羽黒蛇、大相撲について語るブログ

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2012年03月11日 | 美しい立合い・立合い変化
つまらなかった相撲は、負けた力士に「もう一番相撲を取らせる」権利を与える(羽黒蛇)





相撲は立合いで勝負が決まる。


故に、少しでも有利な立合いをしようと、駆け引きが生じる。





一方、相撲の立合いには、美しさが求められる。


ファンは、「美しい立合いの、面白い相撲」にお金を払って見る。





勝とうとすると、立合いが美しくなくなる可能性がある。


相手を出し抜いて、立合いを有利にして、勝つ可能性を高めようとする力士は後をたたない。





立合いの美しさと、勝つ努力は矛盾する。


白鵬のように、圧倒的に実力が上なら、美しい立合いをして勝つことができる。


白鵬のように強い力士が、立合い変化しても非難されないのなら、時々変化して、今以上に勝率を上げることができる。


白鵬が変化しないのは、立合い変化すると非難されるからであり、立合い変化して勝ったとしても、「そんな相撲には価値がない、そんな相撲をお客さんには見せたくない」、と思っているから。





相撲とは、そもそも本質的に、美しい相撲を見せなくては興行成績が悪くなるのに、醜い立合いをした方が勝つ可能性が高くなるという矛盾をかかえている。





この問題を解決するには、立合いの失敗で負けてしまった力士に、「もう一番」チャンスを与えることである。





例えば、初場所12日目、把瑠都(11勝)に負けた稀勢の里(9勝2敗)。


変化で勝った把瑠都は悪くない。(12勝)


変化で負けた稀勢の里が悪い。(9勝3敗)


負けた稀勢の里が、「もう一番」相撲を取りたければ、「もう一番」と宣言する。


仕切り直しから、時間。もう一番相撲を取る。


把瑠都が勝ったら、12勝0敗のまま、稀勢の里は敗れて、9勝4敗(この一日で2敗)


把瑠都が負けたら、11勝1分け、稀勢の里は勝って、9勝2敗1分





何故、二回勝った把瑠都に、1勝だけとするのか。


一番目で立合い変化で勝ったから。つまり、お客さんの期待する相撲をとらなかったから。


一日で2勝しようとして、立合いの変化の相撲が増えるのを防ぐため。





立合いの変化で勝っても、


けたぐり


とったり


小手投げ


のような難しい技をかけて勝った場合には、負けた力士には「もう一番」の権利なしというのは、私の考えだが、





「一瞬のうちに勝負がついてしまった相撲は、ファンの期待に応えていないので、もう一番お見せします」という、分かりやすいルールがよいだろう。





立合い変化で勝ってしまった力士は、せっかく勝ったの「もう一番」とらなくてはならないのかと不合理に感じるだろうが、立合い変化で勝てば、二番目負けても引き分け、つまり少なくとも、負けはなくなるのだから、合理的と考える。





勝だけではだめ。お客さんを満足させなくては。





相手に立合い変化されて負けるような、技量に不足の力士は、罰として一日2敗のリスクを負わせるという考えに基づくと、「もう一番」は負けた力士の権利とするのではなく、審判が、





ただ今の一番、両者力を出し切らずに勝負がつきましたので、もう一番とらせます。





と宣言させるのが、よいかもしれない。羽黒蛇

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