羽黒蛇、大相撲について語るブログ

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2010年05月31日 | 暴力団
5月30日朝日新聞社説の主張は、暴力団対策として不十分 効果ある対策を着実に進めよう(羽黒蛇)






木瀬親方が暴力団員に維持員席を仲介した疑いに関して、新聞報道では、(1)相撲協会は暴力団との縁を切るべき(2)厳しい処分が必要 という論調である。






私の意見は、(1)については賛成。(2)については、是々非々が必要。そして、効果が出る対策を打つ必要がある。






事例として、5月30日朝日新聞社説を引用する。要約・部分引用、後の論評のために、段落に筆者(羽黒蛇)が番号をふっている。






ここで、クイズ。

引用した 10の段落の一つには、朝日新聞が、事実関係を誤認していると思われる箇所である。どの箇所か、筆者の見解は、引用後に解説する。






Quote

タイトル:相撲協会 これで「公益法人」とは

内容:

(1) どこまで自覚のない人たちなのか。またまた角界で不祥事である。

(2) 昨年の名古屋場所で、暴力団関係者が特別席で観戦、席の手配に親方2人が関与していたことが、愛知県警の調べで分かった。

(3) 日本相撲協会は税制面で優遇を受ける公益法人であるが、こんな有様では公益法人の適格性を疑わざるをえない。

(4) 親方2人は県警に対し、暴力団関係者に渡るとは知らずに仲介したと弁明し、直接の関与は否定している。

(5) だが、維持員席の性格上、第三者に仲介すること自体が許されない。親方がそれを知らないはずがない。その席を不適切な方法で手配すれば、問題のある者に回りかねない。

(6) そんなことを認識していなかったとすれば、協会運営を担う責任のある立場として、あまりにも情けない。

(7) 協会は親方2人の事情を聴いた上で、降格などの処分を下した。当然である。

(8) 同じような問題が、名古屋場所以外で広がっている疑いもぬぐえない。不正な入場券の流通がないかどうか、徹底した調査を行うべきだ。

(9) それにしても、協会は問題の深刻さを本当に分かっているのだろうか。

(10) 暴力団に甘い体質が以前根深いとしか思えない。

(11) 協会の目的は、「相撲道の維持発展と国民の心身の向上」への寄与と、規約に相当する文書に記載されている。だが、まず自らを律するのが先だろう。

Unquote






相撲のことを十分にはよく知らない人の書いた文章だという感想を持った。

相撲のことを十分にはよく知らなくても、言っていることは正しい。相撲協会は、暴力団との関係を断ち切るべきである という主張はその通り。これに反対する人はいないだろう。






関係を断ち切るのが目的でありこれは動かない。考えなくてはいけないのは、目的を実現するために、どのような手段を、どのような手順でとっていくのかという対策である。






社説段落(8)にある、維持員席が不正に流通していないかの調査は、暴力団との手を切るのに役に立つのであろうか。私は疑問に感じる。

社説段落(5)の、「維持員席の性格上、第三者に仲介すること自体が許されない。」とは、事実なのだろうか。私は、全く逆の認識をしていた。






私の認識は、「維持員席は、維持員が15日間毎日相撲観戦するのは、現実的には無理なので、維持員が観戦できない日は、維持員本人か、相撲サービス会社に委託して、第三者に販売することが許されている。」である。私の認識は、社説と、全く反対であるが、どちらが事実かによって、対策が変わってくる。






社説の認識が正しければ、維持員席は、維持員のみが観戦し、維持員が観戦できない日は、空席となることを徹底すれば、暴力団にわたることはありえないので、それが有効な対策となる。






私の認識が正しければ、仲介者となる維持員と相撲サービス会社に、しっかりと協力を要請し、かつ教育をする。特に、仲介者から、その先に暴力団にわたることがないように、本人確認を行い、本人でない者の入場を拒否することが対策となる。






本人確認とは、例えば、次のような手順である。






ステップ1:切符の所有者(維持員)が、切符の販売を相撲サービス会社に委託。



ステップ2:仲介者・販売者として、相撲サービス会社は、営業する。(ここまでは今までと同じ。)



ステップ3:販売先・購入者(観戦する人)が決定したら、相撲サービス会社は、本名、住所、年令、性別を登録する。

購入者が家族・友人にプレゼントする場合は、複数登録を可とし、観戦可能性のある人間の個人データを全員登録する。



以上は、販売までの手順、次に入場時のプロセス



ステップ4:相撲サービス会社は、切符を持ってきたお客さんに、運転免許証等の提示を求め、購入者自身または観戦者として登録された人物であるかを、事前登録済の個人データと照合して確認する。



ステップ5:確認がとれれば、座席に案内する。確認がとれなければ、お帰りいただく。











ステップ3で、切符の販売者である相撲サービス会社は、購入者が暴力団員でないことを確認する。その際は警察の協力が必要であろう。暴力団員が切符を買う時に、自分が暴力団員であるとは名乗らないだろうから、警察よりブラックリストを受け取り、照合する作業が発生する。






切符を購入した人が、急用で見に行けなくなった場合に、

ステップ3で、切符を譲る可能性のある人の個人情報を登録しておけば、譲ることができるが、登録していないと、譲ることはできなくなり、切符は無駄になる。






ただし、この面倒で、複雑な仕組みを入れたとしても、完全には暴力団員の維持員席での観戦は防げない。






例えば、次のような手法がある。

暴力団員が、知り合いの一般人に、維持員席を入手してもらう。

当日、暴力団員は、椅子席を購入して、会場の中に入る。

維持員席を持っている一般人と、椅子席を持っている暴力団員が、切符を交換する。











私は、どんなに複雑な対策をとっても、暴力団員の手に切符が渡るのを、完全に防ぐことは難しいと思う。

維持員席の販売に制限をかけ、対策をうつより、もっと有効な方法があるのではないか。仮に、何らかの手法を使って切符を入手した暴力団員が会場に現れたら、警察の手で退去させるような、別の手段をとった方が効果的だと思う。(これが可能なのかは、分からないが、一例としてあげた。)






