はるのほっぺ

備忘録です。仕事柄、政治の話題が中心です。

支離滅裂?田中真紀子

2007年06月14日 | 政治

 12日付けの産経新聞<【単刀直言】解散、明日にでも 田中真紀子元外相>という記事がありました。
 内容は、安倍批判、小泉批判、自民党批判といったお決まりのメニューでした。一方、小沢一郎のことはヨイショしているつもりなのでしょうが、内容が支離滅裂です。以下にその箇所を並べてみます。
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 私は民主党の若い議員に誘われて、よく一緒に食事をするんですけど、彼らの方が自民党の議員よりはるかによく勉強しています。政策立案能力も高い。野党議員は役人に丸投げできませんからね。でも野党だから、よい政策は全部自民党にまねされる。だから、私は与党案に対案を出すのは少し考えた方がいいと言っているんです。与党になってから出せばいいんですよ

 私は小沢一郎代表はあまりよく知らないんですが、非常に政策通であり、酸いも甘いも知り尽くした政治のプロフェッショナルだと思います
 ただ、マイナス面はメディアをうまく使えないことですね。小沢さん自身も「演説やディベートは得意じゃない」と話しておられましたが、党首討論でもすぐに聞き役に回ってしまう。今の時代は映像メディアの影響が強いんですから「菅直人代表代行のように」とはいいませんが、もう少しうまくおやりになったら…。夫婦で手をつないで政府専用機のタラップを下りるのがいいとは思いませんけど。

 結論から言えば、これほど乱れた政治を正すには1つしかない。できるだけ早く衆院を解散することです。明日でも結構。いま必要なのは、目的意識と使命感を持ち、自分の頭で考える「とがった政治家」なんです。そういう人が政界再編を巻き起こすしかありません。小沢さんがそのためのキーマンであることは間違いありませんね
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 「だから、私は与党案に対案を出すのは少し考えた方がいいと言っているんです。与党になってから出せばいいんですよ。」
こちらは小沢一郎に協力したがらない若手議員、つまりは前原・野田・枝野あたりを批判しているのでしょう。
 酷いのは次のことです。
「私は小沢一郎代表はあまりよく知らないんですが、非常に政策通であり、酸いも甘いも知り尽くした政治のプロフェッショナルだと思います。」
あまりよく知らないのにここまで太鼓判を押せるのでしょうか。
 知らないくせにさらに次のようなことまで言っています。
「そういう人が政界再編を巻き起こすしかありません。小沢さんがそのためのキーマンであることは間違いありませんね。」
よく知らない政治家のことを「間違いありません」とは恐れ入ります。
 参院選では民主党が勝つと予想し、小沢一郎からのご褒美を気にしているとこんな話しをすることになるのでしょうか。


