羽黒蛇、大相撲について語るブログ

相撲ファンから提供された記事・データも掲載。頂いたコメントは、記事欄に掲載させて頂くことがあります。

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2011年03月31日 | 暴力団
木瀬親方処分の奥にある理由 (羽黒蛇)

木瀬部屋が取り潰されたのは、公式に発表されている「維持員席を暴力団員に斡旋した」という理由だけではなく、
木瀬親方が、暴力団員をタニマチ(後援者)として、多額の金を受け取っていたからだ。(推察)
多額の金を受け取った「見返り」が、維持員席の斡旋だったのだ。(推察)
その多額の金は、大卒力士、高卒力士をスカウトするために使われた可能性もある。(推察)
強い力士を育てようという、(親方としての)努力に、手段を選ばなかったということなのだろう。(推察)

さて、木瀬親方がどういう人物か、

昨年の6月に、「木瀬は部屋を開く時も師匠のオレに案内状も送ってこなかった。バカにされたようなものだ」と三保ケ関親方(元大関・増位山)が憤慨したという記事が出た。(私は、これを見逃しており、最近ネットで知った。)
木瀬親方と暴力団幹部との交際についても、三保ケ関親方が、「つながっているという話をチラホラ聞いている」と明かしたのが発端だったようだ。

木瀬親方が、三保ケ関親方を馬鹿にしていたのは事実だろう。
自分の気持ちを偽り、親方に服従する必要はない。心の中で馬鹿にするのは、それでよいだろう。
しかし、社会人としての最低の礼儀はつくすべきであり、部屋開きの案内状を出さないのは、木瀬親方が悪い。
相撲協会にしろ、会社生活にしろ、どのような職業においても、不必要に服従する必要のないかわりに、不必要に無礼に振舞うのもまずい。

木瀬親方が無礼だから、暴力団と交際した、とは言えないが(←論理的相関関係はない)、
師匠に無礼な男だから、道を踏み外して暴力団の金に手を染めた
社会性のない親方だから、暴力団が利用できると思って近づいた という流れがあったとしたら、納得できる。

(推察)と記載の文章は、伝聞情報で、木瀬親方本人に確認をとっていないことを意味する。

羽黒蛇

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2011年03月30日 | 情実相撲・八百長・防止案など羽黒蛇意見
八百長は解雇の「客観的に合理的理由」にあたるだろうか (羽黒蛇)

yahoo知恵袋に回答しました。

質問:
八百長で降格とか問題にされている親方が「こんな裁定したら問題が起きるぞ!」とか、八百長を認めず名指しされた力士が「裁判に訴える!」なんてホザイテ居ますが。
コイツラをどう思いますか?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1258990692

羽黒蛇回答:
相撲の力士が解雇される事例が続いているが、相撲協会が裁判で訴えられたら、解雇権濫用として解雇が無効になる可能性は高い。
日本の法律では、会社が雇用者を簡単に(安易に)解雇しないように、雇用者の権利が守られている。
裁判所は、「解雇事由があるだけではただちに解雇有効とは言えない」という判断を出している。
一方、不正行為を理由とする懲戒解雇は認められる(会社側が勝訴する)ので、八百長が不正行為かが裁判では争われるだろう。
サラリーマンで喩えると、遅刻を繰り返しただけでは解雇有効とは言えないが、会社の金を使い込んだら不正行為により解雇有効となる。
「力士が八百長したら解雇は当然」という主張は、会社側の論理である。もしこういう判決が出た後で、雇用者の権利は制限されると思う。 (相撲の八百長でさえ、不正行為で解雇有効という判決がでたのだから、斯く斯く云々の行為は不正行為にあたると、後に、会社側に有利な判決がでる可能性が高い。)
従って、会社を経営している人は、「八百長解雇有効」を望み、雇用されている人は、「八百長程度のことで、解雇が有効になって欲しくない」と望む。

私の意見は、
「相撲賭博をして、かつ、八百長をしていれば、不正行為として解雇有効」
「相撲賭博のみ」「八百長のみ」の場合は、「客観的に合理的理由」にあたらない。
私はこのように考えるのは、今回証拠が出た力士だけでなく、過去には他の力士も八百長をしていたと推測しているからである。羽黒蛇

質問:
八百長相撲に加担した現役力士の追放は可哀相だと思います。そうしなければならない様なしくみを作っておいて追放の処分には納得出来ません。
新しい仕組みで全員で始めるべきだた思いますがどうでしょう?
(そうしなければならない仕組みとは、給与につきると思います。わかる方はわかると思いますがゼロ円と100万円では誰でも八百長したくなりますって、マジで。)
自分でも明日負けると給与が100万円がゼロ円になると思えば相手に半分の50万円払っても負けてもらう様に頼みますよ。

羽黒蛇回答:
相撲賭博をしていないのに、解雇は、重すぎる処分である。
八百長はしたけど、相撲賭博をしていなければ、序ノ口に降格が妥当な処分である。
十両と幕下の待遇に格差があるのは、今のままでよい。
八百長は、十両力士同士の八百長がなければ十両に昇進していたはずの幕下力士の昇進が遅れるので、撲滅する必要がある。羽黒蛇

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1058901535 こちらのページ、search_net_boxさん という方の回答は読みごたえがある。

質問:
大相撲の場所中にスポーツ新聞で場所の記事を読みたいときは、どのスポーツ新聞を読めばいいのかな。
教えてもらえませんか。

羽黒蛇回答:
貴乃花親方の解説が、毎日読める、スポーツニッポンが、読みごたえがあると評価しています。羽黒蛇

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2011年03月27日 | 情実相撲・八百長・防止案など羽黒蛇意見
yahoo知恵袋「相撲の八百長についてどう思いますか?」という質問に投稿 (羽黒蛇)

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1458688014 

どんな対策を施しても、八百長がなくなることを、証明できない。
よって、相撲協会は、世間が「これなら八百長は起きない」と思わせる制度を導入すべきである。
相撲を愛するファンに「この一番は八百長かもしれない」という邪推を強いることを防ぐ制度。例えば、

13日目以降の取組は、勝越し・負越ししていない力士同士を対戦させる。

横綱・大関の昇進基準を、現在の二場所・三場所という短期の成績から、長期の成績(例えば六場所)の成績で判断する。

星の貸し借り、星の売買をしても、実力がなければ昇進できない。同時に、実力があれば、星の貸し借り、星の売買をしなくても昇進できる制度を導入する。

横綱・大関が、地位を維持するために、八百長をしているのではないか、という疑惑がおきないようにするため、

横綱は、六場所で60勝(平均10勝)未満なら、大関に陥落、
大関は、六場所で48勝(平均8勝)未満なら、関脇に陥落とする。

この制度を導入すると、
弱くなった横綱が、星を買って地位を維持することが減る (引退しないで、大関以下で現役を続けることができるから)
勝越した大関が、終盤戦で他の大関に星を譲ることが減る、(こちらの質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1154171061
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1354151628 
のような疑惑を減らすことができる。)

六場所で48勝は甘い基準と感じるかもしれないが、休場すると、すぐ陥落するので、厳しい。
例えば現在の日馬富士は、九州場所休場したので、満たしていない。
休場場所を除く六場所を対象とするなら、六場所で54勝(平均9勝)と、大関維持基準を厳しくする。羽黒蛇

文中に引用した「yahoo知恵袋 質問」は、コメント欄に引用します。

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2011年03月27日 | 横綱昇進、大関昇進、大関陥落、横綱陥落
yahoo知恵袋「相撲の八百長についてどう思いますか?」という質問に投稿 (羽黒蛇)

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1458688014 

どんな対策を施しても、八百長がなくなることを、証明できない。
よって、相撲協会は、世間が「これなら八百長は起きない」と思わせる制度を導入すべきである。
相撲を愛するファンに「この一番は八百長かもしれない」という邪推を強いることを防ぐ制度。例えば、

