昭和・私の記憶

途切れることのない吾想い 吾昭和の記憶を物語る
 

生涯最高のスコア・・・

2022年07月25日 07時52分25秒 | 3 青い鳥 1967年~

♪  律子さん 律子さん 爽やか 律子さん ♪
吾々の世代なら、誰もが知っている
女子プロボーラー・中山律子
花王フェザーシャンプー ・・・昭和47年のTV・CMである

女子プロ
昭和46年 ( 1971年)
空前のボーリングブームに日本中が沸いた。
女子プロボーラー
が、時代の脚光を浴びたのである。
中でも、美人で、しかも
女子プロ初のパーフェクト ( 300ポイント ) を達成した、
中山律子プロ ・・・超人気があった。
尤も、高校2年生の私は、
サウスポーで長身の石井利枝プロのファンであったけれど

 ← 石井利枝フプロ
    他に
    須田開代子プロ

    並木恵美子プロ
    野村美枝子プロ
    ・・・と、
              1970年代の人気プロボーラー

初の体験
昭和44年 ( 1969年 ) 3月・中学2年生の3学期
長島ファンの私、プロ野球のオープン戦を見ていたところ
勉強を見て貰っている久田さんが訪ねてきて
「 花田君、ボーリング いこうか 」
「 ボーリング・・・」
テレビで見たことがある。 ・・・その程度しか認識が無かったが
誘われるまま
京阪森小路駅傍の森小路ボーリングセンターへ
( テレビCMで流れていた、当時まだ有った吊ピン式のボーリング場 )

初めてのボーリング
久田さんに教えてもらったとおりに
11ポンドのボールを持ち
真ん中より少し右側に立ち
真ん中一つ右のスパッドをめがけ
「 わきを締めて投げるんやで 」
サア 感動の第一投
ボールは  ドン と 鈍い音をあげ レーンに落ちた。
そして、シュート回転してレーンを真っ直ぐ転がって行った。
結果は 記憶に無い
イメージ通りには、転がらなかったのである。

「 こういう風に投げるんや 」
・・・と、
先生である久田さんが
お手本を示す。
彼の投げたボールは、
レーンを滑る様に、しかも勢いよく転がって行く。
「 オッ  !  」
レーン右側から大きくカーブして、ピンの真ん中へ向かって走った。
そして
パーン !! 
・・・という音を響かせ、
全ての
ピンが飛び散ったのである。
「ヘー 」 ・・・と、もう感嘆符
是を 『 ストライク 』 ・・・と謂うのだそうな。

「 これは、面白い 」 ・・・と、そう想った。

ボーリング人気は高まり、
「 ボーリングをする 」 ・・・は、ファッションに成っていった。
クラスでも、スコアカードを持ってきて自慢する奴も現れてきた。

「 ドヤ 」 ・・・と、
クラスメイトの見崎、
160台のスコアを見せて自慢する。
「 オー、お前すごいな 」
私は、偶にまぐれで150台を出す時もあったが、
「 アベレージ 」 は、130 といった程度であった。

200 オーバー成る ?
昭和45年 (1970年 ) 1月、中学3年生の3学期
クラスメイトと赤川二丁目の松竹ボールへ
この日は、
なぜかしらん 調子がよかった。
第1 フレーム ストライク
第2 フレーム ストライク
第3 フレーム ストライク
いきなり ターキー
第4 フレーム 9本 + スペア
なにせアベレージ130の私、残り1本を取るのは難しいことなのである。
偶に当るときもあるが、たいていは外す。
今回は、その偶にが巡ってきたのだ。
狙ったとおりボールが転がり、スンナリ と スペアーが取れたのである。
偶々のマグレ当たり ・・・が連続しているだけのこと、
・・と、そう想っていた。

極め付きは、第5フレームであった。


3、7、10 ピンが残ったスプリット
これを 『 クリスマスツリー 』 と、謂うのだそうな。
「 3番ピンを左に跳ばして、7番ピンを倒そう 」 ・・・と
3番ピンと10番ピンの間を目掛けて投げると、
その思惑どおり、3番ピンが弾けて 7番ピンを跳ばした。
そして、3番ピンに当ったボールが右に方向を変え
10番ピンを倒したのである。

「 ヨッシャー 」
イメージ通りのピンアクション
完璧な スペアーとしたのである。

第5 フレーム 7本 + スペア
遣ること 為すこと 全て旨くいく
もう ・・・絶好調である。

「 オー 花田、どないなってんねん 」
「 ホンマに どないなってるんやろな 」

第6 フレーム ストライク
第7 フレーム ストライク

「 ひょっとしたら、イクデー!」
声なき、心ん中の雄叫びである。

200オーバーは、誰しもが抱く大目標である。
200オーバーの快挙が、私の頭を過ぎる  (ヨギル)

そして、第8フレーム、
初めて意識し以ての一投目
6本
「 やっぱりあかん ・・・か 」
「 いつまでも ツキ が続くはずもなからうに 」
・・・そう想いつつ、投げた
二投目
なんと、なんと スペアー 取れたのである。
「 オーッ 」
・・・皆から、歓声があがる。
「 花田 いけるでー 」

この日の ツキ まだ 続いている。
「 イケる 」 ・・・私も、そう想った。

第8 フレーム 6本 + スペア

そして運命の、
第9フレーム 
ドキドキし以て 一投目を投げた。
ボールは、この日のこれまでのストライクの軌道をえがいて転んでゆく
「 オッ、ストライクゾーンや ・・イッタ 」
・・・と、そう想った。
トップピンの右半分が私のストライクゾーンである。
完璧に当った。 ・・・そう想った。
然し、完璧に当たった。 ・・・筈なのに、1
本残った。
然も、苦手の 10番ピンである。

「 アー いやな一本が残ったなあ 」
「 反って 1本とる方がむつかしいんや 」
・・・と、言いつつも
スペアすれば、200オーバー になる。
「 ドヤ 」 と ばかり、 皆の前で ええかっこ も、したい。
ここが勝負所である。
後ろで皆が固唾を飲んで見守る中、緊張の第二投目を投げた。
・・・・・・・・
「 ア~ッ 」
後ろの皆からから、溜息が・・・

10フレームを残し、スコアは 190

作文しているかの如き、まさか の展開である。
プレッシャーの中で、
自分の想い通りに事を運ぶこと、
相当の実力が必要である。
「 惜しかったなあ 」 ・・・では、すまされまい。
「 あと もうちょっと 」
・・・この壁を乗り越えることが、
どれほど難しいことかを
存分に想い知らされた。
プレッシャーに弱い ・・・は、力の無さゆえ

私の人生を振り返らば
このゲーム、
私の人生のサンプルのような
・・・そんな、気がする


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