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必読:携帯電話裏々事情

ケータイ業界の動きを読む~ドコモ・au・ソフトバンク・ウィルコム

ケータイ7月商戦 au MNP開始後初の転出超過

2008年08月07日 | MNP(番号ポータビリティー)
7月の携帯電話販売の各社の結果が発表になりました。最近は、そんなことより代理店としての販売が低迷して、どこが勝とうが負けようが知ったこっちゃないって感じでしたが、とうとうauはMNPでマイナス▲1,200の転出超過になりましたね。auの転出超過はMNP始まって以来初のことですが、かねてよりauは失速すると2年ぐらい前から言っていたことが数字になって現実になりました。契約数自体は、純減していないようですが、失速して低空飛行になりましたね。地面に落っこちるまであと少しって感じです。

そもそも売れる理由がない・・・競争優位性がない商品を市場に送り込んで、結果の数字ばかりを追いかけている傾向は、2年ぐらい前から顕著になっていたからしょうがいないかな?7~8年前、純減が止まらずに契約数が激減していたころと、この2~3年は良く似ていました。KDDIという会社の雰囲気が昔のようになってきていましたから。来るべきときが来たという感じです。

商品やサービスで競争優位性を失いつつあるから、顧客満足だの・・・FMCとか・・最近では自分銀行なんてわけのわからない事業に力をいれています。販売現場は、顧客満足度上げるのに超がんばっている。手数料がどんどん少なくなっていく中で、割賦だのADSLの説明だとややこしい説明を時間を掛けて丁寧に説明して、接客時間が昔の何倍にも増えている=人件費コストをかなり掛けてがんばっているのに!!一体どこ見て商売してるんだよ。ケータイ電話会社なら、ケータイの端末開発・サービスの主戦場から逃げてんじゃねーよって言いたいです。ナカチェンとかフルチェンなんて大した技術でもサービスでもない。小手先の小っちゃなことやってどうするのさ。真っ向勝負してないから、ドンドン開発力が衰えているんだよ。auには、携帯電話会社として、もう一度原点回帰を期待したいですね。


TCAデータによる純増数は

1位 ソフトバンクモバイル 21万5400件
2位 ドコモ・・・・・・・・ 9万4200件
3位 au・・・・・・・・・・ 1万7000件

実際にソフトバンクだって数字を追いかけている会社だけど、2年前と比べたら、端末の商品力・新サービスの投入など、確実にがんばっているし、格段に力を付けてきている訳で、売れる理由というのがしっかりあっての営業数字なんですよね。

今日はauさんにかなり辛口のコメントを書きました。支店長や幹部にも口を酸っぱく忠言してきたことだけに、この失速ブリがとても残念でなりません。もう一度、目を覚まして欲しいものです。良いものづくりをして、昔からの販売代理店を大事にしていたら、また数字は上向くと思いますが・・・さて?



携帯販売 大失速 前年8割

2008年08月06日 | 携帯電話(ケータイ)全般
携帯電話各社の今年度第一四半期(4月-6月)の業績が発表され、各社販売台数が失速しています。ドコモでは前年比80% ソフトバンクに至っては60%。携帯電話販売代理店の経営は、まさに火の車で真っ赤かです。販売の最前線のショップの経営が立ち行かなくなりつつあります。

販売店への販売奨励金などの各種手数料の削減効果があり、営業利益では増益となりました、なんて聞くと怒り心頭です。とにかく売れないし、市場は冷え切っています。ドコモに至っては減収にも関わらず営業利益が45%増益というではありませんか。これが100%代理店イジメによる増益とはいいませんが、販売の最前線がここまで収益性で悪化すると、販売営業活動が思うようにできなくなっています。

ソフトバンクとドコモを比較すると、この四半期では営業利益の伸びがドコモの方が圧倒的大きいです。これは昨年のソフトバンクと同じ現象です。同じようにソフトバンクも割賦販売が主軸となっていますが、導入から1年10ヶ月ほど経ち、すでにその効果は一巡してしまった感がありますし、なんせ2年間の端末利用の条件があるので、機種変更をしたくても出来ないユーザーがわんさかといます。従来の販売奨励金を中心とした売り方の場合は、売れば売るほど短期業績が悪化する傾向がありましたが、割賦になってからは、販売奨励金を支払わなくて済むので、端末を売れば売っただけ増益になります。だから割賦で販売台数を伸ばさなきゃいけないんですが、大幅に失速しています。

