延伸計画を進めている北陸新幹線の京都―新大阪間について、与党は「北回り」と「南回り」の2ルートのうち、南回りとする方針を固めた。京都府内に途中駅を設ける南回りの方が経済効果が高いと見込んでいる。与党の検討委員会はさらに議論を進め、3月中にも結論を出す。

 2ルートのうち、北回りはJR西日本などが推している。東海道新幹線の北側を通り、途中駅はない。一方で南回りは京都府京田辺市にあるJR学研都市線の松井山手駅付近に途中駅をつくる計画。建設費は北回りより高くなるものの、一部議員や京都府は、関西文化学術研究都市の経済振興が図れるなど「地域経済の活性化につながる」と主張している。

 ログイン前の続き関係者によると、経済効果と費用が釣り合うかどうかをみる指数は両ルートとも基準の「1」を超えているという。どちらがより経済効果が高いかが焦点となっていた。

 7日夕の検討委で、国土交通省が各ルートの建設費や経済効果などの試算を公表する。建設費の面から北回りを推す議員もいるが、与党は月内にあと数回、検討委を開いた後に南回りに決める方針だ。

 北陸新幹線の延伸ルートは昨年12月、敦賀―京都間のルートが決まった。新大阪間までも含め、政府・与党は2031年度までには着工させたい方針だ。