参院選で与党が過半数割れした場合の政局論が活発になってきました。
以下に代表的なコメントを記してみます。
小沢一郎
「政権の枠組みをどうするかという問題が生じてくる」
亀井静香
「自民党の中から、国民新党や民主党、社民党と一緒にやりたいという人が出てくるだろう。国民新党の政策を中心にした大連合が生まれざるを得ない。衆参で過半数がなければ政治は動かない」
こうしたコメントは、自民党内の非主流派にラブコールを送っているのかもしれません。
非主流派の代表格である谷垣禎一が、「歴史を振り返れば、自民党が多数の議席を失った際には、誰かが責任を問われている」とコメントしているところを考えるとまんざらでもない様に取れます。
小沢一郎や亀井静香の発言は、参院選で自民党が敗北したときに自分たちが過半数を得るための都合のいい足し算です。
小沢一郎に引きずられて党内のムードが「政権の枠組み」に浮かれているかと思っていたら、ちょっとは骨のある政治家が民主党内にいることが分かりました。その記事を以下に抜粋します。
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<民主党:「自民と組まない」と野田氏 小沢氏発言けん制?>
民主党の野田佳彦国民運動委員長は27日、東京都内のホテルで講演し「民主党を柱として政権を取りにいくことに賭けたい。政界再編がどうの、自民党と組んでどうの、という話が出ているが、まったくあってはならない話だ」と述べ、参院選で与党を過半数割れに追い込んだ上で、あくまで次期衆院選で勝利し民主党政権を目指す考えを強調した。
毎日新聞 2007年6月27日
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数合わせではなく、民主党を柱とした政権交代を目指す。どうやら野田・前原・枝野グループの考えはこの方針でまとまったようです。
新進党時代に小沢一郎にかき回された経験がある野田佳彦の判断は至って正常ですし、これはこれで支持してくれる有権者も多いように思えます。しかし、こうなると違った意味の足し算も出てきます。
小沢、亀井などは、「民主党」+「社民党」+「国民新党」+「新党日本」+「無所属」+「自民党流出組」で過半数狙いです。
しかし、野田たちのグループが小沢に付いていかない可能性があります。
そうなると自民党残留組が何を考えるかといえば、民主党「野田・前原・枝野グループ」の議席数でしょう。その数を足して過半数を狙えれば合流もあり得るかもしれません。
自民党主流派としては民主党の一部を抱えるにしても選挙区を考えなければいけませんが、小沢、亀井に流れ出た選挙区が空くのですからかえって都合がいいかもしれません。
もちろん、自民党非主流の方々も自分たちがどう生き残るかを考えているのですから、軽々に小沢の呼びかけには応えないとは思います。
管理人としては、自民党残留組と民主党グループの合流の方へ賭けたい気持ちがあります。
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