ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

リトル山小屋でGOGO!

2016年12月20日 | 北海道の暮らし・生活
リトル山小屋で出かけた!

リトル山小屋とは僕の軽商用バン「ダイハツ ハイゼット」の愛称で、ガイドの山小屋の雑務に従事する重要な一台である。

雑務用の車で余剰車のようだけど、
お客さんが1人だったりしたときはコレが出動することも多い。
なにしろ小さな車なのでお客さんとの距離が近い。だから親しくなるのに時間はかからない。

実は、僕のお気に入りだ。

美瑛から旭川へ、
久しぶりに町に行こう。

しばらく雪が降っていないので、
すっかりアスファルトが現れていた。

雪、減ってきたね。

カーナビの「よし子さん」は、右だの左だの戻れだのと相変わらず口うるさいけど、久しぶりに会ったせいか、きょうは優しかった。(ような気がする)

さて。
僕は、1か月くらい前からあまり匂いを感じなくなっている。
最初は花粉症だと思って気にしていなかった。
ちょうどニュージーランドは初夏で牧草花粉の大博覧会お祭り大騒ぎだったから。

「匂いがわからない。」

何が辛いって、料理を作るのが好きな僕にとって味覚がわかりにくいのは苦しみ以外の何者でもない。

ニュージーランドでの最後の1週間の大半を過ごしたグレイマウスのバックパッカーでは毎日キッチンに立った。
まったくのお人好し状態だが、何しろ料理が大好きだし、なによりも楽しいものだから姪をはじめ日本人ワーホリメーカー2〜9人分の食事を毎日せっせと作った。
やや押し付けだ。(笑)

僕は母子家庭だったから毎日帰りの遅い母を待てずに子供の頃から台所に立っていたし、学生の頃は好んでホテルの厨房やレストラン、寿司屋、宿で働いた。
そこには必ずうまい賄い飯があったし、何よりも、今思えば、しっかりと下っ端修業ができたと思う。
自分の包丁が握れて、味付け、盛り付けができる。
下っ端には決して認められない自由を手にしたいま、天下を取ったような気分だ。(笑)

ニュージーランドの小さな町の町外れで、限られた道具と材料で日本の家庭料理を作るのは、むしろすごく楽しかったけれど、唯一、困ったのは、自分の鼻が満足に匂いを感じなかったことだった。

姪や、よく手伝ってくれる京都のユキちゃんに味見を頼んだ。彼女たちのおかげで何とかなったけど、シナモンや香辛料、ダシの香りを最後に自分の鼻と味覚で確かめられないことが悔やまれた。

ちゃんと味はまとまっていただろうか?
みんな、美味しかったかい?

さあ、耳鼻科に着いたよリトル山小屋!

これで匂いを取り戻せる。

もうすぐクリスマス。
今年も、とっておきのロースト・チキンを焼くのだ。
ロースト・チキンはブーケガルニはじめ香辛料を使うので、嗅覚が、モノを言う。

僕のロースト・チキンはうまいよ。

取り戻した嗅覚で今年も、とっておきのロースト・チキンを焼こう。
パリパリの焼き具合、焼き色、
そして、香りが、決め手だ。

もう、勝ったも同然のような気がしている。