さらに、維持員席が暴力団員の手に渡らないようにすることだけに力を注ぐことより、大事なことがある。






暴力団員が、力士・相撲部屋・相撲協会関係者に近づいてきた時の対応・警察への通報の仕方、

何をしなくてはいけないか、何をしてはいけないか

このような、具体的なノウハウの習得と、相撲界全体への浸透をはかる必要がある。

まずは、勉強して、これから一つ一つ改善して行けばよいのである。






朝日新聞だけでなく、マスコミは、相撲協会を批判し叩くが、それに反発する必要も、怯む必要もないし、嘆く必要もない。

相撲協会は、自分たちの将来のために、何をすべきかを考え、専門家の指導を受け、将来のために、着実に改善を重ねていけばよい。






今回の維持員席問題は、そのスタートだと、前向きに考えよう。






羽黒蛇

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2010年05月29日 | 暴力団
木瀬部屋がなくなる処分は重過ぎるのではないか (羽黒蛇)





木瀬親方の不祥事は、部屋をとりつぶすに値する悪事だったのだろうか。


ネットで検索をかけて、いろいろなページを読んだが、マスコミ系は、暴力団と手を切るために、相撲協会の処分は妥当であるというニュアンスである。





数多い記事のなかから、赤旗 の記事を引用する。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-05-28/2010052801_05_1.html 





Quote


 問題の根は深刻です。大相撲の地方巡業をはじめとする興行イベントには、以前から勧進元に暴力団が入り込んでいました。「タニマチ」といわれるひいき客や力士の個人後援会にも黒い影が忍び寄っていました。協会は関与を断ち切ろうと、地方巡業を自主興行に切り替え、親方や力士、関係者に接触をもたないよう指導してきましたが、いまだに根絶できていないことを事態が証明しています。


 公的な団体で多くのファンに支えられている相撲界と、反社会的な団体との癒着は絶対に許されることではありません。このさい徹底して癒着の温床にメスをいれ、相撲界はあげてその一掃に全力を尽くすべきです。


 大相撲は、関係者みずからが運営してきた組織ですが、その半面、閉鎖社会におちいる弱さをかかえています。相次ぐ不祥事を前に、協会が自浄能力を発揮し、親方・力士をはじめ関係者全員が体質改善に一致団結してとりくむかどうか、まさに土俵際の状態です。


Unquote





次に相撲ファンの立場から、一つ引用します。(要約引用なの、本文は次のリンク)


http://68534664.at.webry.info/201005/article_47.html





Quote


実際に暴力団幹部から「席」を依頼され、あっせんしたのであれば言語道断と言うべきであるが、本人らが否定しているとおり、暴力団幹部に行き渡ることを知らなかったとしたら問題であろう!

自称コンサルタント業の男が仲介し「席」を購入(正当な金額は支払っている)しているのである。
コンサルタント業の男と暴力団との関係を知らずに斡旋したとするならば、木瀬親方はあまりにも可哀想ではないか!

相撲も「財団法人」であり、売り上げが無いと経営は成り立たないのである。
そういう意味では、営業に貢献していることになるのでは・・・・

結果として暴力団幹部に行き渡ったとしても、仲介したコンサルタントの男が交際している中に「暴力団員」が存在していることが分らないことは当然あると思う。

「暴力団」に行き渡ったので処分するということになると、今後は斡旋できなくなるのではないか。




例えば、誰か(相撲関係者)を陥れるため、一般人を仲介に立て、升席を購入(親方から)し、それを暴力団員に転売したとしたらどうであろうか?

世間(相撲協会、マスコミ等)はあまりにも過敏すぎるのではないのか!

もう少し時間をかけて調査し、処分すべきだと思う。


Unquote





私(羽黒蛇)も同じ感想を抱いた。


露鵬等の解雇も、初犯(それも、本当は無罪かもしれない)で二度と相撲界に戻れない処分は重すぎると感じた。 謹慎後に序ノ口から再度相撲をとらせるチャンスを与える処分がよかったと思う。


朝青龍の泥酔暴力事件(これも、本当は無罪かもしれない)も同様に、序ノ口から再出発のチャンスを与えて欲しかった。(プライドの高い元横綱が、これを受けるかにも、興味がある。)





次に、木瀬親方の処分が重過ぎるので、うがった見方をしてしまったファンの意見を取り上げる。(これも要約引用、本文は次のリンク)


http://osho.ldblog.jp/archives/51464856.html





Quote


木瀬部屋の取りつぶしということに大変なショックを受けた。

極道への便宜の供与とかは、角界やかつてのプロレス界においてはよくあったという。とかくこうした世界は、興行主とか、地元の顔役とのパイプが大事だろうけれども。現在にあっては、総会屋がらみの事件が多発したため、反社会的勢力を駆逐する動きが広がっている。その流れに目をそむけるわけにはいくまい。

今回の木瀬部屋の事実上の取りつぶしだが、一罰百戒という意味の一方、最大勢力となった木瀬部屋への親方衆の政治的なものも感じられるのだが、これは勘ぐりすぎだろうか。
いずれにしても、角界はどうしようもないところにまでさしかかってきている。


Unquote





問題を起こした親方が、有力な部屋か、伝統のある部屋 (例えば、北の湖、出羽海)だったら、同じ処分だったのだろうか、と考えると、ファンの妄想と片付けるわけにもいかない。


処分は、誰に対しても公平であるべきだから。





私の妄想は、相撲協会が、木瀬親方が暴力団と知って販売していたという確証(例えば、木瀬親方からの自己申告)があったのではないか、そうでなければ処分が重過ぎる・早すぎる。





