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延伸のメドが全く立たない日立バイパスについて(後)

前編はこちら

さて、日立バイパスの延伸部のうち事業化済みの北側区間<日立バイパス(Ⅱ期)>が、2023/9/20に開催された関東地方整備局の令和5年度第2回事業評価監視委員会において評価対象となりました。

https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000865370.pdf

2012年の事業化から10年以上経過しているにもかかわらず、工事には全く着手できていません。

その唯一の理由は「用地買収の難航」です。

用地買収は2015年に開始されましたが、2023/3/末時点の用地取得率は58%で、2年前から5ポイントしかアップしていません。未相続の土地が多く相続人の捜索等で用地交渉に時間を要しているからだそうです。おそらく、買収対象のほとんどが利用価値がそれほどない海岸沿いの土地であり、それ故に土地の関係者にとって相続登記へのモチベーションが薄弱になったまま月日が流れたものと思われますが・・・ 資料には「引き続き用地取得を推進し、盛土区間の早期工事着手を目指す」とありますが、会瀬漁港以南から鮎川付近までの盛土区間のGoogleMap航空写真を見る限り、まとまって買収済みになっている形跡のある土地は見当たりません。

そして、現在の日立バイパスの南端である旭町の海上の高架橋部分から会瀬漁港のあたりまでは橋梁区間になります。海上に橋脚を設置するのであれば用地買収の進展度合いとは関係なく工事に先行着手できそうな気もしますが、いろいろと事情があるのかも。

また、今回の資料では、日立バイパス(Ⅱ期)の南端はそのまま前編で紹介した都市計画道路「鮎川停車場線」につながるように描かれています。鮎川停車場線と国道245号の交点から海岸方向に延びる細道沿いでは工事が行われており、こちらのストリートビューには「この土地は国有地(道路用地)です。中に入らないでください 連絡先:国土交通省常陸河川国道事務所日立国道出張所」と書かれた掲示が見えます。このあたりが、あるいは日立バイパス(Ⅱ期)の最初の土木工事着手区間になるかもしれませんね。

(おわり)

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