羽黒蛇、大相撲について語るブログ

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2012年03月22日 | 横綱昇進、大関昇進、大関陥落、横綱陥落
把瑠都2敗目、紋切型の評を批判する。相撲内容を論じて欲しい。(羽黒蛇)





11日目に琴欧洲に敗れ2敗となった把瑠都、12日目に琴奨菊に敗れ3敗となり、優勝は絶望的となった。


しかし、14勝優勝、10-12勝、14勝優勝であれば、横綱に昇進できる。


相撲協会が、伝統的な横綱昇進基準を適用すれば、という条件付きであるが。





10-12勝、14勝優勝、14勝優勝なら確実に横綱昇進できるのに、


14勝優勝、10-12勝、14勝優勝で、横綱に昇進させないのは、合理的ではない。


相撲協会の昇進基準は、昔は合理的だったが、今は連続優勝しないと昇進させない、連続優勝すれば昇進させると、合理的ではない。





吉葉山 14勝 11勝 15勝で横綱昇進


貴乃花 14勝 11勝 14勝で昇進できず。さらに、


貴乃花 14勝 11勝 14勝 11勝 15勝で昇進できず。相撲協会の汚点である。


強い大関が横綱になる。二場所連続優勝しなくても、貴乃花は当時一番強かった。








私が、大関・横綱昇進の議論で、嫌いな表現の一つに、「印象が悪い」がある。


旭富士が優勝決定戦で北勝海に敗れて、昇進を逃した時も、印象が悪い、という評があった。


北勝海が旭富士に勝つには、立ち合いから一方的にスピード相撲しかない。それをしのいだら旭富士有利、しのげないくらい素晴らしい立合いなら北勝海という対戦なのである。


つまり、旭富士が熱戦で「印象よく」負ける可能性はほとんどなく、熱戦になれば旭富士が勝つ。


それなのに、決定戦の印象が悪いから、昇進できないとは、合理的ではない。(言い換えると馬鹿である。)





貴乃花親方のスポニチの評論を引用。


Quote


大関同士とはいえ、今場所元気のない相手に、一方的内容で負けているようでは印象がよくありません。


しかも、敗戦がよほどショックだったのか、土俵下で考え込むようなしぐさもいただけません。


Unquote





何故、「印象が悪い」が嫌いなのかというと、負ける相撲というのは、ほとんどが印象が悪いからである。


勝った相撲でも、印象が悪いというのは、先場所の把瑠都の立ち合い変化のように、例外的。





攻め込んで逆転された相撲は、「印象がよい」敗戦。しかし、詰めが悪いという意味で「印象が悪い」にも見える。


立ち合い失敗すると、一方的に負ける相撲は多く、これも「印象が悪い。」





昨日の一番は、貴乃花親方が「印象が悪い」と感じたのと正反対の印象で、「琴欧洲は攻めると強い」と「印象がよい」相撲だった。


把瑠都の立ち合いの双差し狙いは失敗だったが、踏み込んでいたし、相撲として見どころはあった。


つまり、相撲内容はよかった。





次に日経新聞より引用。


Quote


このところ優勝争いにからむことのなく今場所もすでに4敗している琴欧洲に惨敗した点もマイナス材料である。


Unquote





横綱昇進を目指している大関が負ければ、誰に負けようと、マイナス材料なのである。





横綱に負ければ、例えば13勝だが横綱を倒していないからマイナス材料と言われる。


しかし、横綱以外から星を落としていない、取りこぼしが少ないというプラス材料でもある。





弱い相手に負けると、マイナス材料と言われる。


しかし、横綱昇進を議論する勝ち星をあげて、弱い相手に負けているということは、強い相手に勝っているというプラス材料がある。





琴欧洲は不調だが、弱い相手ではないが、貴乃花、日経とも、マイナス材料、印象が悪いと、紋切型の批評。





私は、把瑠都が、琴欧洲に負けたからと言って、まったくマイナス材料とは思わない。残りを勝って、13勝2敗なら、横綱昇進を議論してもよい。


しかし、相手が誰であれ、負けることはマイナス材料である。


繰り返すが、琴欧洲に負けても、相手は大関、対戦相手故にマイナス材料というのはおかしい。





最後に、朝日新聞は、よかった。


Quote


元横綱と元大関のある親方2人が、全く同じことを口にした。


「把瑠都には必殺の方がない。勢いだけで綱に届くだろうか。」


格下相手には目の前の一番に集中することで星を積み上げられたが、


この日から始まった上位戦では通じなかった。


Unquote





2人の親方が誰なのか、書いていない点は、不満である。


しかし、琴欧洲に負けた原因を、記者が分析していて、それが論理的である。


なによりいいのは、相撲内容を論じていること。


朝日の記者の脳内を想像すると、





琴欧洲は不調とはいえ実力者。把瑠都との力の差は、把瑠都と関v脇以下の差より小さい。


把瑠都に型があれば、不調の琴欧洲には楽勝だろうが、


把瑠都に型がないが故に、琴欧洲に思う存分相撲を取られてしまった。





この思考回路は、私も同じ。


紋切型でない評は面白い。


合理的、説得力があれば、紋切型でも構わないが、新聞記者は、紋切型のフエーズを使わないで書くくらいの努力をして欲しい。





羽黒蛇

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