13日目以降の取組は、勝越し・負越ししていない力士同士を対戦させる。

横綱・大関の昇進基準を、現在の二場所・三場所という短期の成績から、長期の成績(例えば六場所)の成績で判断する。

星の貸し借り、星の売買をしても、実力がなければ昇進できない。同時に、実力があれば、星の貸し借り、星の売買をしなくても昇進できる制度を導入する。

横綱・大関が、地位を維持するために、八百長をしているのではないか、という疑惑がおきないようにするため、

横綱は、六場所で60勝(平均10勝)未満なら、大関に陥落、
大関は、六場所で48勝(平均8勝)未満なら、関脇に陥落とする。

この制度を導入すると、
弱くなった横綱が、星を買って地位を維持することが減る (引退しないで、大関以下で現役を続けることができるから)
勝越した大関が、終盤戦で他の大関に星を譲ることが減る、(こちらの質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1154171061
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1354151628 
のような疑惑を減らすことができる。)

六場所で48勝は甘い基準と感じるかもしれないが、休場すると、すぐ陥落するので、厳しい。
例えば現在の日馬富士は、九州場所休場したので、満たしていない。
休場場所を除く六場所を対象とするなら、六場所で54勝(平均9勝)と、大関維持基準を厳しくする。羽黒蛇

文中に引用した「yahoo知恵袋 質問」は、コメント欄に引用します。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1154171061 

勝ち越している大関vs勝ち越していない大関sonny9332さん

*************************
過去5年(2006年以降)で、
13日目以降に
A:勝ち越しているが優勝の可能性のない大関
B:まだ勝ち越していない(負け越してもいない)大関
この対戦は、計22番ありましたが、結果はAから見て、
●●●○●●●●●●●●●●●○●●●●●●

Aが勝ったのは以下の2例(勝敗は取り組み前の星勘定)

平成19年1月13日目
琴欧洲 8勝4敗○下手投げ●栃東5勝7敗
栃東は14日目に朝青龍(この場所14勝1敗優勝)戦が組まれており、
どうせ負け越すとサジを投げられた形でしょうか。

平成21年9月14日目
日馬富士8勝5敗○掬い投げ●魁皇7勝6敗
魁皇は千秋楽すでに勝ち越していた琴光喜から○で
めでたく勝ち越しました。

これ以外の20番は全て、
勝ち越した大関●-○勝ち越していない大関 でした。

たまたまの偶然ですよね?


http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1354151628 

勝ち越しを決めているK皇vsまだ勝ち越していない大関

**********************
ここ5年間で9番ほどありましたが、結果は以下の如くです。
勝敗は対戦前の成績。(*)はカド番大関

H18.05.14K皇8勝5敗●寄り倒し○琴欧州6勝7敗
H18.11.09K皇8勝0敗●寄り切り○栃東7勝1敗
H18.11.10K皇8勝1敗●上手投げ○琴欧洲6勝3敗
H19.05.10K皇8勝1敗●突き落とし○千代大海7勝2敗(*)
H20.05.15K皇8勝6敗●送り倒し○琴光喜7勝7敗
H21.03.12K皇8勝3敗●寄り切り○琴欧洲7勝4敗
H21.05.14K皇8勝5敗●突き倒し○千代大海6勝7敗(*)
H21.05.15K皇8勝6敗●寄り切り○琴光喜7勝7敗
H23.01.13K皇8勝4敗●上手出し投げ○日馬富士7勝5敗(*)

魁皇に勝った大関は延べ9人、その場所全員勝ち越しています。
たまたまの負けが重なっただけですよね?

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2011年03月27日 | 公益法人
公益法人制度改革対策委員会 (羽黒蛇)

一つ前の記事に、読者のshin2さんから、次の報道を教えていただきました。
http://www.sanspo.com/sports/news/101003/spf1010032204007-n1.htm

日本相撲協会は3日、新制度での公益財団法人認定を目指す「公益法人制度改革対策委員会」で、実務的な主要作業を行う作業部会の親方衆のメンバーに

八角(元横綱北勝海)、
花籠(元関脇太寿山)、
春日野(元関脇栃乃和歌)、
湊(元幕内湊富士)、
武隈(元関脇黒姫山)の5親方が決まったと発表した。

各一門を代表する5人は当初、9月28日の対策委で名前の挙がった候補者を同30日の理事会で承認する予定だった。
しかし、一部親方に健康不安による辞退があったため再考された。

感想:この5人は、難しい「公益法人制度」を理解できると認められた、優秀な親方なのであろう。それとも、一門から適当に選ばれただけだろうか。
「9月28日の対策委で名前の挙がった候補者」 こちらが誰なのかが、相撲ファンとしては気になる。羽黒蛇

ーーーー
shin2さんコメント
>>日本相撲協会は(平成22年10月)3日、新制度での公益財団法人認定を目指す「公益法人制度改革対策委員会」で、実務的な主要作業を行う作業部会の親方衆のメンバーに八角(元横綱北勝海)、花籠(元関脇太寿山)、春日野(元関脇栃乃和歌)、湊(元幕内湊富士)、武隈(元関脇黒姫山)の5親方が決まったと発表した。

http://www.sanspo.com/sports/news/101003/spf1010032204007-n1.htm

その後変更があったというニュースはないと思うので、上記の5名で正解でしょう。
ーーーー
shin2さんコメント
>>日本相撲協会は2月26日、八百長問題の今後の防止策をまとめる「再発防止委員会」(仮称)を発足させた。(中略)メンバーは次の通り。

 安西孝之・日本ゴルフ協会長▽島村宜伸・元文部相▽村山副理事長▽出羽海事業部長(元関脇鷲羽山)▽中村審判副部長(元関脇富士桜)▽芝田山親方(元横綱大乃国)▽玉ノ井親方(元大関栃東)▽立川親方(元関脇土佐ノ海)

http://www.asahi.com/national/update/0226/TKY201102260318.html

さて、この再発防止委員会の親方のメンバーについて、
富士桜・大乃国はガチ力士で有名ですが、
鷲羽山・栃東・土佐ノ海はどうでしょう?ナニを基準にして選ばれたか不明ですが、
とくに土佐ノ海はまだマゲが付いたままの1年生親方なのに?不思議です。
例の八百長メールの、春日錦vs清瀬海があった昨年夏場所では、
土佐ノ海はまだ現役の十両だったので、ソレで選ばれたのかな?とも考えますが。

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2011年03月26日 | 情実相撲・八百長・防止案など羽黒蛇意見
相撲賭博と八百長の両方の証拠がある力士は、解雇。 (羽黒蛇)

京大カンニング事件で有名になったyahoo知恵袋に、質問を一つ、回答を一つ入れました。

興味を持った質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1358492098 

大相撲の八百長問題に関して、
”関わった約20人角界から追放?”
皆さんはどのように思いますか?
1)追放は当たり前。
2)追放は厳しすぎる。
3)その他の処分。
皆様の意見が聞けたらありがたいです。

羽黒蛇回答

3) 相撲賭博の証拠はないが、八百長の証拠がある力士は、序ノ口に降格。
相撲賭博の証拠があるが、八百長の証拠はない力士は、序ノ口に降格。
相撲賭博と八百長の両方の証拠がある力士は、解雇。
羽黒蛇

感想:質問の意図から考えると、私の回答は2)かもしれない。

ーーーーーーーーーーーーーー

羽黒蛇の質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1457642419 

日本相撲協会の 公益法人制度改革対策委員会の メンバーを教えてください。
報道によると、春日野親方他4名、一門を代表と書いてありますが、5名全員の名前が、調べても見つかりません。

頂いた回答
nightkabuさん
ご自分で調べを尽くしたところで分からなかった場合、又は第三者に依頼しても回答がなかった場合には、直接に財団法人日本相撲協会に問い合わせるのが至極賢明で手っ取り早いかと。懇切丁寧に教えてくれる筈です。

感想:回答いただいた方の他の投稿を読んだところ、大相撲にかなり詳しい方のようでした。ご自身が分からないことを相撲協会に質問して回答を得た経験があるのかもしれない。

以上

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2011年03月22日 | 暴力団
処罰理由と、処罰の重さは、連動しなければならない。 (羽黒蛇)








木瀬親方が、単に、維持員席を暴力団関係者に斡旋しただけで、部屋を取り潰された処分は重すぎると、私は論じました。



次の記事です。



http://hagurohebi6.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-fa53.html 








