世事雑感

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さ(血?)迷えるNHK19  "H18年度の約束"評価

2007-01-10 14:32:33 | NHK関連

・去年の約束評価は今年の約束に
 生かされていない。
・今年の約束もメチャクチャ。


少し気が早いが、年が明けたことも有り、H18年度の約束を私なりに評価してみた。
まず、平成17年度NHK”約束”評価報告書(平成18年6月27日)は「まとめ」として下記のように結論付けてい
る。


<”H17約束”評価から見られる今後のNHK>
3.受信料制度についての議論の惹起

★前述のように、NHKは受信料についての「負担の公平化要求」と「対価意識の向上」という視聴者の2つの意識変化に対応しなくてはならない。
★不祥事に対する対応の不満や経営への不満も受信料不払の大きな理由になっていることから、公平負担の徹底のためには日常的な営業活動に矮小化することなく、NHKの組織全体が緊張感を持って次年度以降も経営改革に取り組み、視聴者からの信頼回復に努める必要がある。そして、受信料収納方法について徹底的に知恵を絞り出し、検討していかなくてはならない。
★視聴者の対価意識の向上に対応するためには、当面は受信料にふさわしい番組制作で応えていくことと、セグメント別(事業区分別、チャンネル別、番組ジャンル別等)情報の開示による収入-支出の納得感の醸成が考えられる。
★いずれにしても、受信料不払をめぐる報道の増加の影響もあり、視聴者の多くが受信料についての様々な課題を短期間の間に認識した状況にある。受信料は制度問題でもあるのでNHK単独の努力で解決できるものではないが、NHKは改めて視聴者の納得感の高い仕組みを検討し、視聴者に対して説明し、国民的な議論を惹起する必があるのではなかろうか。


H17年度の反省を受けて作られた平成18年度の"約束”には、上記の反省を真摯に受けとめる態度が見られない
<平成18年度の“約束” >
◆“NHKだからできる放送”に全力で取り組みます。
◆みなさまに受信料制度のご理解をいただくよう努め、公平負担の徹底を図ります。
◆みなさまの声を事業運営に反映するとともに、公共放送へのご理解を深めていただけるよう努めます。
◆不正の根絶に徹底して取り組みます。
◆事業運営の改革を進めます。
◆デジタル技術の成果をみなさまに還元します。


H17年度の反省で述べている、『NHKは改めて視聴者の納得感の高い仕組みを検討し、視聴者に対して説明し、国民的な議論を惹起する必要があるのではなかろうか。』と言う反省に対しH18年度にNHKは何も約束せず、何も行っていない。下記視聴者サービス報告書の中で『スクランブル化、民営化』などの意見は5.000件にも達しているが、NHKはこのような意見を全く無視し、『受信料制度の維持』以外の議論に耳を貸そうとしない。
これでは『NHKはあなたの声で作られています』とは言えない。
それどころか、国民の声がこのようなものである事を知りながら
、『国民的な議論を惹起する』ことも無く、昨秋には48件の督促状を発送し民事手続きに踏切った。
当初は、”暴力団まがいの脅し”が効いて受信料支払い者が増えたようだが、国民も賢くなり、約20%にもあたる8件が異議申し立てをした。 そのためNHKは次の段階として計画していた、東京23区以外・神奈川県・大阪府に対する支払い督促が出来ずにいるようだ。(2006年末までに発送したのかなあー?)
<H18年度の約束を今の時点で評価してみよう。>
★”NHKだからできる放送”とは、紅白に見られるような破廉恥な放送である。
★”公平負担の徹底”とは、『暴力団まがいの脅し』であり、脅しに対する
予期せぬ反撃に頓挫。
★”みなさまの声を反映”は、下記のように
77%もの人が反対している民事手続きを強行。
★”不正の根絶”は、聞いてあきれる。H18も不正・不祥事続出している。
★”事業運営の改革” 一体何をやったのだろう? 10%人減らしとか言っていたが、実質は3%程度。
★”デジタル技術の成果の還元” 高い費用をかけてデジタル化しなくても良い?。それどころか2011年のア
ナログ放送廃止が実現できるかどうかが危ぶまれている状態。
『約束評価委員会』がどんな評価(5月公表)をするか、今から楽しみにしたい。
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<参考>
<CS向上委員会発行「みなさんの声にお応えして~視聴者サービス報告書(H18年5月)」>
寄せられた意見の内容では、「受信料の公平負担と民事手続き」に関するものが圧倒的に多い。
★受信料の公平負担と民事手続きについて………22,021件
★放送サービスについて………7,287件
★経営姿勢と組織の構造改革について………7,002件
★その他(新生プランに直接関係のないご意見など)………6,189件
など。
このうち、受信料の公平負担と民事手続きについて( 22,021件)の内訳は次のようになっている。
   (1)公平負担の努力や民事手続きを支持するご意見=2,036件
    (1)公平負担、民事手続きに賛成・・2,036件=11.6%
   (2)民事手続きよりも体質改善、改革が先=4,469件
   (3)民事手続きよりも未契約者の対策が先=1,903件
   (4)民事手続きは公共放送にふさわしくない=1,441件
   (5)民事手続きや訴訟に関わる費用負担に反対=358件
    (2)~(5)民事手続きに反対・・8,171件=46.5%
   (6)スクランブル方式を導入するべき=3,645件
   (7)民営化(CM導入)するべき=1,423件
   (8)国営化するべき=350件
     (6)~(8)これまでとは異なる形態・・5,418=30.8%
   (9)割引や料金値下げなどに関するご意見=1,282件
   (10)支払い者の優遇に関するご意見=667件
     (9)~(10)その他の意見・・1,949件=11.1% 
     など。
これを見ると、民事手続きに賛成の意見は、わずか12%しかない。
これに対し、民事手続きに反対の意見は、47%。
NHKのあり方を変えるべきだという意見まで含めると77%の意見が民事手続きに賛成していない。