羽黒蛇

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2010年05月29日 | 暴力団
木瀬親方処分 (羽黒蛇)





木瀬親方の処分に関する報道で、過去の暴力団からみの主な不祥事を、新聞で読んで知った。記憶にあるものと、記憶にないものがある。


記憶にないものに関して、ネット検索で、調べようと試みたが、情報が蓄積されていないようで、見つからない。


2チャンネルのような、信頼できない情報ソースには、一部の記載がある。例えば、


Quote


85年 二所ノ関親方(元関脇金剛)が年寄名跡を借金の担保にして委員から平年寄へ降格。

95年 二所ノ関親方(元関脇金剛)がマージャンとばくで現行犯逮捕され審判委員解任と減俸処分に。


Unquote





95年の事件については、朝日新聞の記事で知り、ネット検索したもの。


年寄名跡を借金の担保にしたことでは、元花籠親方(元横綱輪島)が有名だが、二所ノ関親方が同様の事件を起こしていたとは、記憶になかった。




朝日新聞の記事を引用する。

名前の後に、ら と書かれて複数の力士がかかわっている事件は、力士全員の名前が知りたいところ。





朝日新聞の社会面には、次のように解説されていた。





協会が部屋を閉鎖させるのは、記録が残る戦後以降では例がない。





厳罰の背景には角界が暴力団排除に本星を入れたことがある。





力士たちは、明治の昔から「男芸者」と揶揄され、本場所中であっても後援者の誘いには顔を出すのが一般的だ。





暴力団関係者がそんな慣例を利用して角界関係者に近づき、恐喝事件の現場に、「威嚇用の小道具」として同席させるなど、犯罪行為に加担させる例も過去にはあった。





だが、一昨年(2008年)12月から公益法人の新制度が始まった中、従来通り税制面で優遇措置を受けたいと考えている協会にとって、そんな「負の遺産」の清算が求められている。





今回の問題点として、本来は有力後援者に割り振られている特別席が、相撲案内所を通じて一般に転売されていた点も大きい。





協会は、寄付行為に、「反社会的勢力に対し、毅然たる姿勢で対応し、一切の関係を持たない」との文言を入れた。





感想:前向きに考えると、今回の事件は、将来の相撲協会のための改善努力と言える。





羽黒蛇

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2010年05月25日 | 相撲評論・現在の大相撲
5大関が全員9勝以上というのは、珍しい記録ではないか (羽黒蛇)








5月場所は、5人の大関のうち、4人が9勝6敗で、把瑠都のみ10勝5敗だった。



5人の大関が全員9勝以上というのは、珍しいと感じる。



5人も大関がいると、誰かが休場したり、誰かが8勝以下になることが多い。



また、強い横綱が2人以上いる場合 (大関の敗戦が増える)



5人の大関のうち誰か1人か2人が大勝する (他の大関の敗戦が増える) 場所には、5人とも9勝以上というのは難しくなる。








5月場所は、強い横綱がいるが一人だけ。



3人の実力大関(日馬富士・琴欧洲・把瑠都)が大勝しなかった。



2人のベテラン大関(つまり実力が衰えた弱い大関)が、終盤調子を上げた。



琴光喜は、12日目は、初顔の北大樹に完敗だったが、13日目立合い当たりがよく白鵬に善戦、調子を落とさず、14日目千秋楽、難敵の日馬富士・把瑠都に連勝。負け越しのピンチを脱して9勝。



魁皇は、6勝6敗から3連勝。相手の3人が、気後れした感じ。








さて、横綱・大関と、実力的には琴光喜・魁皇より上と評価できる 稀勢の里・琴奨菊の成績をみてみよう。

今場所の特長として、把瑠都と稀勢の里は、上位に勝てなかった。



把瑠都は終盤ばててしまったという印象。実力的には上位にも勝てる。むしろ、下位に取りこぼさない相撲が取れるようになったことを評価すべき。次の横綱候補は、把瑠都。








稀勢の里は、上位との対戦で勝てなくなってきた。今場所だけの傾向ではない。15日間で、ときどき見せる素晴らしい相撲 (今場所では14日目の白馬戦) の数が増えてくれば、大関が近づく。








残りの5人(4人の大関と琴奨菊)は、見事に同じパターンで、横綱大関から2勝、関脇以下から7勝。








もし、琴光喜と魁皇が、今すぐ引退したら、稀勢の里か琴奨菊が大関に昇進するであろう。5大関の間は、昇進は難しい。








5大関が全員9勝以上の場所が、過去にどれくらいあるか、これを調べるのは、老後の楽しみとしたい。それまで、このブログが続いていたら、掲載することを約束する。








羽黒蛇

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2010年05月24日 | 相撲評論・現在の大相撲
魁皇1000勝 昨年の8勝7敗連続6場所は強い証拠 (羽黒蛇)





千秋楽で魁皇が通算1000勝を記録した。


本日の日刊スポーツでは、入門から1000勝まで、毎年何勝してきたかを表にした記事が出ていたので、そのデータを紹介する。


優勝     5回


10勝以上 35回


休場    15回 (うち全休が1回)





優勝5回は、歴代横綱と比べても多い。5回も優勝して、横綱になれなかったのは、休場が多いから。2001年は3月場所から、優勝 → 途中休場 → 優勝 → 途中休場 と続いている。





