goo blog サービス終了のお知らせ 

小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

余録 ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」の主人公… / 毎日新聞

2025年04月07日 | オピニオン
70年を迎えた2024年の毎日デザイン賞に選ばれたエンジニア集団「nomena」の武井祥平代表=東京都台東区で2025年2月27日、宮本明登撮影

毎日新聞 2025/4/7 東京朝刊

 ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」の主人公、酪農家のテヴィエは、娘婿の仕立屋のために神様にこんなふうにお願いをする。「ミシンってのはお高いんでしょうね、見たことないんですが」。全国公演中の舞台で市村正親さんが演じている

20世紀初頭の帝政ロシア時代、苦難の中にもテヴィエらは懸命に生きる。「神様が戦争、革命、洪水、疫病やらで、お忙しいのはよくわかるんですが」。貧しい者にも時間を割いてほしいというセリフに、世の不条理が浮かぶ

▲ミシンは、技術の進歩と暮らしの変遷を映す鏡だ。産業革命で生まれ、19世紀半ば、米国の南北戦争中に軍服や軍靴を量産したことで飛躍的に発展したと、「ジャノメ100年史」にある。日本初の国産ミシンメーカーとして創業したのは1921年のことだ


▲戦争が終わり、需要が高まった。50年代初め、海外に販路を広げる中で大ヒットしたのがインダストリアルデザイナー小杉二郎が手がけた「320型」。メタリックカラーの近代的なシルエットが斬新だった

▲デザインと、産業製品の価値は切り離せないという認識が高まり、高度経済成長の始まりとともに、いまの「毎日デザイン賞」が創設されたのが70年前。第1回の工業デザイン部門は小杉の仕事が受賞した(リンク先に武井さん解説の作品紹介動画や受賞インタビュー等もあり)

社会が変われば、デザインの思想や概念も変わる。歴代受賞者の仕事を見ていると、どんな時代を生きてきたのかよくわかる。そしてどう生きたいのか。デザインは未来も考えさせてくれる。



 ミシンと言ったら、ついこの間まで放送していた「朝ドラ『カーネーション』(の再放送)」で尾野真千子さんが夢中で取り組んでいた足踏みでミシン針を動かすタイプで、私も子供の頃から馴染んでいて「雑巾」くらいは自分で縫えたものだ(笑)。ところが結婚して家内が机の上にポンと載せて使っている初めて目にした電動ミシンが、なんだか玩具みたいに思えた。

 テレビで馬鹿殿トランプ氏の解説ばかり観ていたが、このコラムに出会えて、やっと広い現代世の中に戻って来た気がした。でも記事にリンクをつけた「20世紀初頭の帝政ロシア時代」に「19世紀半ば、米国の南北戦争」の歴史用語に目をやると、私には現代のプーチン氏にトランプ氏をまた思い浮かべてしまう。このお二方はひょっとしてタイプカプセルで現代にやって来た人なんではないだろうか?(笑)。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 機関銃と琴と親指に電子レン... | トップ | 朝ドラ 万歳!パート2 (笑) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

オピニオン」カテゴリの最新記事