ここまで販売が低迷するのも、割賦による目くらましで、端末を実際かなり値上げしていることも原因だと思いますね。ここまで台数が落ち込んでくると増益効果はそれなりに薄らいでくることになりますが、値上げによる1台あたりの利益と端末奨励金の削減で、販売の落ち込みは解消できていることになります。

ソフトバンクは、今後の増益はかなり苦しくなると思います。
auについては、7月-9月の第二四半期では、割賦を始めた時期なので、今回のドコモ同様に営業利益は大幅増益になるのは確実と思います。ドコモもしばらくは増益が続くでしょうね。

素人的には、販売が落ち込んで、5割近く営業利益が増益になるなんて全く意味不明の業界ですよね。まさにそこにこの業界特有のマジックがありますので、株式投資などをされている方は注意してくださいね。ドコモの今期2008年度の営業利益は、この調子だと1兆円を久しぶりに超えるかもしれません。

ただ、そんなに各社利益を出してどうするの?その分を代理店に何らかの手数料名目で還元して欲しいものです。法人所得税も累進課税にすればいいのにとさえ思ってしまいます。税金で利益の7割も払うなら、経営に苦しんでいる代理店にもう少し配分して、競争力(体力)を付けさす方が、これからのキャリア間の競争にも勝っていえけるというものではないでしょうか。ドコモの山田社長・auの小野寺社長、どうかよろしくお願いします。

最近のソフトバンクの孫社長ですが、あまり携帯電話事業には当初の頃ほど、熱心でないような気がしますね。だって代理店経営(販売最前線)の状況なんて関知せずですからね。インターネットカンパニーとかいって、中国やインドの海外の方ばかり目を向けている感がものすごく強くなってきています。今期後半からソフトバンクさんは、国内携帯電話事業がかなりやばくなって行くような気がします。どうかお気をつけくださいね、孫社長。

個人成果主義と全体最適経営

2008年08月04日 | ビジネス全般
日本人は、元来全体で動こうとします。
幼稚園のころから、運動会で赤組白組なんて言っては、全体で勝ち負けを
争ったりします。(大晦日の紅白歌合戦なんてものありますね。)
運動会のようなことをやっている国は、世界中で日本だけなんです。
とても特殊な民族なんです。
(最近は運動会も輸出されているようですが)

日本人は、妬みが強く・嫉妬深い民族で、抜け駆けは許さない。成功する人を
引きずり下ろす。出る杭は打つ。他人の成功を素直に喜んであげられない、
人の失敗を見て安心したり喜んだり、必要以上に攻撃する変な民族なんです。
今だに企業の中でもこの村社会(村八分の風習)を形成しています。

これほど陰口・悪口がヒドイ民族もありません。日本独特なんです。
全体のために、自己主張を押し殺して、あとになって影でコソコソとするんです。
だから、日本では2ちゃんやブログが大流行する訳です。
(会社・組織では正直なことを言えない。だから匿名で不満をぶちまけている)

こういった民族ゆえ、日本ではベンチャー企業が成功しない・・・
あるいは企業の新規事業が成功しにくい理由ともいわれています。


話しは変わって、米国企業活動は基本は個の成果を求めて動こうとします。
(個人主義・より良い結果を出して、3年~5年で転職してキャリアアップする
 労働価値観)
 
コーチングやチームビルディングやコミュニケーションスキルが要求されるのは、
米国型企業の場合です。個人成果主義を前提にした米国型企業こそ、必要に迫ら
れていたといってよいと思います。
だって仲間は2~3年で転職し、絶えずメンバーが入れ替わり宗教も習慣も異なる
他民族企業・国家ですからね。チームは形成されにくいし、より良いコミュニケ
ーションをとることが火急の課題でであったのです。

米国は個人成果主義を中心にやっていたからこそ、自分(個)のことだけでなく、
これからは会社やチーム全体のことをもっと考えた方が良いとなりました。

だから、全体最適を企業経営に取り入れた企業が、一時的に大成功したわけです。
それらが成功事例として、言葉を変えて日本に逆輸入されてきたんです。
米国は個人主義に+全体(チーム)という考え方を入れることで、個の短所を改
善した(補った)ということなんですね。
書籍の「ゴールシリーズ」は、これでベストセラーにもなりました。

