガラだと、赤字であってもまったく出ていないように見えます。
皆が箱を積んでいるお店で負けても、今日は運が悪かったで済むのですが、客のまばらな店で負けると、なんじゃこの店はということになるのです。
遠隔操作というのは、お客さんのためにも店のためにもなるという珍しい不正です。
僕の店はすべてノーマル機で勝負していますが、店長という立場で言わせてもらえば、遠隔が欲しいと思ったことも100回や200回ではありません。
一般のお客さんが、そのお店が遠隔をしているかどうかは分からないと思います。
いつ行っても釘が変わらずよく回るとか、押しなべて平均的にみんながそこそこ出しているとか、イベントや新装開店のときには確実に出ているとかのお店は疑わしいと思っていいと思います。
次にぶら下がり。
これは主基盤ではなく別のところにマイクロチップをつなげて、台のスペックを変えてしまいます。
これも未承認変更で、検挙の対象となります。
今のパチンコ機はその大当り確率の低さから朝の立ち上がりが悪いと言われていますが、このぶら下がり基盤でモーニングを入れて朝のかかりをよくしてやるのです。
朝一ヨーイドンで投資金額の少ないうちに当りが引ければ、皆喜んで朝から来店します。
確変終了後の平常確率が、ノーマル機よりも低くなっているにもかかわらず(笑)
ぶら下がりはモーニング機能や確率を変える他に、連チャン率や確変突入率を変えたり出来ます。
平常営業とイベントとではスペックが変えられているわけです。
これは全台がばらばらの動きをするので、設定や管理が結構難しく、使い方を間違うと人気機種でもお客さんがトンでしまうという諸刃の剣でもあります。
ひどいのはジェットカウンターの裏もの。
ジェットカウンターとはお客さんの出玉数を勘定する機械のことですが、何%かの割合でカットしてしまうのです。
一人一人へのごまかしは微量ですが、一日の延べカット数はオーナーの懐をかなりあたためます。
よく似ているのがスロットのコイン払い出しカットの裏基盤。
主基盤のように目立つところには取り付けず、決して普段開けない電源ボックスなどに仕掛けます。
空前のヒット機『北斗の拳』などにはけっこう多く取り付けられているようです。
1回のボーナスにつき3枚カットしても、1日に5~10万円分が浮きます。
1回のボーナスが100枚ちょっとの『北斗』、お客さんの頭の中は連チャン一色ですから絶対に気付くことはありません。
比較的カワイイ不正が遊技台個別のデータの書き換えです。
今のパチンコ店はディスクロジャー(情報公開)が当たり前になってます。
本日、前日、前々日の大当り回数や稼動状況が一目で分かるようになっていますが、閉店後それを自分達の都合のいいように書き換えてしまうのです。
閉店直前までお客さんが多数残っているような繁盛店ではそんなことをする必要はないのですが、稼動の悪いお店ではやっているようです。
2日も3日も大当りも稼動もないと、それだけで打ち手は敬遠するからです。
かわいいといえばかわいいし、姑息と言えば姑息ですが、情報公開もなにもあったもんではないですね(笑)
手っ取り早いのがホールコンピュータのデータ改ざん。
売上や割数、粗利などがプリントされた紙をもとに、その日の儲けなどを計上するのですが、売上を何%か握りつぶしてしまえば簡単に脱税出来ます。
今まで述べた手口は一例であって、裏屋はあらゆる手段でオーナーを儲けさせようとします。
優秀なシステムを作れば、自分達も儲けられますから。
そして何故僕がここまで暴露出来るか?
ウチの店が、いい意味でも悪い意味でも一切関与してないからです。
遠隔操作システム欲しいなぁ・・・
いるもんなぁ。
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