goo blog サービス終了のお知らせ 

はるのほっぺ

備忘録です。仕事柄、政治の話題が中心です。

青木幹雄の「政治道」

2006年09月23日 | 政治

 安倍晋三総裁に、自民党参院会長・青木幹雄が申し入れを行いました。もちろん、内容は閣僚ポストの参院枠。
安倍新総裁はあっさり了承しました。小泉首相も飲まされていた2名の閣僚ポスト枠ですから、安倍晋三も飲まざるを得ないところです。
 青木幹雄は、若林正俊、溝手顕正の2人の名前を出したようですが、パフォーマンスはここまででしょう。小泉首相同様、安倍晋三がこの2人をそのまま登用するかを問わないのが青木流。
参院会長としての守備範囲以上は飛び出ることはしません。若林、溝手の両名が閣僚にならなくても、「総理の専権事項だからムリだわね」で終わりでしょう。こうした青木幹雄の行動は参院を取り締まっている親分のようで、立派な派閥の長です。
 議員のブログやHPなどに青木幹雄が登場することはごく稀なのですが、馳浩の「永田町通信」 NO.167 (54)『
困った純ちゃん・・・』に脇役で登場していました。以下に抜粋してみます。(長文ですが面白い内容です)
(引用始め)
 森喜朗先生がこういう切り出しで、話しはじめる時はご機嫌な証拠。座談の名人でもあり、小泉さんの感情の機微を心得ている兄貴分らしく、身ぶり手ぶりでオンステージが始まった。
 「韓国側の要望で、来年10月にタカラヅカの韓国での上演が決まったんだよ。それで、日韓議連が主催するもんだから、会長のこの私がこないだの東京公演に呼ばれたんですよ」
・・・フムフム、それで!?
 「それで、何故か似つかわしくないと思うんだけど、国会議員でタカラヅカを応援する議連があって、その会長が青木幹雄さんなんですよ」(森さんもあんまり青木さんのこと言えないじゃないの……と福田康夫さんの小声の野次あり
「(野次を気にせず)私と青木さんで東京公演に招待を受けたら、その話を聞きつけた宝塚出身の扇千景議長と公明党の松あきらさんも一緒にいくことになったんですよ」
・・・それで!?
 「それで、その話を扇さんが何かの会合の時に小泉閣下にしゃべっちゃったら、閣下が『俺も行く!!俺も行く!!』ってついて来ちゃったんですよ、呼んでもいないのに!!」
総理のことを閣下と皮肉ったり、呼んでもいないのについて来ただなんて、相変わらず仲が良いのか悪いのか不思議な関係だ。
 「それでね、宝塚公演に来る観客なんて9割近く女性ばかりなんですよ。そんな中に私と青木さんが招待席に入って行っても、お客さんは『ナニよあのオジサンは!!』てなもんよ、実に冷ややかな視線。ところがですよ、純ちゃんが客席に入場してきたら、ヤンヤヤンヤの大喝采ですよ、気分の悪い」
気分の悪い、と言いながら、笑顔ですよ、森先生!!
 「そいでもって純ちゃんの野郎、いつものように右手を高々と挙げて四方八方に嬉しそうにあいさつするもんだから、余計に大歓声で、気分良くなりやがって、こんちきしょう!!」
それじゃただのおじさんのジェラシーじゃない、森先生!!
「公演の途中さぁ、マドロス姿のスター役が、こう、パァーッと見栄を切りながら舞台から俺達の方を指差すんだョ、かっこよく。俺だ、いや俺を指差してくれたんだ!!と俺と青木さんで言い争いしてたら、またしても小泉のヤロー、勝手にサーッと右手を挙げてそのマドロスさんに応えるもんだから、場内大騒ぎよ、ふんとにもう!!」
って、あーあ、こりゃもう、子供だよ……。
(引用終わり)
 森派の馳浩の文章ですから、森喜朗と小泉首相中心の話になっています。しかし、森喜朗の横に青木幹雄が一緒にいるところが妙におかしい。青木幹雄も小泉首相に注目がいくのにはもう慣れっこだったのでしょう。
 青木幹雄という人物は故・竹下登の秘書を務めてきただけあって、目立ったり騒いだりしないのです。激情型の野中広務とは好対照だと思います。
そんな青木の最大の関心事は、来年の参院選だけです。
昨日の講演でも「自民、公明両党で過半数を割れば、せっかく誕生した安倍晋三総裁も死に体の内閣になる」と発言しながら、「勝敗ラインは自民、公明両党で過半数を維持できるかどうかだ。負けた者は責任をとらなければならない」と新執行部へクギを刺すのも忘れていません。
 しかし、現在の参院自民党を「われわれの実力は49だ」冷静な分析もしています。来年の参院選で公明党が改選される13議席をそのまま維持しても、自民党が52議席を獲得しないと過半数を維持できません。
安倍新総裁が幹事長だった前回参院選で49議席しか取れなかった恐怖が残っているのでしょう。
 参院の過半数を維持することに、青木幹雄の政治家人生のすべてがあります。スタートは小沢・羽田が派閥を離脱するときに、参院側の造反を少数で収めたこと。その後の公明党との連立という選択。
参院の改選のたびに神経をすり減らしてきたなかで、たどり着いたのが「国民の人気がある総裁」を担ぐことだったのでしょう。野中広務がどんなに小泉を叩いても、サポートし続けたのは選挙のため。
今回の安倍晋三も青木の中では「選挙の顔」としての総裁ぐらいに思っているでしょう。
 最後に青木幹雄の原則は何かと考えてみました。
①自民党が与党であること
②参院自民党が一枚岩であること
二つの維持のために政治を続けてきたのでしょう。

応援のクリックをお願いします。


最新の画像もっと見る