しかし、後の報道を読むと、重い処分の理由は、維持員席の斡旋だけが理由ではなく、暴力団を(深く)交際していたことであったという推測記事が出た。



次の記事で紹介した。

http://hagurohebi6.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/07-df6e.html 






相撲協会が処分を決める時は、その理由を明確に発表すべきである。

罪の重さと、処分の重さは、相関関係になくては、不公平である。






「暴力団と交際したならば、部屋を取りつぶし」、これは合理的だと思うし、納得できる。

「暴力団に維持員席を斡旋したら、部屋をとりつぶし」、これは処分が重過ぎる。






相撲協会は、処分するにあたり、本当の処分理由を公表しないのかもしれない。

琴光喜と、元貴闘力の大嶽親方の処分を考えてみよう。

野球賭博の常習性、賭け金の大きさを、報道された情報で比較する限り、

元貴闘力は、解雇もやむをえないと思うが、

琴光喜は、罪に対して、処分(=解雇)が重過ぎる。






大関という相撲協会を代表する地位にあるものが罪を犯したからという解説もあったが、

地位の上の者の処分が重くなるのは認めるとしても、重すぎるのではないか。






そこで、私は、木瀬部屋廃止の真の理由が、維持員席ではなく、暴力団との交際(タニマチとして金までもらっていたと推察)であったことより、類推すると、






琴光喜解雇の理由は、野球賭博だけではないのではないだろうか。






協会の機関誌である雑誌「相撲」の 3月号20ページには、

さらなる火種

元琴光喜へのメールから相撲賭博疑惑が浮上

というタイトルで、山本俊作曜日者のメールから、琴光喜が相撲賭博をしていた疑いがあること、

平成19年11月場所初日の 安馬(小結)琴光喜(大関)の一番に、琴光喜が敗れたのは、相撲賭博のための敗退行為(自らが八百長で負けて、金銭を受け取ること)の可能性があると

書いてある。






私は全ての週刊誌(一般誌)を読んでいないが、具体的な一番まであげて、琴光喜の敗退行為を指摘したのを読んだのは初めてだったので、相撲協会が具体的な証拠を得て、琴光喜を解雇したのかもしれない。(推測と妄想)






羽黒蛇

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2011年03月21日 | 情実相撲・八百長・防止案など羽黒蛇意見
日本人はどこへ行ってしまったのか (読者からのメッセージ)








読者からいただいたメッセージを紹介します。






いつも相撲を愛する御見地からの的確なご意見、感心致します。



私は

新潟県長岡市
の片田舎で育ちました。都会の人にはわかりにくいかもしれませんが、当時、民間放送のチャンネルが限られ、NHKを合わせても4チャンネル、テレビで「生放送」と言われても大半」が時差放送の録画でした。


盆やお正月にやってくる親戚の子供に「これ、この前見た」と言われ、複雑な思いをしたものです。



 そんな状況で、NHKのスポーツ放送だけが、リアルタイムで全てを伝えてくれたような気がします。取り分け、大相撲の千代の富士は私にとって、人生の最初のヒーローでした。初優勝の時、彼の父親が、感極まってバンザイした後、



「有難うございました!」と畳に額を擦りつけんばかりに土下座した姿は今も忘れません。息子の雄姿に我を忘れて感動しものの、すぐに我に返って息子を見守ってくれた方々に感謝した姿、本当に感動の瞬間でした。







 日本人はどこへ行ってしまったのでしょうか?もう日本人はいないのでしょうか?







 今回の八百長騒動に関してのマスコミ報道については、本当に心が痛みます。



 



 大学一年の時、東京に来て半年も経たぬうちに、千代の富士の53連勝を目の当たりし、大いに感動しました。後にそれが八百長と報道されても、私にとっては正直どうでも良いことでした。十分に感動をあたえてもらいましたら。



昭和56年の九州場所の千秋楽は涙が出るほど感動しました。富士桜と高望山の熱戦、隆の里と巨砲の流血戦、千代の富士と琴風の本割り、朝汐との決定戦、頑固者の解説者の神風さんが「今日は良い相撲ばかり」と男泣きしたあの日。



 本当に忘れることができません。







 テレビで中継されていれば見ますし、国技館にもしばしば足を運びます。八百長騒動を報道している大半のマスコミは果たしてどうなのでしょうか? 相撲に対する過剰なまでの反応には困惑するばかりです。



伝統芸能とスポーツが混在する相撲に対しての異常な報道は、マスコミ、彼らが日本人であるというアイデンティティが故の感心だからと言う以外は、とても共感できません。歌舞伎の市川海老蔵に対する過剰なまでのバッシングと



似たものを感じます。







 しかし、相撲協会が八百長問題について糾弾されても文句は言えない立場に追い込まれているのは、羽黒蛇様の記述通り明らかです。 私の意見、これが八百長問題を解決するには、あまりにも稚拙かもしれませんが、謹んで述べさせて頂きます。







 子供のころ(千代の富士の初優勝のころ)から、違和感を感じるもの、それは、「番付」です。







 順番を付ける、序列を定めるものならば、例え半枚違っても待遇は異なるべき、必然の条理かと思います。平幕や十両の給料が、地位に合わせて一律と知って驚きました。 これは、おかしい。いまだに違和感を感じます。



また、横綱の給料が300万円満たないのはいかなるものか。もちろん、懸賞金やタニマチからの副収入はあるものの、天下の日下開山の給料はもっとあっても良いと思います。



 「番付一枚違えば虫けら」、これが大相撲の世界のはずです。今の幕内、十両の定員なら横綱の月給が500万円なら、十両の最下位は30万円程度で良いのでしょうか?半枚違っても給与は全く違うピラミッド型の給与体系。これならば、



十両筆頭と十両最下位は100万近く差がつく構造(ちなみにこれは、相撲に関する多くの著書を残した石井大蔵さんの意見を参考させて頂いてます)。各種の給金もこの序列に比例すべきで、幕下以下もかくあるべき。これでも関取と幕下以下の差は大きいですが、関取は憧れの目標であっても、そこからが新たな出発点であるべきだと思います。



 それでも八百長をする力士がいたら、それは相当の理由があるはずなので、それは人間の一つの心理として、協会、マスコミ、相撲ファンも優しく見守っても良いのではないでしょうか?







 少子化が進み、小学校の運動会の徒競走でも着順を付けない現代社会に、「番付」という階級社会を維持する相撲界なら、それを徹底すべき。八百長が根絶されなくても少なくなる方法を考え、人情相撲は許容する日本人が戻ってきて



欲しいと思うこのごろです。








引用終わり






「日本人はどこへ行ってしまったのか」 と私も思います。



大相撲の八百長は許せない という庶民の感情は理解できます。



しかし、この論理を突き詰めていくと、日本という国は天皇制を維持できるのでしょうか。



天皇制には、いくつかの矛盾があります。



本当に万世一系か。 科学的に分析すれば神話でしょう。 しかし、全てを科学的に分析しないで、国民が望んでいる天皇制を維持していくというのが、国家の知恵なのでしょう。



本当にガチンコか。 科学的に分析すれば神話でしょう。 しかし、全てを科学的に分析しないで、国民の望んでいる文化としての相撲を維持できるのでしょうか。








天皇制最大の矛盾は、皇室の方々に基本的人権がないことです。例えば、選挙権はありません。 これも合理的に考えれば、許されないことでしょう。



こうやって、突き詰めていくと、天皇制をやめなくてはいけません。皇室にも基本的人権は必要ですから。 近代の合理主義からすると、皇室にも人権を認めて、天皇制を廃止しなくてはいけません。 合理主義をつきつめると、矛盾をはらむ伝統文化を維持することは難しい。



しかし、国民の多数が、合理主義にこりかたまり、共和制を望むなら、憲法は改正さて、天皇制はなくなるでしょう。








合理主義者・共和制主義者は、大相撲が八百長疑惑によりなくなるかを、見つめています。 大相撲の次に、天皇制を廃止する、世論作りを虎視眈々と狙っていると、私は疑っています。



