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かものはしのハッシイ

アクリルケージ屋さんの日常 by norita

絵本トラベラー 第9話

2006-12-05 14:26:00 | ハッシィ童話

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ジャックと豆の木の世界に来たハッシィは、もはやジャックを縛り上げていました。

ポンキチ「さすが手荒い事はハッシィだね」

ハッシィ「ほめられたくないっ」

ハッシィはさっそくジャックになり、牛を引いて行こうとしました。
すると、パオーンがハッシィの前に立ちました。

パオーン「ハッシィばっかり主人公はずるいよ、たまには僕もしたいよぅ。」

目にいっぱい涙をためています。

ハッシィ「じゃパオーンがやるかい?大事な役だよ」

パオーン「うん、ありがとう!」

パオーンはとっても嬉しそうです。
さっそくパオーンはジャックになって、牛を引っ張って行きました。
しばらく行くと、おじいさんが立っていました。

おじいさん「おいっ待ちなされ!」

パオーンはおじいさんの持っている豆の袋を取ると、牛を渡しました。

おじいさん「まだ何も言っとらんがぁ、まあいいわい」

おじいさんは向こうに歩いて行きました。

そのころ、ハッシィとポンキチはジャックの家の横で、水の入ったジョウロを持って、
パオーンを待っていました。
向こうからパオーンが、おやつを食べながらやって来ました。

ハッシィ「遅いよっ」

パオーン「これでも、急いで来たんだよ」

ポンキチ「早く豆をまいてっ」

ジョウロを持ったポンキチが言いました。

パオーン「豆って?おやつのこと」

ハッシィ「おやつって、まさか食べたんじゃ?」

パオーン「あーおいしかった。」パオーンはとっても満足そうです。

ハッシィ「ドッヒャー!豆の木を登らなきゃいけないのにー・・・」

パオーン「知らなかった、ごめんね。」

ポンキチ「実は、大豆ならたくさん持ってるよ!」

ハッシィ「えっ?!大豆って全然違うけど、この際何でもまいてみよう。」

次の日の朝、三人は急いで前の日にまいた大豆を見に行きました。

パオーン「天まで届いてるかなぁ」

ポンキチ「愉しみだね」

そこには立派なモヤシ畑ができていました。

パオーン「たくさんモヤシ炒めができるね」

ポンキチ「自然食だね」

ハッシィ「どうしよう」

するとパオーンがリュックを開けると、中から一人用のジェットエンジンがついた、背中につけるタイプのロケットが出てきました。

パオーン「はい!ハッシィこれ使って!」

ポンキチ「すごいリュックだね!」

ハッシィ「最初からこれ持ってるから、豆食べたんだね!」

パオーン「ちょっと忘れてただけだよ。」

ポンキチ「ハッシィ早く行かないと、文句はあとだよ。」

ハッシィはジェットエンジンに点火すると、雲の中に消えて行きました。

もちろん、狙いは金の卵を産むニワトリです。


絵本トラベラー 第8話

2006-12-04 07:00:00 | ハッシィ童話

つづき

ハッシィ達はようやく次の世界に着きました。

パオーン「ハッシィここは何処?」

ハッシィ「ジャックと豆の木だよ!」           

ポンキチ「ジャックと豆の木って赤頭巾ちゃんがバスケット持って歩いているの?」

ハッシィの前を赤頭巾ちゃんが歩いていました。

ハッシィ「あー間違った!」

パオーン「宝物は赤頭巾ちゃんの話しにはないよ?」

ハッシィ「あのバスケットを盗む?」

パオーン「ハッシィ、それは怪盗じゃなくて強盗だよ!それに小さな女の子だし。」

ポンキチ「そうだよっ」

パオーン「可愛い女の子なんだから、僕がプレゼントをしてくるよ!」

パオーンは背中に羽をつけると、赤頭巾ちゃんに声をかけました。

パオーン「これこれそこのお嬢ちゃん」

赤頭巾「あなたは誰ですか?」

パオーン「森の妖精ですよ。」

赤頭巾「でっかい妖精さんですねー。でっ、私に何か?」

パオーン「この森を通るよい子には、素敵なプレゼントがあるよ。」

赤頭巾「えっ本当!」

赤頭巾ちゃんは目を輝かせながら言いました。
パオーンはとってもでっかいバスケットを取り出すと、赤頭巾ちゃんに渡しましたが、大きすぎて赤頭巾ちゃんには持てません。

赤頭巾「私こんなの持てません。」

パオーン「大丈夫。下に車輪がついてるから、ひもで引っ張っていけますよ!中にはりんごが50個とバナナが100本、それにオレンジが50個とメロンも50個入っているよ!」

