Seiji Ninomiya (二宮正治)

Let me tell "JAPAN NOW"

現代日本人文芸:呉原百合蔵小説:次の総理の椅子に座る者は誰だ:第34回:フィクション

2016-10-04 05:31:53 | 日記

「官僚の抵抗があったとは知らなかった」

「物凄い抵抗だった」

 自民党支持者が安倍政権を振り返る。

「今からもあるかなあ」

「今は安倍総理が押さえ込んでいるが、次の総理になったらどうなるか」

 会話に花が咲く。

「官僚に組みやすしと思われたら反乱のノロシをあげるだろう」

「それだったら、石原伸晃先生が次の総理に就いたらすぐ抵抗されるのでは。頼りない感じがするからなあ」

 Nはこの言葉を聞いてニヤリと笑い、

「それがそうではないんだ。あのような頼りない雰囲気の人のほうがいい場合がある」

 Nのこの言葉に、

「へえ、聞いてみないと分からないもんだねえ」

「官僚の使い方にもいろいろある」

 Nはまたニヤニヤ笑った。