あまりに、八百長に対する世間の風当たりが強いので、マスコミは、天皇制廃止主義者に、独占されてしまったのかと、疑っています。 








伝統を破壊しようとする人と、伝統を維持しようとする人は、せめぎ合い、どちらかが勝ち、どちらかが負けるのです。



一旦、破壊された伝統を復活させるのは、困難なので、伝統を維持しようとする人は常に勝ち続けなければなりません。








天皇制を維持したい人は、仮に相撲が嫌いだとしても、伝統破壊主義者の口車に乗らないことです。相撲の次に、天皇制が破壊されることを防ぐためにも。








相撲に八百長があってもよい、とは主張しません。



相撲を八百長疑惑で滅ぼそうとしている勢力の次の狙いが、天皇制をなくすことにあると、疑った方がよいと心配するものです。



意図的に天皇制を打倒している勢力は小さいかもしれませんが、八百長疑惑で相撲が滅びると、次は天皇制が危ないと感じます。



天皇制を維持したい人達は、相撲の滅亡を阻止しましょう。








羽黒蛇

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2011年03月17日 | 美しい立合い・立合い変化
立合い変化を減らすためのルール変更 (羽黒蛇)








一つ前の記事で、元栃桜の「昔の立合いの方が、相撲が面白かった」という意見を紹介した。



昔とは、双葉山時代ではなく、栃若・柏鵬時代を指す。



これと同じ意見を、安芸乃島がテレビの解説で述べていた記憶がある。記憶が定かではなく、貴ノ浪、あるいは二人とも同じ意見だったかもしれない。








昔は、立合いに変化すると失敗する確率が高かった。変化すると体勢が崩れて、相手につけこまれて、負ける。



今は、立合いに変化しても、変化された方が体勢を立て直す間に、変化した方も体勢が立て直すことができる。








何故、変化した相手の体勢が崩れている間に、つけこんで、勝てないのだろう。立合いで両手をつくからではなかと、私は疑っている。








昔の相撲は、変化した方が、簡単に負ける相撲が多く、変化はリスクの高い戦法だった。



今は、リスクが少ないけど、相手に勝つ可能性を高める戦法になり、ますます変化が増えるという悪循環。








立合いのルールを、「腰を割ること、相手の目を見てタイミングを合わせて立つこと」と単純化して、手をつくか否かは、力士に任せたらどうだろうか。








「相撲の伝統を損なう」という反対意見もあるだろう。



伝統の維持と、面白い相撲を見せることと、どこかで折り合いをつけなくてはならない。



個人的な意見だが、



立合いに両手をつくことが可能だった時代は、立ったら四つに組み合うことが想定されていたからできたのだと感じる。



現代の相撲は、パワーとスピードが大きな要素となっており、双葉山以前の時代とは異なる。








大事なことは、よい相撲を取ること見せることで、そのためにはルールの変更が必要。



ルールの変更により、相撲が相撲でなくなるか(伝統が損なわれるか)は吟味する。













2008年9月場所当時の様子を、インターネットで見つけたので、引用する。



Quote



秋場所2日目武蔵川新理事長(元横綱三重ノ海)が 示した「厳格化」の方針が、土俵で徹底されている。
この日は平幕垣添が相手に全く合わせない立ち合いで4度も突っかけ、審判の藤島親方(元大関武双山)から注意を受けた。
垣添の兄弟子に当たる藤島審判は「アイツにはけいこ場で何度も言っている。自分本位で見苦しすぎる。あんまり合わせないなら負けにすればいい」とバッサリ。



放駒審判部長(元大関魁傑)は 「両手を付いて立つのは当たり前。しつこいぐらいやっていけば直ってくる。(今後も)
厳しくしていく」と説明している。
北の湖前理事長(元横綱)は呼吸が合えばよしとする考えだったが、新理事長は手を付く立ち合いの徹底を訴える。








まともに両手をついていたのは千代ノ富士くらい。 かつて、逆鉾(現井筒親方)が立ち合いについて注意を受けたところ、昔のVTRを持ち出して「親方達の現役時代に立ち合いで両手をついている人なんていないじゃないか」と居直ったこともある。
また、現在の力士の怪我が昔のそれに比べて多い理由について安芸乃島が「両手をつく立ち合いと昔みたいにそうでない場合を比較すると、衝撃度は二倍くらい違う」と述べている。



Unquote








羽黒蛇

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2011年03月16日 | 書籍、映画、展示会、美術等相撲作品の感想
山形県出身・元十両栃桜の本 相撲を面白くするには立合いを変えるべきは一考に価する意見である。(羽黒蛇)








書名:どっこい人生



著者:高橋満矢(たかはし・みつや)



出版社:株式会社サイゾー



発刊日:2010年12月30日








本の宣伝によると、
●中学を“早期卒業”して、14歳で初土俵
●稽古中に先輩をグーの張り手でKO
●軍配に不服で、行司を追っかけまわす
●弓取式の弓をへし折るも、式を続行
●女遊び、侠客との付き合いも堂々と
●博打なんて日常茶飯事、親方とも勝負!
●現役なのにキャバレー社長。稼ぎは横綱以上
●結婚式で、突如「断髪式」を敢行
●引退後は、歌手、俳優、土方、ちゃんこ屋…
●そして「日本屈指の大親分」の付き人に








著者の経歴は、



昭和22年2月11日、山形県生まれ。元十両・栃桜。昭和37年1月、14歳で初土俵。十両上位まで番付を上げるも、怪我などの影響で27歳で廃業。その破天荒な力士ぶりは、漫画『のたり松太郎』のモデルになったという説がある。その後、土工、ちゃんこ屋、歌手、俳優、日本屈指の大親分の付き人、現在は、東京・西新宿で日本料理「方屋(かたや)」を切り盛り中。








キャバレーの社長とは、「当時のタニマチに"ピンク界のドン"と呼ばれてる人がいて、その人が経営するキャバレー10店舗の名義貸しをしてたんだよ。名ばかり社長だな。名義料は1店舗で月7~8万。合わせると月に100万近くはもらってた。当時、十両の月給が8万円。横綱より高給取りだったんじゃないか(笑)。もう時効だから言うけどさ」 時効かどうかはさておき、「名ばかり社長」とはいっても店で問題が起これば新宿署や池袋署へ呼び出され、羽織袴とちょんまげで始末書を書くといったことも。








この本は、サイゾーのブログをまとめたもので、http://www.premiumcyzo.com/modules/cat/r08/ にてさわりが読める。本文を読むのは有料。



天衣無縫の人生は面白く読めるが、相撲に関する見識・意見も、面白い。長くなるが、引用する。








Quote



今回は、大相撲を愛するひとりとして、自分自身、相撲を取った経験者として、少々専門的になってしまうが、今の相撲界にひとつの提言をしたい。最近話題になっている「立ち合いの手つき」問題についてだ。俺のような十両止まりの元力士が言うのもおこがましいが、言わせてほしい。



テレビやスポーツ紙などでは何度か報道されたので知っている読者も多いと思うが、日本相撲協会の武蔵川理事長は、2008年の秋場所(9月場所)から、勝負規程にある、立ち合いのときに「腰を割り両掌(りょうて)を下ろす」という原則をふまえ、両手を土俵につくように指示した。



相手と呼吸を合わせて、両手をついて立ち合うことは、相撲において、マイナス。



立合いは、合わせるものではなく、いかに自分の呼吸で発つか、相手の呼吸のタイミングをずらすかが、重要で、ここが勝負なのである。



相手に、「よし、自分の間合いだ」と思わせて立たせるが、実際にはこちらの間合いにひき込んでいるかが、相撲の醍醐味なのだ。



立合いだけではない。四つに組み合ってからも、相手の呼吸を測りながら、相手が息を吸って、力が入らない時に、技をかける。そういう相手の呼吸の測り方が、実にうまかったのが、栃錦・若乃花・千代の富士だった。