赤頭巾「あっ・・ど、どうもっありがとう・・・」

赤頭巾ちゃんは、迷惑そうに言いました。

小高い山のようなバスケットに自分のバスケットを乗せて、赤頭巾ちゃんは汗をかきながらゆっくり進んで行きました。

パオーン「好いことをすると気分いいね!」

ポンキチ「自分の大事な食糧をあげるなんて偉いねぇ」

ハッシィ「そうかな?あのスピード じゃ今日中には、おばあさんのところには着かないよ!」

パオーン「ハッシィはひねくれ者だからなぁ」

ハッシィ「だれがー」

ポンキチ「ともかく、ジャックと豆の木に出発するよ。」

三人はマシンに乗ると、消えて行きました。
ドカンッ大きな音を立てて、ペンギン警部と黒ちゃんが表れました。

警部「ハッシィめ何処にもいないぞ!まさかとは思うが、赤頭巾ちゃんの世界に来て見たんだが。」

黒ちゃん「ここには宝がありませんからねぇ、でも警部あそこに異常に不自然なバスケットを引っ張っている、赤頭巾がいますよ。」

二人は赤頭巾ちゃんに近づくと話しかけました。

警部「どうして、そんなに大きな耳なの?」

黒ちゃん「警部場面が違いますよ!それに赤頭巾ちゃんのセリフだしっ」

警部「ごめん、そのバスケットはなんです?」

赤頭巾ちゃんは、疲れ果てた表情でいいました。

赤頭巾「ぞうさんみたいな妖精にもらったの」

黒ちゃん「重そうだね!押してあげるよ」

二人は、おばあさんの所まで押してあげました。

警部「ちょっとだけ、この世界にいたようだ!さあ追い掛けよう」

二人も消えて行きました。

つづく
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絵本トラベラー 第7話

2006-12-01 07:00:00 | ハッシィ童話

つづき

黒ちゃん「ペンギン警部ついにハッシィ潜水艦に追い付きました。」

警部「ハッシィめとうとう追い詰めたぞ!すぐに攻撃開始っ」

黒ちゃん「ハイ、巨大ハンマー用意。」

ペンギン潜水艦から大きなハンマーが出て来ました。
すぐにハッシィ潜水艦を叩きだしました。
ゴーンゴーンまるでお寺の鐘のよう 。

パオーン「うっひゃーうるさい!」

ポンキチ「頭が割れるどうにかしてーハッシィ」

ハッシィ「ひどい攻撃だぁ、すぐに方向転換せよ」

ハッシィ潜水艦は大きく曲がりました。
しかしペンギン潜水艦はガンガンゴンゴン叩いてきます。

パオーン「このままでは潜水艦が壊れるよ。」

「もう一度方向をかえよう。」

ハッシィ潜水艦はヒョイッとハンマーをよけました。
ハンマーは横で昼寝をしていた、巨大ダコに命中しました。

黒ちゃん「警部タコを攻撃してしまいました。」

警部「大きすぎて引っ張られてるぞー」

ペンギン潜水艦はタコと綱引きをしています。

ハッシィ「今だ急速上昇砂浜に戻ろう」

ハッシィ達は財宝を運んでいました。
ハッシィはその中から、たまて箱を取り出しました。
松の木の陰に縛ってあった浦島太郎の縄をとくと、たまて箱を渡しました。

ハッシィ「浦島さん、ひどいめに合いましたね!これは竜宮城のお土産です。どうぞ受け取って下さい。」

浦島太郎はキョトンと立ち尽くしていました。

ハッシィ「引き上げよう、そろそろペンギンが追って来る!」

三人は財宝を積むとトラベラーマシンに乗り込みました。
そしてボムッと音をたてると消えて行きました。
ようやくタコに勝ったペンギン警部が砂浜に上がって来ました。
すると丁度浦島太郎がたまて箱を開けようとしていました。

警部「あっ開けたらダメだ、おじいさんになるよ。竜宮城にも行ってないのに悔いがのこるぞー」

しかし、もう箱からは煙りが出ていました。

警部「遅かったかっ」

みるみる浦島太郎は立派なパンダになってしまいました。

黒ちゃん「おじいさんじゃないです変ですね」

警部「展開がよめん、黒ちゃんショボイパンダなど、ほっといてハッシィを追うぞ」

黒ちゃん「タコはどうします?」

警部「私はタコが大好きなので食糧にしよう。タコ刺、タコ天、タコ焼きいっぱいあるぞーやり」

先に逃げたハッシィのマシンの中で、パオーンがハッシィに聞きました。

パオーン「ハッシィ浦島太郎と何してたの?」

ハッシィ「せっかくだから、たまて箱を渡して、おじいさんになってもらおうと思って!」

パオーン「たまて箱ならまだ倉庫だよ!」

ハッシィ「うっそー、他の箱渡しちゃった。まあいいや」

ポンキチ「もうすぐ次の世界に着くよ」

三人は土煙と共に次の世界に表れました。

つづく

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