2004年は、6場所とも10勝以上。これも、歴代横綱でもなかなかできない記録である。


2003年・2004年の12場所で、10回の10勝以上。 (後の2場所は、全休と7勝)
---
2009年は、6場所連続 8勝7敗の成績、


これが、10勝を3回したけど、休場があった年より、年間勝ち星で上回っている。


大関でも、年間48勝を上げるのは、(平均8勝以上の成績を残すのは)簡単ではない。





2009年の48勝と、1994年(入幕2年目)の47勝がほぼ同じなので、年をとって力の衰えた魁皇は、入幕2年目の実力に戻ってしまった。それでも強い と言える。

補足:入幕2年目は、前頭6枚目が一度あったが、残り5場所は、横綱大関と対戦する地位であった。
















このリストより、もう一つ特徴的なことは、魁皇は大関に上がる前の方が強かったという事実。



最強の年は、69勝で、連続6場所10勝以上の2004年は大関昇進後だが、



2番目から4番目に強かった年は、1995年から2000年の間の4年であり、大関というのは、なるまでに好成績を上げる必要があるという実態がある。



1995年と1996年は、全12場所が関脇、1996年は関脇6場所で60勝という、「年間60勝できる大関がどれくらいいるのだろうか」と考えてみると、すごく強い関脇だった。








年間60勝できる大関は少ない。何故なら、そういう強い大関は、横綱になるから。










羽黒蛇

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2010年05月23日 | 相撲評論・現在の大相撲
栃ノ心は、勝ち越せば三賞 まだ10勝する実力はない(羽黒蛇)





栃ノ心が5日目までに、五大関と対戦し、4勝1敗となった時に、対戦の残っている白鵬には負けるとしても、残りに全勝すれば13勝、調子を落としても10勝はするような勢いであったが、13日までの成績は7勝6敗で、14日目は時天空、千秋楽は予想として、鶴竜か北大樹か朝赤龍か。勝ち越しの可能性は高いが、10勝にはとどかない。





現在関脇以下で、横綱大関と戦う位置で、10勝以上の可能性がある実力者は、


稀勢の里


琴奨菊


鶴竜 (去年の鶴竜は大関候補になる勢いがあったが、今年は3場所連続負け越し)


の3人だが、これに、栃ノ心が名乗りをあげたと言ってよい。





栃ノ心が今場所10勝をあげるには、横綱・大関との対戦が、4勝2敗だったので、関脇以下と6勝3敗が必要になるが、これは実力がないと難しい。





http://hagurohebi6.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-716c.html 


↑こちらの記事で、横綱・大関は圧倒的に強いとの分析を書いたが、魁皇・琴光喜という弱い大関は、横綱・大関との対戦で勝ち越せないが、関脇以下との対戦で、


7勝3敗


7勝4敗


をあげる実力があるので、勝ち越せる。栃ノ心が大関に4勝するという大活躍の場所でも、上位で10勝するには、魁皇・琴光喜クラスの大関の実力がないと、理論的にはできないのである。





実力はなくても、勢いで勝ち進むケースもあるが、今場所の栃ノ心は、6日目以降は、実力通りの成績となった。関脇以下の対戦は、


勝った相手: 安美錦・白馬・旭天鵬 


負けた相手: 稀勢の里・琴奨菊・豊ノ島・雅山


西二枚目の栃ノ心より番付が上の力士で勝てたのは、安美錦一人。それだけ上位陣は実力者がそろっている証拠である。


栃ノ心に大勝を許したら、「上位陣はだらしないと批判されてもやむを得ない」と思いながら、6日目からの相撲を見ていたが、そうはならなかった。





羽黒蛇 5月22日記
ーーー
栃ノ心は将来の大関候補か、少なくとも将来の旭天鵬候補である (羽黒蛇)





一つ前の記事で書いたように、栃ノ心は22才と若い。若い力士は、これから強くなる「伸びしろ」が大きく、栃ノ心を将来の大関候補に上げてもよい。


ヨーロッパ系の力士で、琴欧洲・把瑠都の二人が大関になったが、


黒海は、強くなりそうな時期があったが、現在は幕内下位である。


露鵬も、強くなりそうな時期があったが、大麻問題で解雇された。


栃ノ心がどちらの道をたどるかは、今後の精進と、ケガに勝てる強い体かにかかっている。





さて、私は、横綱・大関と対戦する上位16人を、「真の幕内優勝リーグ戦」と考え、17人目以下で幕内優勝を出してはいけないという原理主義者である。





上位16人の中に入るか否かで、旭天鵬は、強くはないが、弱くもない力士である。


強くないので、関脇に上がるような成績は残せない。現在のように、稀勢の里・琴奨菊という三役定着力士がいると、三役から陥落する力士が少なく、簡単には上がれない。 (昔は、関脇・小結が全員負け越しで、「真の幕内優勝リーグ戦」で戦っていない、例えば5枚目の力士が、8勝7敗で小結昇進、10勝5敗で関脇昇進というラッキーなケースもあったが、最近はほとんど見なくなった。





旭天鵬は、上位16人を、常にキープできる実力はない。


しかし、上位16人から陥落すると、すぐに復帰する。


16位以内で、たまには勝ち越すし、負け越しても、大負けしないで、16人以内に残ることもある。(先場所の若乃里・鶴竜もそうであった。)


具体的には、次のような成績である。

注:△は16位に入っていないが横綱・大関と対戦





16位から落ちると常に勝ち越している。下位では大勝。2007年9月に12勝。





今場所の栃ノ心は、4大関を破りながら、千秋楽にようやく勝ち越した。


旭天鵬は、横綱大関と対戦する地位でで、勝ち越した場所が、3年半で4場所ある。


栃ノ心が、旭天鵬候補となったと表題に書いたのは、ようやく現在の旭天鵬の実力まで追いつき、大関になれなかったとしても、今の旭天鵬のようにはなれるであろうという意味である。


栃ノ心が、来場所も、勝ち越すことができれば、旭天鵬候補から、大関候補へレベルアップとなる。





鶴竜は、大関候補から、旭天鵬候補に、レベルダウン。


栃煌山は、今場所負け越したが、大きく負け越さずに、7勝8敗は、旭天鵬候補のレベルには達したか。





旭天鵬自身は、年齢より、今から大関候補になることはないし、また三賞の候補になることもない地味な力士であるが、


若手力士が強くなる過程で、旭天鵬のように落ち着いた安定した力を毎場所だせるようになってきたかという比較の対象となる実力者である。





羽黒蛇

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2010年05月23日 | 相撲データ
2010年5月場所 20-22才の幕下力士 幕内の若手 (羽黒蛇)