両手をつくことで失われるもの








重要なのは、お互いの力士が、自分のベストと思えるタイミングで立ち合ってよいという自由さを持たせること。



かけっこのように、お互い「よーい、ドン」のタイミングで両手をついて、ぶつかり合っていけと言われても、自分の呼吸で立てるわけがない。



両手をつくタイミングを合わせることに気を取られるのがマイナス。



十分な立合いができずに、力が入らず、一方的に攻められるのが、マイナス。



ぶつかり合うときのスピードが出ないのが、マイナス。



両手をつくと自分のタイミングで立てないから、待ったが増えるのが、マイナス。



立合いの原則は、「腰を割り両掌を下ろす」こと。下ろすと、手を土俵につくは違う。大事なのは、腰を割ること。



腰を割った後で、両手をつくと、(腰を割った)磐石の体勢が崩れる。腹が出た巨漢力士と、軽量力士では、両手をつくことへの負担が大きく違う。



手つきの厳格化は、大型力士に不利に働いているはずだ。琴欧洲や把瑠都がこのところ成績が振るわないのも、手つき厳格化とは無関係ではあるまい。








(手つきの厳格化が不要と考える理由 として栃桜は、)








立合いで、両手をつきながら、相手と呼吸を合わせるというルールは、お互いが100%力をぶつけ合おうという、真剣勝負として相撲を取る上では意味のないものだからこそ、有名無実化してきたのだろう。



長い相撲の歴史の中で、手つきなんか二の次でよく、自分の呼吸で立つことこそが需要という結論に行きついたのだと思う。



男同士が己を磨き、全力でぶつかり、観客が興奮するような取組を見せる。それが相撲の唯一無二の原則ではないだろうか。



俺が現役だった頃、両手をついて立合いすることなんてほとんどなかったし、師匠の栃錦、ライバルの若乃花だって、腰を割って自分の型で立つことを優先していた。



その後、幾度が訪れた相撲の黄金時代だって、こんな意味のないルールの厳格化など行われていない。今なぜ、こんなことが行われているのか。








どうも報道を見ていると、一連の相撲界の不祥事を受けて、相撲界の外側の人たちが、「土俵のルールを厳守することが、相撲界の正常化につながる」とか、そのようなことを言っているらしい。それを無視できない相撲協会の幹部たちは、言われるがままに実施せざるをえないのだろう。



外部からの指摘に耳を貸すのは結構だし、その中には役に立つものもあるだろう。(しかし、相撲の内容については、相撲協会が判断すべき という趣旨)








世間やマスコミの批判を浴び続けて、相撲協会はすっかり臆病になってしまった。



つまらんルールを守らせることで、相撲協会は力士に対して、指導力を発揮しているという、対外的なポーズにしたいのかもしれない。



だが、相撲界の悪しき点を改善することと、そんなルールを守らせることとは、無関係である。



とにかく、立合いの形式にこだわることなく、力士同士が全力でぶつかり合って、熱戦が繰り広げられる土俵に戻ることを俺は願ってやまない。相撲ファンもそれを望んでいるはずだ。



Unquote



栃桜の意見に対する私の見解は、次の記事で。








羽黒蛇

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2011年03月06日 | 横綱昇進、大関昇進、大関陥落、横綱陥落
横綱・大関は、複数場所の成績で決めることで、八百長を防ぐことができる。 6場所の勝ち星の合計で番付を決めるという提案 (羽黒蛇)








二つ前の記事 http://hagurohebi6.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-99eb.html 



では、毎場所の成績で、単純に成績順に、横綱二人・大関二人を決めるという案を提示した。(以下、羽黒蛇単純案と称する。)



現在の協会の昇進基準(大関には3場所で33勝、横綱には二場所連続優勝)と比較してみる。








現在の協会の昇進基準は厳しい。達成するのが難しい。基準が厳しいのは、達成した力士が、横綱・大関という地位に「ふさわしい」成績を上げるであろうという期待するからである。しかし、基準を厳しくしても、大関に昇進してから「ふさわしい」成績をあげていない。(以上は世間一般の評価を私が代弁したもの。私自身は大関へ期待する成績は、世間より低い。) 



昇進してからの成績が悪いので、八百長を疑われる。本当は大関の実力がないのに、星を買って昇進したのではないかと。 








羽黒蛇単純案では、大関に簡単に昇進できるが、簡単に落ちてしまう。何しろ横綱・大関は4人の枠しかないのだから。



4位の実力のある力士なら、八百長しなくても大関になれる。3場所33勝という高いハードルをクリアする必要はない。この点はたいへんよい制度である。








さらによいのは、弱い大関を撲滅できること。4位に入れないと関脇に落ちるので、毎場所カド番を迎えているのと同じ。8勝では落ちる。9勝なら落ちるかもしれない、10勝なら大関に残れるという厳しいカド番。八百長で、大関を維持するのは難しい。








上がる条件を易しく、落ちる条件を厳しく。昇進条件と陥落条件を近づけるのが、八百長を減らすポイントである。








しかし、羽黒蛇単純案には、大きな弱点がある。



上位で勝越しがやっとという実力しかない力士が、一度だけ大関になってみたいと、星を勝って幕内上位で10勝するかもしれない。(2番買えばよい。)



3位4位の実力(9勝から10勝)しかない力士が、一度だけ横綱になってみたいと、星を買って12勝するかもしれない。(2-3番買えばよい)








この弱点をどうやって克服するか。



一場所だけの成績ではなく、本当に実力がなければ、大関・横綱に昇進できない制度が必要である。



この弱点を克服するには、一場所ではなく、複数場所で横綱・大関を決めればよい。



実力が本当にある力士を、横綱・大関にするには、6場所が適当であろう。








実力のない力士が、6場所の通算成績を、八百長で4位にするのは、不可能であろう。



例えば、増位山(息子の方)には不可能であったろう。増位山の昇進前の6場所は、53勝で5位(貴ノ花と同点)。当時は、北の湖・若乃花・三重の海・輪島 四横綱時代。








6場所の合計勝ち星で、どのように大関・横綱を決めるか、私案を作った。(以下、羽黒蛇6場所案 と称する。)



横綱昇進基準1:基本として、成績の一番よい力士と、二番目の力士が横綱。



横綱昇進基準2:但し、2位でも、6場所で66勝(平均11勝)ないと大関から横綱に昇進できない。66勝以上でも3位なら横綱に昇進できない。



横綱昇進基準3:3位でも、6場所で72勝(平均12勝)以上なら、旭富士の悲劇が二度と起こらないようにするため。



結果として、三人目の横綱が誕生するのは、三人とも72勝の時だけ。二人が72勝で、一人が71勝なら、71勝が大関に陥落。



横綱降格基準1:基本として、成績が3位以下になれば降格。



横綱降格基準2:一旦横綱に昇進すれば、2位を維持すれば66勝を割っても陥落しない。但し、60勝(平均10勝)未満なら、2位でも大関に陥落。



大関昇進基準1:基本として、成績が4位以内を大関とする。



大関昇進基準2:5位以下でも、54勝(平均9勝)すれば大関昇進する。



大関降格基準1:4位以内でも48勝(平均8勝)未満なら、関脇に陥落。 



大関降格基準2:5位以下でも、54勝(平均9勝)以上なら、大関を維持。













羽黒蛇6場所案で、昨年以降の仮想番付を作った。











13



71



2



 



引退




日馬富士



10



61



3



大関



 




琴欧洲



9



60



4



大関



 




把瑠都



12



56



5



大関



関脇




魁皇



9



49



6



関脇



大関




鶴竜



7



49



7



関脇



前1




琴光喜



1



46



8



小結



大関




稀勢の里



9



36



9



小結



 




琴奨菊



6



36



10



 



 




4人の大関のうち、ベテランの二人は、4位に入れず大関ではない。



把瑠都は、実際は関脇だったが、54勝をクリアして大関昇進。



6位の鶴竜は平均8.2勝の実力者。



稀勢の里は、平成21年5月場所の12勝が、横綱・大関と対戦しない東前頭4なのでカウントされていない。








2010年春場所の成績と、夏場所の仮想番付




白鵬



15



84



1



横綱



 




把瑠都



14



62



2



大関



 




日馬富士



10



61



3



大関



 




琴欧洲



10



60



4



大関



 




