仲畑貴志選の万能川柳 から（正月編）

「ハワイから女房くれた年賀状」 　麦そよぐ　川越
　（選者の秀逸作品）旦那さんはひとりさみしくお留守番なのかな？

「売れないか一月だけの日記帳」 　おーい銅将　宝塚
　日記を書く人もどんどん減っていくことだろうね。第一ボールペンを握るのも年に10回くらいあったかなかったか！

「本殿で銀行マンが札数え」 　我楽多　枚方
　銀行マンさんご苦労さま。神社の吹きさらしの中で元旦から預金の獲得なんだね。　

「日の丸が今年も出てる老いひとり」 　村上照勝　福岡
　特に新興住宅地では国旗は掲げられないね～。この間、1本だけ目にとまった！決して愛国心がないわけではないんだろうが、戦後教育と関係あるんだろう。あっこの句は、ご老人の一人暮らしを詠まれていたんだ！

「物干しにサンタ服あるお正月」 八ツ橋　京都
　可笑しい。来年のために洗濯してしまわれるんだ。この間“笑っていいとも”を見ていたら石田純一・東尾理子夫妻のお話では旦那さん、車の中でサンタ服に着替えて髭までつけて、愛妻のもとに帰ったんだって！まめだねー。女性にもてるためにはここまでやらなくっては！！

「嬉しくてあとは寂しい子の帰省」 　まいこパパ　長崎
　年末の空港や新幹線駅の嬉しい出迎えの後の別れのテレビニュースだね。関西に戻る時の親父の姿も思いだすな～。

「銀行で両替されるお賽銭」 　宮本佳則　久喜
　そうか、100円玉や500円硬貨はお札になって神社に戻るのか。

「柏手も五七五の初詣」 　春ちゃん　北九州
　かしわでは二拍手ですよ～
参拝の作法http://www.youtube.com/watch?v=mjGwVlgT-pU 　

「『爺が好き』孫に言わせるお年玉」 のびた　亀岡
　そうだね。おおむがえしでも爺は嬉しいだろうね。まだ経験なし。

「孫からの賀状１年飾っとく」 　小藤正明　越谷
　爺婆にとっては宝ものだよね。

「禁煙の書き初め今年こそをつけ」 　高橋春雄　久喜
　書き初めって出来ないことを書くんだっけ。しかしタバコの値上げもあって禁煙していく人は増えていると思う

「ちょっぴりの残念混じる福袋」 　お鶴　北九州
　「福袋　当り外れは　おみくじよ」

「また１年　３万人が死ぬのかな」 　あげあし鳥　蕨
　自殺者の数だね。列車の飛び込みは後を絶たないようだ。トルストイの『アンナ・カレーニナ』の映画を観ていたら鉄道自殺が出てきて衝撃的だったが、あれって現代のお話なんだね！

「初詣ポケットの手が小銭選（よ）る」 　上田豊　金沢
　わかる、わかる小泉元総理も靖国神社でポケットから小銭を出したこともあったっけ。

「元旦に生存証明　年賀状 」　松中喜一郎　枚方
　はっはっは。そうかな？子供が出している場合もあると思うけど。

「新年の初外出は病院へ」 　焦点外　東京
　ありゃー、小父さんも1月5日は虫歯の治療だ！！！
　
「初日の出普段と同じ日を拝む」 　土屋昭三　半田
　そうなんだよね。12/31も1/2もおんなじ朝日なんだけど・・・。

「さて今年どんな新人万柳に」　えっちゃん　東京
　いやいや、仲畑貴志さんに選ばれて新聞とネットに掲載されたら、新人を通りすぎていますよ。

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