次に、幕下で、20-22才の力士の成績を抜き出した。一つ前の10代力士の2年後はこうなるというイメージ。



今の10代力士の2年後は、関取昇進者が出てほしい。



下記の幕下力士からは、1年以内に幕内力士が出てほしいし、2年後には出るであろう。

このリストで、2人の力士を同じ部屋から出しているのは、春日野・中村・貴乃花。








益荒海は先場所一場所十両。








十両以上で、若いのは、



今年22才になった、臥牙丸



現在22才で今年23才になるのが、栃ノ心



今年23才になった、栃煌山



現在23才で今年24才になるのが、稀勢の里



今年24才になった、豪栄道



今年25才になった、白鵬は、幕内で7番目に若い。大横綱になる可能性が十分ある年齢である。








羽黒蛇
---
2010年5月場所 十代力士の成績 (羽黒蛇)








将来を期待される若手力士が誰か、5月場所の成績から、10代の力士をリストしてみた。



年齢は今年の誕生日がくると何才かで記載している。








データをみると、全員の出身地が日本国内である。








幕下・三段目の十代の力士。21人。勝ち越し9人。十代の力士は、番付上がると跳ね返されていることが分かる。


このリストに、2人以上の力士が出てくる部屋は、次の通り。新弟子のスカウトに熱心な部屋が分かる。




高田川



5




佐渡ヶ嶽



5




九重



3




春日山



2




千賀ノ浦



2




友綱



2




陸奥



2




錣山



2














羽黒蛇

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2010年05月22日 | 相撲データ
クイズ 幕内で、一人だけサポーターを一切つけていない力士がいる それは誰か? (羽黒蛇)





14日目は溜り席で観戦した。近くで力士を見ると、サポーターが多いのが気になる。


サポーターは美しくない。 


痛みや古傷があるので、サポーターなしでは相撲がとれない力士もいるだとう。それは仕方ないと思う。


しかし、本当にサポーターをする必要があるのかと疑わしい力士もいる。


サポーターなしでも相撲がとれるのだが、単なる癖でつけているように見えてしまう。例えば、白鵬の両手首は、本当に必要なのだろうか。





今日は、全員のサポーターをメモした。


まず、体を4つの部分に分ける。


手1: 手先・手首


手2: 肘


足1: 膝


足2: 足首・足先


サポーターの大きさにより、1-3と点数化。(大きなサポーターは3)


手首と指のように、一部分で二箇所つけている場合は、合計 (1+1=2、1+2=3など)

サポーターの多い4人の力士。


その他でカウントしたのは、雅山のお灸の後と推察される丸いバンソウコ4つと、魁皇の腰から背中の2本のサポーター。





サポーターの色は、白か、肌の色に近い色で、目立たないようにしているのだが、一人だけ黒が混じっていた。それは、雅山の膝。白のサポーターに黒が見え隠れ。黒いゴムで巻いているように見えた。





サポーターをつけている箇所が、明らかに負傷していると見えるのは、北大樹。左足の膝。左右バランスよく、そんきょの姿勢をとることができない。





足首で3をカウントしたのは、足の指から足首までをすっぽり足袋のように覆っている力士。 雅山・旭天鵬・白馬





肘に大きなサポーターをしている力士は、8人。琴光喜のみ両ひじ。


膝に大きなサポーターをしている力士は、11人。両足は、魁皇・雅山の二人。





さて、表題のクイズ 「幕内で、一人だけサポーターを一切つけていない力士がいる それは誰か?」へ戻ります。 





ヒントとして、サポーターがほとんどない力士を3人あげます。



時天空




3





高見盛




2





德瀬川




1








サポーターなしの、ポイント0の力士、答えは、次のリンクをクリックするか、記事を6つスクロールして5月10日まで下がると、分かります。


http://hagurohebi6.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/20105-0d56.html 





羽黒蛇

2010年5月場所、観戦記、13-14日目

2010年05月22日 | 観戦記
2010年5月場所13日目 観戦メモ 結びの一番からさかのぼり3番の感想 (羽黒蛇)







白鵬が、琴光喜を、慎重な相撲で破り、優勝を決める。



白鵬を破る可能性のある力士は、先手をとって白鵬をあわてさせる展開に持ち込める力士。その意味で、把瑠都・琴欧洲よりも、日馬富士・琴光喜の方が可能性が高い。







琴光喜の野球賭博疑惑(週刊新潮の報道による)が本当であれば、即刻引退、相撲界に残ることができるかは微妙である。



プロ野球の西鉄ライオンズ選手の敗退行為による永久追放は有名だが、オートレース八百長にかかわった選手も処分を受けた。小川健太郎は、野球の敗退行為も重ねており、追放処分。葛城隆雄、桑田武というタイトル経験者は、追放処分にならなかったが、数ヶ月出場停止となり、その直後に引退。 オートレース事件は、単なる賭博行為でなく、八百長を仕組んで儲けようとした疑惑。