日本型企業に話しを戻すと、元来従業員は「和」を大切にして全体行動を取りた
がるので、(全体最適志向)、スピードは遅いし、反対する人がいるとそこで頓
挫してしまい、なかなか改善改革が進まないわけですね。
だからこそ、日本人には強いリーダーが必要なのです。このリーダーが存在した
ときだけ、飛躍的に改革が進み、成長できるのです。
(これは日産のゴーン社長などが代表的な事例です)

日本人が元来全体のことを考えようとするのは長所でありますが、同時にそれは
大きな短所でもあるのです。
この短所を部分的に補い修正するのが、個人成果を部分的に組み込むことなんで
すが、一時期その全てを個人成果主義に置き換えようとしたから失敗したんです
ね。日本人にそもそも合わないのですから、これは絶対やってはいけないことだ
ったんです。

米国企業が、個に+全体としたことのその逆、日本の場合は全体に+個にする
ことが企業活動には必要だと思います。

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全体最適+個の成果 このミックスが最強
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もし個に傾きすぎることがあれば、米国型になるので、これもあまり良くありま
せん。要は全体と個のバランス・エッセンスを考えることです。

全体のことを考えるのは日本人の遺伝子だからなんて言うのはうそです。
単にそういう教育環境で私たちがそう育ってきたので、多くの日本人は比較的
すんなりと、このことを理解できます。

ある程度全体最適を考えるようにしている所に、さらに全体を考えろとなれば、
誰もが自由に身動きが出来なくなり、組織はどんどん活性力を失います。
(個で動く方が、スピーディーで機動力があることは絶対的な事実です。)

誰かの批判・妬みを恐れ、陰口悪口失敗を恐れ、静かにして回りに同調したかの
ように合わせたフリをしておくことが全体の和を乱さないことであり、他者との
衝突を避け、波風を立てないことになり、やがてこれらは組織を弱体化させます。
みんな良い子になろうとして(そのフリをして)、だーれも悪くない。
いつも全体責任で責任所在を曖昧にして、問題を包み隠すのです。
(最近の官庁・年金問題も同じです。福田内閣もしかり)

こういう現実が、日本独特の村社会型企業なのです。

村という枠組みから外れた外側では、日本人はとても自由になります。
自分の属する枠組みの外(公共の場)では、かなり自己勝手になる傾向があり
ます。若い人だけでない。むしろ高齢になる方がその傾向は強いとも言えます。

国とか社会という非常に大きな枠の中では、日本人は無責任になり、社会道徳感
が低下していく現象となって表れています。
(小さな枠の中では、村八分にならないように上手に立ち振る舞っているけど)

決められた枠組みの中では(家庭や組織)では、本当はもっと自由闊達に振る舞
い、社会全体という非常に大きな枠組みでは、逆に個をなくす(道徳感を大切
)というのが本来の理想の姿だと思います。

ところが、今の時代(当社も然り)は、その逆になっているような気がします。
個の存在意義・価値・関わりの高いところで個を犠牲にしてストレスを溜め込み、
自分の存在が薄いところ、影響が少ない所(社会全体の中)では、個の存在が大
きくなっている。(すなわち、自分勝手に振る舞っている)
この事が、今の社会不安・ストレス社会を生み出していると思います。

全体と個の存在をどうやって共存させ・相互補完させるのか?
家庭の中の個と企業の中の個と社会全体での個の存在・有り方をこれからしっかりと
考えて行きたいと思います。

ノンワーキングリッチ vs ワーキングプア

2008年08月02日 | ビジネス全般
官僚の天下りから、民間の子会社出向、さらにロクに働きもせず高給をとる管理職から、同族会社による搾取が今の日本の競争力を低下させていると思います。特にこの30年間における人口動態を考えてみれば、それは一目瞭然です。

人口構成は、本来ピラミッド型であることが理想だし、会社の組織も多くはピラミッド型になっています。しかしこの10年~20年ぐらいは、就労年齢の年齢別人口構成が逆ピラミッド型なってしまっています。また、組織のピラミッドの上部構造からはみ出した人の雇用を確保するために、外郭団体や子会社を作りで受け皿作りを行わなければなりませんでした。当然受け皿側でも、ノンワーキングで高給を取る人が多く存在するわけです。

