句集「変哲半生記」

天気　曇がち

10日に図書館へ本を返しに行き、別の本を借りに（他の館にあったので取り寄せてもらい昨日それをとりに行った）行ったとき、何も借りずに帰るのも・・と俳句本の書架を覗いたら、故・小沢昭一氏の「変哲半生記」がぱっと目に入った。ちょっと形の変った本の造りだ。中はまことにシンプル。
この句集、小沢氏と交流の深い主宰が是非読むように、と言っていたもの。亡くなった直後に出版されているから、編集は生前におこなったのだが、出版が間に合わなかったのだろう。40年にわたる4000句という膨大な数の入った句集だ。病気のあとは本は増やさない主義、自分で買うのも・・と思っていたので、さっそく借りてきた。
でも、4000句という数は凄いもので、一気には読めない。あの小沢節のままのような句もあれば、感性に唸るような佳句もあり、年月順に並んでいるのだ。俳人の句集より面白い。

　　　ステテコや彼にも昭和立志伝 　変哲
　　　竹馬で上の空気を吸いにけり　　変哲

なんて、やっぱり面白い。自由闊達に句作を楽しんでいる。
などと、人さまの句を読んでいて、さて明日の月例会に出すの自分の句は・・？

身ほとりに団扇増やして籠りけり　　KUMI