プロ野球で、八百長のからまない賭博事件として、東尾修が賭け麻雀で逮捕されたことがある。その後監督として復帰。



琴光喜は、小川・葛城・桑田より、東尾のケースに近いが、野球賭博が事実だとしたら、犯罪を犯したのだから、引退はやむを得ないであろう。



琴光喜 7勝6敗で、明日・日馬富士、千秋楽・把瑠都 勝ち越しできるのだろうか。微妙である。







魁皇が、両手突きで攻めてくる 鶴竜をいなして、短い相撲で勝利、7勝6敗。



明日・安美錦、千秋楽・琴欧洲。 明日で勝ち越し。



国技館全体が、魁皇に声援を送っている。少しでも長く大関の相撲が見たいファンの声援。



鶴竜だって、安美錦だって相撲ファン。自ら魁皇を引退に追い込む当事者になることはできないのではないかと想像する。







把瑠都が立会い変化、稀勢の里ばったり手をつく。



把瑠都は、新大関の場所、疲れ果ててしまって、今日は相撲がとれる状態ではなかったと想像する。



稀勢の里は弱い。強い力士なら、相手が変化してくれたら、「ラッキー」と思って押し出す。



相手の変化に対して、簡単に負けてしまう力士が悪い。







「自分が変化したら、簡単に負けてしまう、そうであるなら少しでも勝つチャンスを増やすために変化をしない。」 

こういう思考回路が共有化されるくらいに、変化した力士を一方的に押し出す相撲が増える必要がある。




そのためには、稽古ではないか。 単に稽古量を増やすのではなく、工夫が必要。



相手に変化させて、それを押し出す稽古を、やっている部屋はあるのだろうか。それも、本場所と同じ緊張感でやる必要がある。



稀勢の里には、この稽古を入念にやって頂きたい。 弱い力士は、稽古しないと強くなれない。



今日の一番を見て、来場所から、「稀勢の里に対して、変化すれば、簡単に勝てるぜ」と思って、変化してくる力士が増えるであろう。 だからこそ、稽古を工夫して、対策を身につける必要がある。







羽黒蛇
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2010年5月場所14日目 観戦メモ (羽黒蛇)





結びの一番 白鵬 が 琴欧洲 を長い相撲でくだす。


12日目の把瑠都戦で、立合いから一気の出足で、圧倒した白鵬。一気に相手を圧倒する相撲もとれるが、確実に勝とうとすれば、四つに組みとめる方が安全で、負ける可能性は少ない。


右四つ両者上手がとれない → がっぷり左四つ → 左下手投げ → 右四つ上手を取り、琴欧洲に上手を与えない → 頭をつける という白鵬万全の相撲で、琴欧洲は善戦したけど、勝つチャンスはなかった。


優勝が決まった後の一番であったが、見ごたえがあり、お客さんも満足して帰ったようだ。





結び前 魁皇が安美錦を一蹴。


今日は、溜り席6列で見ていたので、安美錦の相手を見た立合いをした視線、がしっかり見えてしまった。安美錦は相撲が下手なのか。





把瑠都が、初顔の北大樹に攻め込まれながら、組みとめて投げ飛ばす。


投げた勢いで、自ら横転してしまう、危ない相撲だった。危ない相撲でも、逆転勝ちできるところが、北大樹に敗れた琴光喜より実力で上回る証拠。





琴光喜と日馬富士、時間前に立ち、琴光喜が当たり勝ちで圧倒。昨日の白鵬戦の善戦といい、終盤の琴光喜は調子がよいのかもしれない。明日の把瑠都戦に注目したい。琴光喜に注目というより、早い立合いの琴光喜に、疲れのたまっている把瑠都がついていけるかに注目。


時間前に立つ相撲は、本場所で何番か見た記憶があるが、大関同士では初めてである。





稀勢の里は、今場所活躍の初顔白馬を一気に押し出す。今日だけは大関相撲。


気になったこと。稀勢の里が立合いで、瞬きをしていた。それも連続で、目をパチパチパチパチという感じ。


意図的にとは見えず、無意識なのであるが、精神的に図太くない力士なのかと、思ってしまった。





昨日11時頃と、相撲が終わってから、切符売り場の表示版をみたところ、千秋楽の椅子C席ともう一つの席が、緑色になっていた。


赤は、売り切れ


緑は、少し残っています


という表示である。8日目に見た時は、千秋楽は全て赤、売り切れだったが、その後緑色に変わったのは、優勝が早く決まりそうなので、注文したけど切符を引き取っていないお客さんが、キャンセルしたのだろう。キャンセルがあるということは、キャンセル料は全額ではないと思われる。





本日、土曜日、14日目は前売りを持っていた。12時15分に国技館に到着した時に、14日目、千秋楽とも売り切れだった。


昨日帰り際は、14日目は売り切れていおらず、千秋楽より残り席が多かった。


8日目は同じ到着時間で、当日券があったので、「よい相撲が多いので、優勝争いがなくなっても、相撲が見たい」というお客さんが増えているということなら、うれしい。





優勝争いがあるか否かは、運に左右されるから、興行としては、優勝争いがなくても、お客さんを集められるようにならないといけない。





13日目は満員御礼が出たが、2階席は80%くらい、1階席は升席後ろ3列が空席。


14日目は、完売なので、当然満員御礼。 


同じ満員御礼でも、「本当」と、「下駄はいている」 を相撲協会か、新聞記者は記録しておいて欲しい。





羽黒蛇

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2010年05月20日 | 相撲の美、所作
2010年5月場所13日目 観戦メモ 史上最醜力士を選ぶと誰か (羽黒蛇)





有給休暇をとって、11:07国技館に到着。当日券の列に並ぶ。11;16に入り、序二段の5番目から観戦。

13日目から千秋楽は、番数が少ないので、朝早く入らなくても、序ノ口・序二段を見ることができる。

割りを見て、元十両の北勝国が、序ノ口でとったことを知る。あと、15分早く着けば見ることができた。数場所続けて全休の北勝国が一番だけとるのは、序ノ口に残るため。今場所も全休だと前相撲に落ちる。





三段目で、頭に包帯を巻いた力士が登場。長い間相撲を見ているが、こんなことは記憶にない。 駿馬 という力士。昭和56年生まれ(29才)間垣部屋。





序二段・三段目に、歳を取っていて、大柄だけが取り柄のように見えて、将来幕下に上がる可能性が全くと言ってない力士が、かなりの数いる。(数字は体重)