現在の企業における年齢別人口構成が逆ピラミッドになっている場合、これを年齢別人数ではなく、年齢別所得金額でグラフを作成すると、逆ピラミッド(逆三角形)がもっときつくなってしまうことでしょうね。

年金受給年齢の引き上げ、定年退職年齢の引き上げにより、上述の問題がさらに鮮明となっています。年齢の高い人全てが決して悪いとは思いません。年齢を重ね、知識と経験で、給与以上の貢献をしている人も確かにいますが、そういう人はほんの一握りの人で、多くの場合ノンワーキングに近いと思います。官民いずれもこのようなノンワーキングリッチが増えて、逆にワーキングプアと言われるように20代30代の就労者への企業収益の労働分配が、かなり歪になっていると思います。

今振り返ると、国の成長力の源は、出生率と人口増加がベースなんだとつくづく思う今日この頃です。


http://gijutsu.exblog.jp/2114500

2000年(今から8年前のピラミッド)

CS・ES活動に取り組むと売上が落ちるって本当?

2008年08月01日 | ビジネス全般
CS活動やES活動をすると売上が伸びるって本当でしょうか?これは論理的に考えれば、有り得ない話しです。売上や利益が未来永劫延び続けると言っているのですから、冷静に考えれば、それがウソであることはすぐに解るはずですが。

顧客満足や従業員満足というフレーズは、多くの従業員の賛同が得られやすいから、企業内の理解浸透はとても早く容易です。だから、これに多くの会社経営者や幹部が一杯食わされてしまうわけです。(満足度を高めるのは結構大変です)

近年では、コーチングやチームビルディング・コミュニケーションスキルなど様々なビジネス手法が紹介されています。これらの多くも、ほとんど役に立ちませんね。赤字で倒産間近の会社が、これらでV字回復をしたなんて話はあまり聞きませんし、日本的な企業なら(外資系ではない)なおのこと役立ちませんね。

逆に外国企業こそ、コーチングやチームビルディング・コミュニケーションスキルが必要であり有効なのです。とりわけ米国の会社では、3年~5年で転職し、キャリアアップをしていくことに労働価値感があります。言い換えれば、今一緒に働いている仲間の大半は、数ヶ月とか1~2年ぐらいの付き合いで、数ヶ月もすればまた新しいメンバーが入ってきて、ドンドン入れ替わるわけです。当然、種族・宗教・生活習慣の違いが混在している訳だから、なおのことコーチングやチームビルディング・コミュニケーションスキルっっていうものが必要とされるのは、本当に当たり前なんですね。また、外資系は、個人成果主義が中心なので、仲間との協力関係(チームワーク)は元来希薄な傾向があるんですね。足の引っ張り合いをしたり、他者を蹴落としてより上に行く(出世する)ことに精を出すわけです。

だから、日本的企業にこういうものを持ち込んだとしても、日本人というのは個人成果主義ではないし、飛び級の出世もあまりないし、従来から同僚や仲間との人間関係を重視しています。もちろん飲みニュケーション(今は死語)などもある訳ですから、大した効果にはならないのです。ところが、ブームというか流行で、こういうものを取り入れてしまうのです。これらは、プラスアルファの促進効果程度のものだと認識をすべきだと思います。

それよりも、もっと根本原因にフォーカスして改善を図ることが必要なのですが、
CS・ESに興味・関心事がいってしまっているため、根本原因にメスが入らず、治癒が遅れて、競争力が低下して再生出来なくなってしまうのです。結果、何年もこれらに取り組んだがため、やがては手遅れとなってしまうケースが実はかなり多いと思います。

CS・ESが全くの無意味なんてことはありません。CS・ESを前提にして、何をするのか?何を新たに生み出すのか?何を変えるのか?どういうスキルを習得するのか?・・・
などの具体的な実践行動がなければ、本当にオママゴトにになってしまい、かえって売上が落ちてしまうことにつながるのです。業績の良し悪しは、CS・ES以外による影響(競合相手の動向・為替・原油原材料価格など・・)について真剣に議論しなきゃいけないのです。コアになる収益モデルの保証要因部分をしっかり確保したうえで、促進要因としてのCS・ES活動で少しでも効果を高めることが理想かと思います。

そうそう忘れていましたが、池田信夫さんのブログで、最近ノンワーキングリッチという言葉が何度が出てきます。その反対語は、ハードワーキングプアといった感じですが、次のブログでは、このことについてまた書きたいと思います。