
昨年、静岡県下田市で行われた黒船祭に参加し、ペリー艦隊来航記念碑の前で話し合うペリー提督の縁者マシュー・ペリーさん(右)とハリス初代駐日総領事の縁者サリー・ラッシュさん=2024年5月17日、若井耕司撮影
毎日新聞 2025/4/18 東京朝刊
幕末の黒船来航で右往左往した江戸幕府の対応策に「ぶらかし」戦術があった。辞書にない言葉だが、相手を「たぶらかす」意味らしい。九代水戸藩主、徳川斉昭は幕閣から「五年十年ぶらかす」ことを提案されたと日記に書いている
▲開港に応じるとも拒否するとも言わず、時間を稼ぐ間に防備を整える算段だったという。事前の研究で「日本は権威に弱い」と見てとったペリー提督は黒船を東京湾に乗り入れ「ぶらかし」が通用しないことを知らしめた
▲明治から長く活躍した言論人、徳富蘇峰は「ぶらかし」戦術を徳川末期の「致命的病因」と断じた。もっとも他に良案があったとも思えない。幕府も長崎のオランダ商館長から情報収集し、軍事力を使わせないよう注力していた
▲それから約170年。黒船のように猛威を振るうトランプ米大統領を相手にした関税交渉が始まった。ディール(取引)の達人を自称するだけはある。機先を制するように自ら交渉に乗り出して日本側を驚かせた
▲一方で就任から3カ月の関税政策は朝令暮改が続いてきた。果たして思惑通りなのか。見極めも必要だろう。「せいては事を仕損じる」。石破茂首相の言葉は的を射ている
15日、米ホワイトハウスで行われた行事に向かうトランプ大統領。16日に赤沢亮正経済再生担当相と会談した=ロイター
▲交渉に事前の情報収集や戦略が必須なことは古今東西に共通する。相手の対応に一々、驚いてはいられない。安保を経済交渉に持ち出す米側の狙いは弱点をついた、一国ごとの個別撃破ではないか。欧州連合(EU)と連携するなど米国の思うつぼにはまらない知略がほしい。

私もついつい関連の政治解説番組ばかり観ているが印象としてかなり手ごわそう。どの評論家も言っていないけど、関税を下げるには安倍元首相の戦闘機の爆買いみたいなことでもしない限り自動車や鉄鋼他の関税は落ち着きそうにない気がする。
石破首相は「防衛費は日本が決めるものだ。 他国に言われて決めるものではない」と繰り返し述べているが他に取引材料はあるのかな?引き算、足し算しか頭にない令和の黒船には、理屈は全く通じそうにない。「チーム石破組」頑張れ!
毎日新聞 2025/4/18 東京朝刊
幕末の黒船来航で右往左往した江戸幕府の対応策に「ぶらかし」戦術があった。辞書にない言葉だが、相手を「たぶらかす」意味らしい。九代水戸藩主、徳川斉昭は幕閣から「五年十年ぶらかす」ことを提案されたと日記に書いている
▲開港に応じるとも拒否するとも言わず、時間を稼ぐ間に防備を整える算段だったという。事前の研究で「日本は権威に弱い」と見てとったペリー提督は黒船を東京湾に乗り入れ「ぶらかし」が通用しないことを知らしめた
▲明治から長く活躍した言論人、徳富蘇峰は「ぶらかし」戦術を徳川末期の「致命的病因」と断じた。もっとも他に良案があったとも思えない。幕府も長崎のオランダ商館長から情報収集し、軍事力を使わせないよう注力していた
▲それから約170年。黒船のように猛威を振るうトランプ米大統領を相手にした関税交渉が始まった。ディール(取引)の達人を自称するだけはある。機先を制するように自ら交渉に乗り出して日本側を驚かせた
▲一方で就任から3カ月の関税政策は朝令暮改が続いてきた。果たして思惑通りなのか。見極めも必要だろう。「せいては事を仕損じる」。石破茂首相の言葉は的を射ている

▲交渉に事前の情報収集や戦略が必須なことは古今東西に共通する。相手の対応に一々、驚いてはいられない。安保を経済交渉に持ち出す米側の狙いは弱点をついた、一国ごとの個別撃破ではないか。欧州連合(EU)と連携するなど米国の思うつぼにはまらない知略がほしい。

私もついつい関連の政治解説番組ばかり観ているが印象としてかなり手ごわそう。どの評論家も言っていないけど、関税を下げるには安倍元首相の戦闘機の爆買いみたいなことでもしない限り自動車や鉄鋼他の関税は落ち着きそうにない気がする。
石破首相は「防衛費は日本が決めるものだ。 他国に言われて決めるものではない」と繰り返し述べているが他に取引材料はあるのかな?引き算、足し算しか頭にない令和の黒船には、理屈は全く通じそうにない。「チーム石破組」頑張れ!
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