仁王山  高田川   昭和54年生まれ 198

大子錦  高砂    昭和52生まれ  188

大瀬海  阿武松   昭和52年生まれ 178

旭光   大島    昭和51年生まれ 208





13日目なので、3分の1の力士しか見ることができないのだが、こんなにたくさんいる。今日出場しなかった力士で、すぐ思いだせるのは、郡山・魁ノ若・丹野。

相撲界は、体の大きくて運動神経のない若者を入門させないことにしたらどうか。

体が小さくても、身体能力に優れた者に入門を許可するのと同じ発想で、

体が大きくても、身体能力に優れていない者の入門を許可しない。





一方、歳を取っていて、大柄ではないけれど、将来幕下に上がれる可能性がない力士は、これよりたくさんいる。例えば今日見た力士では、

峰桜   峰崎    昭和47年生まれ 117

増竜   三保ケ関  昭和51年生まれ 132

星東   玉ノ井   昭和51年生まれ 104

若い力士なら、稽古を重ねながら、体が大きくなり、強くなることも期待できる。しかし25を過ぎたらそうはならない。体重だけでは相撲がとれないが、三段目以下で、歳をとっている力士が、相撲界に残る意義はないのではないか。

むしろ、相撲の指導・普及に、投入すべき人材なのではないかと考える。(体の小さい元力士なら、指導方法を身につければできる。)





さて、体重が取り柄の力士を、否定的に見ていたところ、三段目と幕下で、

拓錦  181キロ

前田  213キロ

が全勝対決に勝って、優勝を決める。

山形県鶴岡市出身・前田の相撲は、過去10番以上見たことがあるが、今日の一番だけ出足がよかった。





幕下以下の相撲を見ていると、体重が取り柄の力士は、

幕下・三段目上位では、学生相撲出身が多く、

三段目下位・序二段では、学生相撲出身がほとんどいない。





さて、表題に書いた、 史上最醜力士を選ぶと誰か。

最も、醜い力士。 顔ではなく、体型の話である。

これまではこういう発想で相撲を見ていなかったが、幕下西11枚目の 深尾 を見ていると、この力士より醜い力士が過去にいただろうか、と思ってしまう。





まず、入門の時の写真をリンクする。

http://www.nikkansports.com/sports/sumo/f-sp-tp3-20080108-304683.html 

入門時の体重が、198キロ。 現在の体重が、175キロ。

稽古で、体重が減って、体が絞られたのは、結構なことであるが、深尾の体の皮膚は垂れ下がってしまっている。





幕下に上がってからの映像をリンクする。

http://www.youtube.com/watch?v=At2lo_LuZCA 





相撲は醜くても強ければ番付は上がっていく。

深尾の今場所は4勝3敗で、関取も近づいてきた。





一方、大相撲は、お客さんに、美しい力士を見て頂いて、切符を買っていただく興行でもある。差別の許されない現代ではあり得ないことなのだが、江戸時代であれば、強くても、土俵に立てない(出場を許してもらえない)などということが、ひょっとしたらあったのではないか と想像させてくれる力士である。





補足:美醜に関する主観による記述である。関係者・ファンの方の気分を害した場合はお許し願いたい。





羽黒蛇

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2010年05月16日 | 観戦記
5月場所中日 把瑠都敗れる (羽黒蛇)








土曜日は当日券で、7日目の相撲を見ようと、国技館に行った。11時15分に到着したが、完売であった。

日曜日は前売り買った椅子席Cで観戦。12時15分に到着して、当日券がまだ売っていた。






これまでの経験では、7日目・8日目の土日は、日曜日の方が土曜日より切符の売れ行きはよいのだが、この週末は逆であった。

7日目は、4大関を破り好調の栃ノ心が、横綱白鵬と対戦。栃ノ心が白鵬をやぶるのではないかという期待で、朝早くから切符が売れたのだろうか。






右の合四つで回しを取らないと力の出ない栃ノ心は、勝つ可能性が少なく、8日目の安美錦の方が、白鵬に勝つ可能性がある。

8日目観戦の私は、番狂わせを期待したが、白鵬は慎重な相撲で、危なげなし。

一方、把瑠都は、鶴竜にかく乱されて、腰がくだけたように、土俵から落ちた。






もし、把瑠都が全勝を続けたら、白鵬との対戦は、いつ組まれたのだろうか。

番付通りなら、5番目の大関把瑠都は、11日目に白鵬と対戦。

しかし、全勝対決をなるべく後にして場所を盛り上げようとすると、14日目という可能性があったと思う。

千秋楽は、一人横綱の対戦相手は、東正大関という原則を崩さないから、把瑠都と白鵬の千秋楽全勝対決は、最初からありえない。(来場所以降は、実現するかもしれない。)






本日把瑠都が敗れたことで、原則に従い11日目水曜日に、白鵬対把瑠都が組まれるのだろうか、もう少し遅くするのだろうか。






羽黒蛇

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2010年05月09日 | 観戦記
朝日新聞 「元横綱輪島さんに聞く」より 大関陥落・昇進基準を検討(羽黒蛇)




今日から大相撲5月場所。夏場所を前に、朝日新聞の5月8日朝刊には、輪島のインタビューが載っていた。面白かった箇所を引用する。




その1:

白鵬は頭がよくて無駄な話はしない。

(双葉山の土俵入りや取り口など)昔のビデオをよく見て参考にしており、勉強熱心だ。




その2:(要約しています)

朝青龍が引退した日、白鵬が会見で涙を流したが、辞めた朝青龍を思って泣いたわけではなく、「苦労してここ(自分の上に誰もいないところ)まで来たな」という気持ちになって涙がでた、と白鵬から聞いた。




その3:

横綱は弱くなれば辞めないといけない重圧がかかる地位で、辞めた時は正直、うれしい気持ちもあった。




その4:

大関も一度負け越したら関脇に転落させるべきだ。

そうした重圧を克服することが、強い横綱の誕生につながる。







その1は、何度も聞いて知っている話。

その2は、初めて知った。

その3は、「辞めた時は、ほっとした気持ち」という話は、多くの元横綱から聞いたことがあるが、「辞めた時は、うれしい気持ち」というのは、初めて聞いた。輪島は相撲が好きではなかったのだろうか。そうではないと思うけど、表現がユニーク。




その4「大関転落を負け越し2場所から、1場所に変更」は、検討に価する意見である。

現在は、「大関負け越し2場所で、次の場所10勝で復帰。」

これを、「大関負け越し1場所で、次の場所10勝で復帰。」は、きついと思う。上位で10勝する力士は、毎場所数が少ない。




過去の昇進例を吟味しないで、思いつきを書くが、

「大関負け越し1場所で、次の場所9勝で復帰。」 「関脇・小結で3場所30勝で昇進」 を基準にすれば、2人から4人の大関は維持できると推察する。




現在は、

「大関負け越し2場所で、次の場所10勝で復帰。」 「関脇・小結で3場所33勝で昇進」

で、2人から4人の大関は維持できしているが、




「大関負け越し1場所で、次の場所10勝で復帰。」 「関脇・小結で3場所33勝で昇進」

に変えると、大関の数が減ってしまうデメリットがあり、昇進基準をゆるくする必要があると思う。




羽黒蛇

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2010年05月09日 | 観戦記
2010年5月場所 初日観戦 (羽黒蛇)






12時20分に国技館に到着。三段目37枚目から見ることができた。一番目に、千代の花が登場。本日から弓取り式を担当。

弓取り式は、横綱の部屋からというのが慣例だが、白鵬の宮城野部屋ではなく、九重部屋。

宮城野部屋に該当者がいなかったのだろう。番付を見ると、候補者は、

幕下14 龍皇 モンゴル出身

幕下53 望櫻 改め 光法

三段目58 宝香山

参考まで

三段目37 千代の花

三段目35 男女ノ里

理事選挙で、貴乃花に投票して話題となった安治川親方は、元光法。その四股名を、小兵の望櫻が継いでいる。






本日は、満員御礼。しかし、2階席は90%の入りで、空席が目立っていた。特に西と向正面、東と向正面の間の斜め向きの席がまるまる空いていた。この席は、幕内中盤に、修学旅行の生徒によって埋められたので、最後には95%の入りという感じ(超概算、目分量)。






幕内の相撲は、観客の歓声・拍手が、そこそこあったと感じた。

土佐豊と、豊響は、投げの打ち合いになり、物言いがついた。国技館で見ている限りでは、投げを打った土佐豊が圧倒的に有利に見えた。

友綱親方の場内説明は、「ちょんまげがつくのが同時ではないかと物言いがついたが、確認したところ、豊響のちょんまげが先についていた。」






関脇稀勢の里と安美錦は、相手を圧倒する一方的な相撲。

安美錦は、過去苦手だった若の里に、地力勝ち。稽古とは、地力をつけるもの。






琴欧洲が、以前は苦手だった豊ノ島をがっぷり左四つに食い止め勝った後、

日馬富士が、今も苦手の琴奨菊に、左を深くさされ、右手バンザイになり、完敗。相撲の上手さでは第一人者だが、まだ地力不足。






白鵬の連勝は続く。3場所連続全勝で、9月場所を向かえて欲しい。初場所が13日目敗北、14日目千秋楽勝利なので、3場所連続全勝で47連勝、9月場所全勝で62連勝。






羽黒蛇

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2010年05月05日 | 相撲の美、所作
白鵬の金色まわし






5月3日のスポーツ新聞によると、夏場所、白鵬は、まわしを金色に変更。

今場所優勝すると、輪島の14回に並ぶので、輪島のまわしの色に合わせようという意図であると。






4月26日のスポーツ新聞には、

http://www.daily.co.jp/general/2010/04/27/0002918421.shtml 

「優勝して14回に並んだら、金色まわしにしようか」と書いてあるが、早まったようだ。






伝統主義者は、「金色のまわしなど、品がない」と嘆き、

経済至上主義者は、「観客を増やすために、少しでも話題を提供して、盛り上げるべき」と肯定。

白鵬ファンは、「朝青龍も金色まわしをつけたことがあり、真似するのは、いただけない。」と嘆き、

伝統主義者は、「朝青龍は金色まわしをつけたが、すぐやめたので、それはよかった。」との感想をのべる。






私は、相撲の伝統を継続するか、変革が必要かは、全て、ファンのためにどちらがよいかという視点で判断すればよいと考える。






ガッツポーズが相撲界に広まれば、相撲を見たいと思う人は減るだろう。だから、ガッツポーズには反対。

四本柱を取り払ったことにより、相撲を見たいと思う人は増えた。だから、四本柱撤去には賛成。

金色まわりは、明確に、白黒がつけられない。カラフルなまわしを好む人もいるだろうし、嫌う人もいる。輪島、高見山はカラフルなまわしを使っていたのだから、初めての出来事で、伝統の破壊とまでは言えない。しかし、迷った時は、とりあえず、伝統を優先させておく方がよいと、私は考える。 従って、白鵬の金色まわしには、反対。






5月5日に国技館に行って、前売りを買った。

初日の5日前で、千秋楽のみ売り切れ。私は、初日、8日目、14日目を見に行く。

朝青龍引退前と、売れ行き状況は同じくらいだと感じた。






羽黒蛇
5月5日記
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白鵬 金色のまわし (羽黒蛇)

14日目の土俵。国技館で観戦。

昨日優勝を決めて、輪島の14回に並んだ白鵬は、金色のまわしで登場。

金色というより、黄色に近いという印象でした。

羽黒蛇
5月23日記