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【単刀直言】解散、明日にでも 田中真紀子元外相
 
私は安倍晋三さんを首相だと認めていません。だって選挙向けの党内事情で選ばれただけで国民の審判を受けていないでしょう。幹事長や官房長官をチョロッとやったのも全部派閥の事情じゃないんですか。
 だからペラペラと薄っぺらい油紙に火がついたようにしゃべるけど、いつも内向きで強がりばかり。取り巻きの政治家や役人と政治をおもちゃにしている。安倍さんにおなかの底から政治家としての志がありますか。政治のすごさ、素晴らしさ、怖さを全然わかっておられないんじゃないですか。
 亡くなった松岡利勝前農水相は、政策通だし、私は個人的に親しかったのでとてもショックでした。でも「安倍さんがかばった」というのは間違いだと思いますよ。閣僚を辞任させなかったのは内閣を傷つけたくなかったからでしょう。松岡さんを内閣の「防波堤」にしていただけです。
 政治も国会も機能していない。このままでは日本は立ちゆかなくなってしまうと思います。
 その原因は小泉純一郎前首相がやった郵政解散ですよ。郵政民営化に賛成か反対かの1点だけで選挙をやり、しかも小選挙区制だったために国会議員の質が著しく劣化した。刺客だかチルドレンだか知らないけど、個性も政策もない方々がかき集められた。政治はある意味で「数」ですから非常に怖いことですよ。
 郵政民営化に反対し、自民党を出された人たちの方が骨っぽい政治家だったといえるけど、復党した人は「党の方針に何でも従う」という条件を飲み、主義主張を放棄してしまったわけでしょう。そういうことが国民の政治不信を惹起(じゃっき)しているんですよ。
 私は小泉政権に外相として参画しましたが、小泉さんの「自民党をぶっ壊す」という気概は初めだけ。あとは古い自民党と古い官僚機構にのみ込まれ、改革を投げ出したんですよ。その方が長期政権となり楽だとお考えになったんでしょう。
 外交でも主体を放棄した。日米安保は必要だけどこのままでいいんですか。経済も米国の都合のいいように制度を変えていては、いずれ底抜けしてしまう。安倍政権で中国との関係は修復されたといわれてますが、「上手に頭をなでておけばあまり変なことはしないだろう」と利用されているだけですよ。
 小泉さんの手法というのは「ページを早めくり」なんですよ。百科事典をパッと見せて、すぐ次のページ。挿絵を見ようとしてもすぐ次のページ。ページをとっとこめくるだけで中身を見せない。議論をさせない。
 安倍さんもそれを踏襲したけれど年金記録紛失問題では、国民がページをめくる手を止めさせた。「何が書いてあるのかよく見せなさい」とね。すると自分の生活に直結することが書いてあるじゃないですか。みんな驚いたんですよ。
 とにかく今の自民党は官に頼り切っています。法案は役所が作った閣法ばかり。政策も国会答弁も役人丸投げ…。誰とは言いませんが、ある閣僚は秘書官から「これで政策を勉強してください」と漫画を渡されたそうですよ。要するに役人にバカにされているんですよ。そもそも政治家が官僚を「お役人さん」ということ自体がおかしいじゃないですか。
 私は民主党の若い議員に誘われて、よく一緒に食事をするんですけど、彼らの方が自民党の議員よりはるかによく勉強しています。政策立案能力も高い。野党議員は役人に丸投げできませんからね。でも野党だから、よい政策は全部自民党にまねされる。だから、私は与党案に対案を出すのは少し考えた方がいいと言っているんです。与党になってから出せばいいんですよ。
 私は小沢一郎代表はあまりよく知らないんですが、非常に政策通であり、酸いも甘いも知り尽くした政治のプロフェッショナルだと思います。
 ただ、マイナス面はメディアをうまく使えないことですね。小沢さん自身も「演説やディベートは得意じゃない」と話しておられましたが、党首討論でもすぐに聞き役に回ってしまう。今の時代は映像メディアの影響が強いんですから「菅直人代表代行のように」とはいいませんが、もう少しうまくおやりになったら…。夫婦で手をつないで政府専用機のタラップを下りるのがいいとは思いませんけど。
「とがった政治家」必要
 結論から言えば、これほど乱れた政治を正すには1つしかない。できるだけ早く衆院を解散することです。明日でも結構。いま必要なのは、目的意識と使命感を持ち、自分の頭で考える「とがった政治家」なんです。そういう人が政界再編を巻き起こすしかありません。小沢さんがそのためのキーマンであることは間違いありませんね。
 ただ、自民党は立党50年が経ち、言ってみれば50歳すぎのおじさんです。これに対して民主党は9歳の小学生。頭がよいかどうかはともかくとして、おじさんの方が「生きる知恵」はある。国対政治なんてまさにそうでしょう。だからまともにぶつかって勝つのは確かに難しいんですよ。
 でも、その間には有権者がいるんです。夏の参院選で、政治不信に陥っている国民のみなさんに理解を求め、投票行動で政治が変えられることをいかに浸透させられるか。「いつまでも冷めたまずいカレーライスを食べ続けるんですか」と訴え続け、有権者が「きつねうどんかもしれないけれど食べてみよう」と思ってくれれば風は起きる。私はそこが狙い目だと思います。
 とにかく議員ももっと自立するべきです。群れていてはダメ。復党した途端に「郵政民営化賛成」なんて言う議員は、落としてあげないとかわいそうですよ。(水内茂幸)