旭屋書店
梅田の旭屋書店を知ったのは、昭和44年 ( 1969年 ) 中学三年生の頃、
「 本を買うなら 旭屋書店 」 と、勉強をみてくれた久田さんに教えて貰った。
本を読むことがステータスの時代、旭屋書店のブックカバー本を持ち歩くことは、ファションだった。
私は此処で、高校二年の昭和46年 ( 1971年 )、
あの建築家 フランク・ロイド・ライト と出逢った。亦、ポール・ルドルフ とも出逢った。
それら一連のことは、何か知らんスマートになったような、そんな気がしたのである。
フランク ロイド ライト ポール ルドルフ
アクセス
毛馬橋から料金30円の市バスに乗って、大阪駅北口へ、
北口から南向に大阪駅構内を通り抜け東口から出る。
そのまま直進してほんの少し歩くと、立体歩道橋の階段があって、その脇に地下へ潜る入り口がある。
そこの階段を降りると、直ぐ右わきに立飲み屋があり、その暖簾を過ぎると軀を左へむける。
そのまま梅田地下街を 東向に直進、ちょっとばかり歩くと曽根崎警察交叉点に着く。 ( ここでは仮に、そう呼ぶ こととする )
交叉点をそのまま直進すれば出水の広場、左に曲がれば富国生命、ナビオ阪急に通じ、
右を曲がれば 地下鉄谷町線梅田駅に通ずる。
交叉点右角にある曽根崎警察脇の階段を上ると旭屋書店に行けるのである。
バスはこの附近に止まった 大阪駅構内 東側乗車券売場 東口 ( 昭和48年 )
撮影年は不詳 昭和45年には遠くないだろう
宝くじが当たった
復昭和45年 ( 1970年 )
高校へ入学すると、梅田の旭屋書店に参考書を買うべく出かけた。
着る服が欲しいと云うと 「 学生服がある 」 と云う親父も、こと勉強する為なら金を出してくれたのである。
復路、
阪急百貨店前の大きな柱脚を背に、おばあさん一人の宝くじ売り場があるのに気づいた。
「 戦後からずっと 宝くじ買うとるけど、当ったことがない 」
と、ぼやいている ツキの無い親父にかわって、
「 ワシが当てちゃる 」
と ばかりに、中学の頃から 偶に購入していたのである。
そして、この次に買う時は、下二桁の連番を一枚買おう ・・と、そう決めていた。
「 下二桁、22 を下さい 」
「 にいにい、二十二、・・22 と 」
おばあさんが、宝くじの束から一枚探して呉れた。
果して、一枚100円で、私が購入したは、
113322
「 イチイチ さんさん ニイニイ 」
「 こらあかんで、この数字では当らんやろ 」
私は、手にした宝くじを見つめて、そう呟いたのである。
ところが、一週間後 新聞を見てまあ驚いた。
一等の当選番号は、
113323
「 イチイチ さんさん ニイ さん 」 とな。
これが何と、
一等の一字違い 賞金が1万円
「 当った 、当った、当ったー 」
「 高校は合格したし、宝くじは当るし、今年は当り年やあ 」
「 俺は ついている 」
と、もう、 大はしゃぎ 。
当時の私
撮影 友ガキ・舟木
想い出は
なくならない