魁皇



8



49



5



関脇



大関




琴光喜



9



47



6



関脇



大関




鶴竜



6



45



7



小結



前3




稀勢の里



9



40



8



小結



関脇




琴奨菊



10



40



9



 



小結




豪栄道



2



27



10



 



 




10位の豪栄道は、6場所のうち5場所上位で対戦したが勝越しなし。








2010年夏場所の成績と、名古屋場所の仮想番付




白鵬



15



85



1



横綱



 




把瑠都



10



68



2



横綱



大関




琴欧洲



9



60



3



大関



 




日馬富士



9



56



4



大関



 




魁皇



9



50



5



関脇



大関




琴奨菊



9



49



6



関脇



 




稀勢の里



8



48



8



小結



関脇




琴光喜



9



48



7



小結



大関




鶴竜



6



42



9



 



 




安美錦



5



25



10



 



 




把瑠都が横綱に昇進。



前回までは62勝 4・11・12・9・12・14



今回これで68勝 11・12・9・12・14・10



たった10勝で横綱に昇進できるのは、5場所で58勝という貯金があるから。夏場所前の把瑠都は、横綱へのマジック8勝だった。



でも将来長く横綱の地位を守ろうとするなら、一つでも多く勝っておかないと、いつ合計60勝を割るかもしれない。12勝、14勝の貯金がカウントされなくなる1年後に備えて、一つでも多く勝たなくては。



八百長を減らすには、こうやるのである。













2010年名古屋場所の成績と、秋場所の仮想番付




白鵬



15



86



1



横綱



 




把瑠都



8



65



2



横綱



大関




琴欧洲



10



57



3



大関



 




日馬富士



10



57



4



大関



 




魁皇



6



48



5



関脇



大関




鶴竜



11



48



6



関脇



小結




稀勢の里



7



46



8



小結



 




琴奨菊



5



46



7



小結



前3




安美錦



6



31



9



 



 




栃煌山



9



21



10



 



関脇




名古屋場所11勝で2位の阿覧は、6場所通算で12勝。



解雇された琴光喜に代わり、10位に入ったのは栃煌山。通算6場所の成績は上位で取り続けることができる力士が少ないので、10位までの力士はほとんど同じ顔ぶれとなる。








2010年秋場所の成績と、九州場所の仮想番付




白鵬



15



87



1



横綱



 




把瑠都



9



62



2



横綱



大関




琴欧洲



10



58



3



大関



 




日馬富士



8



56



4



大関



 




琴奨菊



9



49



5



関脇



前1




魁皇



8



48



6



関脇



大関




鶴竜



9



46



7



小結



関脇




稀勢の里



7



46



8



小結



前1




安美錦



8



32



9



 



 




栃煌山



11



32



10



 



 




把瑠都の6場所: 9・12・14・10・8・9 6勝以下だと60勝を割り大関に陥落。



琴欧洲の6場所: 10・9・10・9・10・10 全勝しても63勝なので、66勝に届かず、綱取り場所ではない。








2010年九州場所の成績と、今年初場所の仮想番付




白鵬



14



86



1



横綱



 




把瑠都



11



64



2



横綱



大関




琴欧洲



9



57



3



大関



 




魁皇



12



52



4



大関



 




稀勢の里



10



50



5



関脇



 




琴奨菊



8



47



7



関脇



 




日馬富士



0



47



6



小結



大関




鶴竜



7



46



8



小結



 




安美錦



8



35



9



 



 




栃煌山



7



34



10



 



小結




日馬富士、休場で大関を陥落。



魁皇4位に入り、たった52勝で大関昇進。大関以上が4人がいるときは、54勝しないと昇進できないので、ラッキーな昇進である。



参考まで、前の場所まで、大関(4位)は最低でも56勝していた。



稀勢の里は、9・9・8・7・7・10 初場所は大関取り、13勝で54勝となる。



琴奨菊は、 6・10・9・5・9・8 初場所は大関取り、13勝で54勝となる。



鶴竜は、  7・6・6・11・9・7 初場所は大関取り、15戦全勝で54勝となる。








今年初場所の成績と、次の場所の仮想番付




白鵬



14



88



1



横綱



 




把瑠都



9



61



2



横綱



大関




琴欧洲



10



58



3



大関



 




魁皇



9



52



4



大関



 




琴奨菊



11



52



5



関脇



 




稀勢の里



10



51



6



関脇



 




鶴竜



8



47



7



小結



 




日馬富士



8



45



8



小結



大関




安美錦



6



41



9



 



 




栃煌山



6



40



10



 



 




日馬富士は8位に下がり、大関カンバックは難しそうに見える。しかし0勝だった九州場所が消える5場所後はチャンスである。これから5場所で、46勝29敗すればカンバックできる。



関脇の二人はだんだん力をつけてきた。ここ1年の順位は、



琴奨菊  9・6・7・5・7・5位



琴奨菊は、 10・9・5・9・8・11勝 次の場所は大関取り、12勝で54勝となる。



稀勢の里 8・8・8・8・5・6位



稀勢の里は、9・8・7・7・10・10勝 次の場所は大関取り、12勝で54勝となる。








二人は、4位まであと一歩である。4位が休場の可能性が高い魁皇なので、来場所は「可能性が高い」大関取りの場所となる。4位になれば、54勝なくても大関になる。二人のうち、どちらがより、多くの勝ち星をあげることができるか。 と、場所は盛り上がる。








把瑠都の6場所: 14・10・8・9・11・9 次の場所で、12勝以下だと大関に陥落、13勝以上で横綱を維持。



横綱になる直前の成績は、12勝・14勝とよかった。これがカウントされなくなる一年後に、平均10勝していなければ、大関に陥落となる。この間に9勝以下が3場所もあるという、横綱としてふさわしい成績をおさめていないので、陥落の危機である。



ここで、星を買って13番勝とうとするかもしれない。3位以下で、66勝をあげそうな力士がいないから、2位に落ちることはない。



仮に次の場所13勝で60勝と横綱を維持しても、毎場所カド番を迎えるような状態が続く。



今場所は何勝必要と、場所前から分かるので、監視の目がいきわたる。カド番横綱には、序盤から上位を当てて、八百長で負けたという疑いを避けることができるのも、この制度のメリットである。初日から、白鵬・琴欧洲・魁皇・琴奨菊・稀勢の里 と当てていくのである。これを3勝2敗でのりきれば、10勝でカド番脱出。先に上位とあてることで、終盤戦の八百長疑惑 (前の山・琴桜の前例) を防ぐことができる。













どんな制度でも、八百長の誘惑は残る。どうやって、今の制度より、八百長の可能性を減らすかを考えた。



八百長が実際に起こる可能性、外部から八百長と疑われる可能性は、高い順に、



(1)現在の協会の昇進基準



(2)羽黒蛇単純案



(3)羽黒蛇六場所案













羽黒蛇6場所案は、メリットが多い。



メリットその1:現在の協会の昇進基準では、横綱取り、大関取りの場所が、少ない。羽黒蛇6場所案では、毎場所のように大関取りの力士が出る。








メリットその2:現在の協会の昇進基準は、Aという大関より、Bという関脇の方が実力が上なのに、AがBより地位が上という番付が多すぎるのが弱点である。



羽黒蛇6場所案は、実力の上下が変わったら、すぐに昇進・陥落するというのがよい。



Xという横綱より、Yという大関の方が強いのに、XがYより地位が上も避けることができる。








メリットその3:八百長で8勝を続け、大関の地位を維持できなくなる。



また、弱い大関がいるという批判もでない。弱ければ、4位を維持できないし、54勝もできないから。








メリットその4:横綱がいない時、一人しかいない時、二人の横綱が昇進しやすい。66勝とハードルが低いからである。無理して横綱を作らなくても、自然に横綱ができるところがよい。無理して双羽黒を横綱にして失敗したというトラウマを払拭できる。66勝とハードルを低くした代わりに、3位になったら陥落。



2位でも60勝しないと大関に陥落するのだから弱い横綱はなくなる。








メリット5:最大のメリットは、力士が、6場所通算の勝ち星を最大にしようと努力すること。現在の番付制度では、8勝をした力士は、星を売ってくれと頼まれた時に、断りにくいが、羽黒蛇6場所案では、一番一番が効いてくる。8勝から9勝目の一番と、7勝から8勝目の一番の価値が同じという点が、八百長を減らす肝である。








