
毎日新聞 2025/4/28 東京朝刊
全世界に高関税を発動したトランプ米大統領は1期目から米国の貿易赤字解消に固執していた。その不条理さを当時の政権幹部がたしなめた。赤字が減ったのはリーマン・ショック時などに限られると指摘し「減らしたいのなら実現できますよ。経済をパンクさせればいいだけです」
▲経済大国の米国は消費が活発なため輸入も多い。赤字を減らしたければ大不況に陥らせるしかないと説いて諦めさせようとした。だがトランプ氏は理解せず、幹部は後に辞任した(ボブ・ウッドワード著「FEAR 恐怖の男(トランプ政権の真実)」)
▲無理筋の話を強引に進める手法はエスカレートするばかりだ。不安視した市場で米国売りが広がり、トランプ氏は異常な税率となった対中関税引き下げを示唆したが、「中国の出方次第だ」となお強気だ
▲日本も交渉を本格化させているが、高関税を逃れるためだけに、一方的な譲歩を迫られる恐れがある。交渉とは名ばかりの威圧の場にほかならない
▲不動産取引で財を成したトランプ氏は自伝で「求めるものを手に入れるまで押して押して押しまくる」ことが秘訣(ひけつ)と記した。国同士の関係も勝ち負けや損得でしか捉えていないようだ
▲戦後の世界経済が発展したのは各国が互いに関税を下げて貿易を活発にしたからだ。多国間の貿易自由化交渉を提唱したケネディ元米大統領は「関税は一方的であってはならない。あらゆる国家が利益を得られる共同体をつくりあげる」と語った。協調をリードした米国の姿は今、見る影もない。

トランプ氏が主役の関連ニュースは関税90日間の停止どころか、大統領の退任まで続くのじゃーないのかな?
ケネディ元大統領は、43歳で大統領に就任したが、片やトランプさんは1期目が70歳、2期目が78歳で就任したのか。ケネディ氏のことも詳しくは知らないが上記のコラムだけでも、いかに有能な人だったかと思ってしまう!

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