KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

晩年

2013年07月03日 | 俳句
天気 曇

角川書店「俳句」7月号に、有名俳人の晩年の句の特集があった。
虚子など、80歳を越えて長寿を全うした俳人の並ぶ最後のページは、79歳で自死した飯島晴子だった。なぜ飯島晴子・・と、妙にひっかかった。「晩年」を全うせずに自死して、その原因も本当は解らないままらしい。私は、あまりこの人の句集を読んだことはないが、知っている限り印象に残るどきりとする句が多い。

気がつけば冥土に水を打つてゐし 
かくつよき門火われにも焚きくれよ  晴子

自分の晩年は自分では決められない。でも、70歳を越えた頃からの晴子の句は、何だか自分で「晩年」を作っていたということか。凡人の思いは、老いさらばえても自死だけはしたくない。
やっぱり、真砂女の晩年の句の方が私の心には添う。

九十年生きて春着の裾捌き 真砂女

・・などと、曇天を眺めながら今日考えたこと。

黒南風(くろはえ)や雲に紛るる米軍機  KUMI

(我が家からは、横田基地へ降りたり、飛び立ったりする飛行機がよく見える)
コメント (6)
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