メリット6:無理をしなくても昇進できる。現在の番付制度では、大関に上がる前は11勝、横綱に上がる前は13勝が必要。 (23勝していれば10勝で大関、12勝でも優勝なら横綱というケースはある。) ハードルが高すぎるので、星を買う誘惑が生じる。



羽黒蛇6場所案では、直前場所で大勝しなくても昇進できる。 これが、八百長を減らす肝である。 「今場所は星が少し足りない。しかし、チャンスは今場所だけではない。したがって、星を買う必要がない。」という思考回路に導いてやるのである。








分析6:



54勝で大関昇進として、大関が増えすぎで困ることはない。



48勝未満で大関陥落という条件は、ほとんど適用されることはない。4位を保つには、50勝は必要だから。








分析6:



66勝で2位なら横綱昇進としても、横綱が増えすぎるということはない。



60勝未満で横綱陥落は、頻繁に起こるだろう。休場すると、60勝は難しい。



横綱は頻繁に休場するので、66勝以上を続けているのに、横綱になれないという不運はあまり起きないと思う。



強かった旭富士は、すぐに横綱になれたであろう。








以上は、過去の横綱・大関の成績から、私が感覚的に、判断したものである。



このブログでは、過去の成績から、仮想番付を作り、自分の感覚が当たっているか、ずれているかを検証したい。








羽黒蛇

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2011年03月06日 | 歴史
史上最強大関 荒岩 大関に上がる前が強かった (羽黒蛇)








荒岩。明治時代、6回優勝した。



しかし、横綱になっていない。








6回のうち5回の優勝が関脇以下である。



平幕・平幕・小結・関脇・小結



関脇での優勝しても、大関以上で、引退・陥落がなく、昇進できなかった。








一年二場所の時代の6回。現在の6場所なら、12-18回にあたるだろう。



当時は優勝制度はないが、幕内最高の成績を上げた場所、上位の成績も含めて、引用しよう。








明治30年春 前頭8 7勝1敗1休1分



明治30年夏 前頭4 6勝1敗1休2分



3回目の優勝 明治32年夏場所から、5回目の優勝 明治34年夏場所までの、5場所の上位の成績を引用する。


荒岩は、この5場所で、3回優勝。でも、二場所続けて好成績をあげていない。



小結で優勝、関脇で勝越し2(途中休場)



関脇で優勝、関脇で負越し1



小結で優勝  








荒岩が、4回目の場所、梅ケ谷が優勝1回もなく、新大関に昇進。二人は東西制で同じ側。

梅ケ谷は優勝はないが、コンスタントに勝ち続け、小結から大関に昇進。



荒岩は優勝5回だが、優勝の次の場所の成績が悪く、大関に昇進できない。








当時は、東西制で、小結・関脇で優勝しても、なかなか大関に昇進できなかった。



一種の大関定員制なのである。



横綱と大関で2人。梅ケ谷が大関に昇進できたのも、鳳凰が陥落したから。



鳳凰が陥落した場所で、成績のよかった梅ケ谷が昇進したのだから、めぐり合わせである。鳳凰の陥落が一場所ずれていたら、優勝の荒岩が昇進していただろう。








一つ前の記事の私の提案、一場所の成績がよければ昇進させる制度が当時あったら、荒岩はもっと早く大関に上がったであろう。



連続して好成績をあげていないので、横綱になれたかは分からない。



それにしても、6回優勝して、大関止まり。6回のうち、5回の優勝が関脇以下。



これ以上ない、番付運のない力士である。








一方、荒岩が、10場所で5回優勝している間に、1回も優勝していない大砲は、休場・休場・6勝・7勝で、横綱に昇進している。通算優勝2回。こちらは番付運があった。








荒岩5回目の優勝の後は、梅常陸時代が始まる。



大関 梅ケ谷 1回目



横綱 大砲  2回目



大関 常陸山 3回目



大関 常陸山 4回目



横綱 常陸山 5回目 梅ケ谷 2回目



前1 太刀山 1回目



関脇 国見山 1回目



大関 荒岩  6回目  








荒岩が6回目の優勝をした時には、横綱常陸山の優勝回数は5回、梅ケ谷は2回。



明治時代は、梅常陸時代と言われるが、3人の強豪力士が並立した時代だった。



常陸山 8回



荒岩  6回



梅ケ谷 4回の優勝。








初優勝から、最後の優勝までの場所を記載する。

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2011年03月03日 | 横綱昇進、大関昇進、大関陥落、横綱陥落
平幕・十両の八百長防止は簡単、横綱・大関の八百長防止は難しい 横綱大関を頻繁に交代させる八百長防止策は、伝統を損なう。 防止策と伝統、どこで折り合うか(羽黒蛇)








今回の事件で、十両に八百長があることが発覚。



平幕に八百長があるか判明していないが、竹縄親方(春日錦)の昨日の報道「八百長が40人」が本当だとしたら、幕内にも八百長があることになる。








羽黒蛇は断言する。



平幕・十両の八百長防止は簡単。



13日目以降の対戦、勝越し・負越ししていない力士同士を対戦させれば、それで解決。



相撲協会は悩むことなく、これを対策として、再起を誓えばよい。








一方、横綱・大関に八百長があるとしたら、防止は難しい。








相撲が純粋のスポーツであれば、大関に上がる前の強さを失った力士は、大関から関脇に陥落させなくてはならない。



現在の大関制度に対して、(相撲ファンでない一般人も含め)ほとんどファンが、疑問を感じていないと見えるのは、相撲が純粋なスポーツではないからである。








過去に強かった力士を、表彰するのが横綱・大関の地位だとしたら、













これは、八百長を誘引する制度である。













大関になる前に星を買って、大関になってから返す。



大関になって給料が大幅アップ。



八百長をして、大関になると、得しますよと、悪魔が力士にささやいているような制度である。








では、大関制度は、八百長防止のために廃止すべきなのだろうか。



例えば、横綱・大関を定員制にすれば、八百長を防止できる。








一番成績のよい力士二人を横綱に。



三番目・四番目に成績のよい力士を大関に。



こうすれば、毎場所好成績をあげないと、横綱・大関の地位は維持できない。








横綱・大関を毎場所交代させる。



メリット:よりスポーツらしい制度となる。



デメリット:相撲の伝統を損なう。








メリット:調子が悪い場所でも星を買って地位を維持する必要がなくなる。何故なら、次の場所で大勝すれば、すぐに復活できるのだから。



デメリット:一旦横綱になったら弱くなったら引退、一旦大関になったら、うんと弱くなるまで地位を維持できるという現在の制度が廃止されることで、横綱・大関の権威が下がる。



デメリット:一場所だけ横綱、一場所だけ大関という力士が多発する。横綱・大関経験者が増えて、横綱・大関の権威が下がる。








横綱・大関の八百長防止策は、伝統を損なうので、難しい。



繰り返しになるが、平幕・十両の八百長防止策は簡単である。








横綱・大関の制度を、伝統を損なわない範囲で、最大限八百長を防止する (世間から見て、こういう制度なら八百長が起きないだろうと納得できる) 制度に変革するには、知恵を絞らなくてはならない。








このブログでは、このテーマについて、考えていく。








ここで提案した、「一番成績のよい力士二人を横綱に。三番目・四番目に成績のよい力士を大関に。」をここ1年で実践すると、次のような番付になる。数字は前場所の成績。初場所直後に引退した朝青龍は春場所番付からはずした。








数字は前場所の成績。

7月場所の横綱把瑠都は4位にも入れない8勝7敗で、一挙に関脇以下へ。



これではあまりにも、横綱の権威がない。



過去5回も優勝した実績のある魁皇、大関ではない(4位以内に入っていない)とは言え、12勝で2位の成績なら横綱にしてもよいと考えた。



上記2つの番付は、上位4人に限定しているので、4位同点の場合は、地位の上のものだけ大関にしている。4位同点が10勝以上なら、張り出し大関にしてもよいと考えた。以上の3点を折り込んで番付を作ると、


一つ目より、二つ目



二つ目より、三つ目が、相撲の伝統を損なう度合が少ない。








大関にならないと(4位以内に入らないと)横綱に挑戦できない。



横綱になったら(2位以内に入ったら)一場所、成績が悪くても大関(4位)にとどまることができる。








こういう制度にしたら、今の番付制度より、確実に横綱・大関の八百長は減る。



何故か。



地位を保つのが、非常に困難。本当に強くなければ、横綱も、大関も維持できないから、星を買って維持できない。



昇進するのが、簡単。昇進するために、わざわざ星を買う必要がない。








把瑠都の例を見よう。

実際の番付は、大関になる直前は、ものすごく強いが、横綱に昇進できない。



羽黒蛇提案は、ものすごく強い間に、横綱に昇進できる。








実際の番付は、大関になって、弱くなっても、地位は安定。



羽黒蛇提案は、大関になって、弱くなったら、関脇に陥落。でも10勝以上あげれば、すぐ大関にカンバックできる。








上位4人、10勝以上なら、大関という点が、絶妙の基準。



よほど不運でなければ、10勝あげれば大関になれる。



よほど不運でなければ、12勝あげれば横綱になれる。








ほとんどの相撲ファン、そして相撲協会は、横綱が責任を果たしたといえるのは12勝、大関が責任を果たしたといえるのは10勝と考えている。








羽黒蛇提案は、結果として、



10勝あげないと大関を維持できない、(運がよければ9勝でも大関を維持できる)



12勝あげないと横綱を維持できない、(運がよければ10-11勝でも横綱を維持できる)



横綱・大関のイメージを崩さないですむ。








この制度なら、弱い横綱、弱い大関という批判がなくなる。



弱くなればすぐ陥落するから。 



そして、すぐ陥落させるから、八百長も減る。 








八百長なしで33勝は難しいが、この制度なら、ガチンコ稀勢の里でも、大関になれる。 。



次の場所で、2位になれば横綱だ。 








白鵬と稀勢の里が、東西の横綱。千秋楽で対戦。素晴らしいではないか。








羽黒蛇

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2011年03月02日 | 横綱昇進、大関昇進、大関陥落、横綱陥落
強かった大関 例外 旭富士・荒岩 (羽黒蛇)








一つまでの記事で、大関とは、



大関に上がる前の強さを維持して、横綱に上がる途中の力士 と



大関に上がる前の強さを失って、大関の地位に甘んじている力士 の二つに分類される



と書いた。例外がある。強かったけど、横綱になれなかった大関である。













まず、旭富士。



もし彼が横綱になれなかったとしたら、大関に上がる前の強さを長期間維持したけど横綱に昇進しなかった例外中の例外として、史上最強の大関を、荒岩と争うところであった。

強かった大関旭富士、弱くなる前の大関旭富士。



弱くなってからの旭富士の成績は、8-9-8-9-8-14-14 である。



強かった大関旭富士、14場所連続10勝以上。



横綱で、14場所連続10勝をあげたことある力士は少ない。



強い大関旭富士 例外である。








羽黒蛇

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2011年03月01日 | 横綱昇進、大関昇進、大関陥落、横綱陥落
相撲はスポーツなのか大関・横綱制度を客観的に見ると疑問 大関とは強い力士ではなく、過去強かったことがある力士の「過去の栄光」を讃える制度(羽黒蛇)













現在の大関・横綱昇進基準には疑問を感じる。



50年前の昇進基準と、現在の昇進基準が、あまりにも違うので、伝統が損なわれている。厳しくなりすぎている。



双葉山時代の横綱昇進基準 (武蔵山・男女ノ川・前田山でさえ横綱になった) と



現在の横綱昇進基準 (貴乃花・白鵬でさえ、なかなか横綱になれなかった) を比較すると、昔の相撲と今の相撲は、まったく違うものであるとさえ、私には思える。








しかし、幼少の頃からの相撲ファンである私は、これまで、大関・横綱制度そのものには、これまで疑問を感じなかった。



自明の制度、自分が相撲を知ってから変わらずに存在して、これが当たり前だから。



しかし、仮に、初めて相撲を見る人の立場を想像して、大関・横綱制度を「客観的に」考察してみると、これは、全くもって摩訶不思議な制度である。








疑問1:大関になるのに、3場所で33勝あげることが条件なのに、何故、3場所で32勝以下の大関を陥落させないのか。



横綱になるのに、2場所連続優勝するのが条件なのに、何故、2場所いずれも優勝できない横綱は陥落しないのか。








疑問2:大関になるのに、3場所で33勝(勝率.733)あげることが条件なのに、何故、2場所で8勝22敗(勝率.267)で大関の地位を維持できるのか。








疑問3:大関・大関・関脇・大関 を続けようと思えば、0勝・0勝・10勝 3場所で



10勝35敗(勝率.222)で、大関にとどまることができる。何故、大関に陥落した力士は、3場所で33勝をあげなくても大関になれるのか。








疑問4:大関は横綱より弱いから大関という地位にとどまっているのに、何故、優勝争いに参加できないと、非難されるのか。








昇進する際の条件が厳しくて、降格する時の条件が甘い制度は、スポーツとは言えない。



勝負・競争によりランク付けしているスポーツで、大相撲の大関のような(ゆるい)制度を採用しているスポーツがあったら教えて欲しい。








大関に昇進する条件は難しい。しかし、維持する条件は簡単である。








何故か。








やはり、相撲はスポーツというより、伝統文化なのである。








相撲という文化を、横綱・大関の昇進・降格制度からみて、一言で表すと、








大関という地位は、現在強い力士とは限らない。



大関という地位は、強い力士が維持しているのではなく、過去に強かった力士の地位なのである。



大関昇進という難しい条件をクリアした実績がある、つまり、大関に上がる前は本当に強かった。



そういう力士に対して、過去の栄光を讃えるために、大関という地位を与えているのである。



大関の地位を維持している力士は、昔より弱い力士なのである。



しかし、あまりに弱い力士は、過去の栄光を讃え続けることができない。



そこで、うんと弱くなったら、大関を陥落させる。








強さの順で言うと、



一番  33 大関に昇進する前 (3場所で33勝)



二番  24 大関を維持している時 (8勝7敗以上として、3場所で24勝くらい)



三番  20 大関を陥落する時  (二場所連続負越し)








33 (7差) 24 (4差) 20 という数字は、強さのレベル。



昇進する時は、レベル33が必要、昇進したらレベルを 7 落としても地位を維持できる。これが、過去の栄光に対する表彰。








24は地位を維持するのに必要なレベル。



実力が、23 22 21 と下がってくると、成績に負け越しが入り、カド番を迎え、星のめぐり合わせがよいと維持だが、悪いと陥落。








レベル20 (三場所で、20勝25敗 勝率444)に下がると、星のめぐり合わせにかかわらず、陥落。 三つ前の記事で、大関Dの晩年は注射なしでも安全と言われたレベルが、このくらい。













これまでの私の文章に対して、「大関とは横綱を目指す地位であって、大関の地位に甘んじてはならない。」と反論する方も多数おられるであろう。








その通りである。



実は、大関に上がる直前の強さ (3場所で33勝・勝率.733以上)を、大関に上がってからも維持できる力士は、横綱にあがってしまう。








横綱を目指すレベルの実力を持っている数少ない大関は、横綱に昇進するので、弱い大関しか残らない。








よって、大関が、優勝争いに参加できないからと言って、批判の対象にはならない。








弱い大関と言っても、レベル30(平均10勝5敗)の実力があれば、成績は、7勝から13勝の間に分布されるので、珍しく、13勝、12勝と勝ちこんだ時に、優勝する可能性はあるのである。








今の大関は、



把瑠都 レベル30



琴欧洲 レベル28



日馬富士レベル26



魁皇  レベル24



4人とも昇進する時は、レベル33あった。








大関候補は、



稀勢の里レベル26



琴奨菊 レベル26



鶴竜  レベル24



という印象である。八百長なしで、レベル33を達成できるだろうか。難しいのではないか。








羽黒蛇