横濱kabitanの、あれこれ話

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日米アニメ比較⑧

2009年12月11日 04時59分20秒 | ASTROBOY

-続き

◎第3部:21世紀のアトム◎
●〔アトムの時代は来たか(朝日紙-2003,4/3)〕
『=新アニメ表情豊に=
 6日から,フジ系で新シリーズ『(日米合作)アストロボーイ 鉄腕アトム』放送が始まる。
 新しいアトムは,現実とは時空の異なる世界で様々な困難と立ち向かう。
 新作の対象年齢は,9~13歳-
「子供だましが通用しない世代」
と,手塚プロ事業部の人。アトムの表情にも,強い意志や戸惑いなどが覗く-
「勧善懲悪(かんぜんちょうあく)な旧作と違い,人間のような心を持つロボットゆえの苦しみも描いた点では,原作に近い」』
●〔アトムの「心」を守り抜く,手塚プロ社長-松谷氏(朝日紙-2003.4/12)〕
『アトムは,米ハリウッド映画『ASTROBOY(04年公開予定)』になる。
 その交渉中の96年。同じ映画会社制作『ゴジラ』のプレスにハッとした。日本生まれのゴジラとは,似ても似つかない【大トカゲ】。日本で50年も愛されてきたアトムを,そんな目に遭わす訳にはいかない。
「二の舞は絶対にイヤだ」
 制作上の主導権を求める相手との交渉は20数回。そして,契約書にはアトムの写真4種を付け,その性格についても,手塚プロ側の3回の修正権・キャラ承認権を盛り込んだ。収益の取り分けも
「通常の範囲以上」
 担当の米国人弁護士に
「タフな日本人。こんな契約はもう出来ない」
と舌を巻かせた。
「機械文明と人間の共存,アトムの優しさ・・・手塚が訴えた基本は譲れませんから。
 しかし,味付けは,ハリウッドらしく自由にやってもらい,アトムの新しい良さを見出した,とも思った。
 金額の問題じゃないんです。アトムというロボットをまず,しっかり理解してもらいたかった。キャラ開発担当部門でもらったりしました」』
●〔アトム 米で三度目デビュー(朝日紙-2003.6/11)〕
『ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメントと手塚プロは,『アトム』を来年初めから全米でも放映を始める。
 米国では,ワーナーブラザーズ傘下(さんか)の子供向けケーブルTV『キッズWB!』が全26話を放映。
 『アストロボーイ 鉄腕アトム』は,今春から全50話の放映がスタート。ソニーによると,製作費は一話当たり約3000万円と通常のTVアニメの約3倍(60~90分程の金額)。スタッフ陣に外国人(主:米/副:中)を加えるなど,元々,世界展開を見据えて製作されたモノで
「普遍的テーマが織り込まれており,米国でも子供達の人気を集める筈」
と話している』
●〔米国で初代『アトム』アニメDVD発売(英語でアニメマンガ-2006.4/10)〕
『3月28日に発売されたが,4月10日付NYタイムズ日曜版に取り上げられた。
 記事では,アトムシリーズの丁寧な歴史的解説やBOXセットの説明により,日本アニメの歴史に置いてこの作品がいかに重要かに指摘している。更に,このシリーズ自体が手塚の作品に与えた影響,人種差別へのメタファーとしてのロボットと人間の関係性に付いても言及している』

◎第4部:21世紀のジブリ◎
●〔『千と千尋』4部門受賞(東京紙-2003,2/3)〕
『国際アニメ映画協会主催アニー賞で,作品/監督/脚本/音楽-を全て受賞。
 アニー賞は,アニメでは最も敬意のある賞とされている。
 スタジオジブリのスティーブン・アルパート氏が代理スピーチをし,受賞理由について
「色使いやデザインだけでなく,深みのあるストーリーが評価されたのではないか」
と述べた』
●〔『千と千尋』アカデミー賞(朝日(夕)紙-2003.3/24)〕
『『千と千尋の神隠し』は,米国の興行成績で他の候補作に比べ一ケタ二ケタも劣っていた。受賞したのは,宮崎監督の高い技術と創造性に対する米アニメ制作者達の賞賛と,画面の奥の深いテーマ性に惹かれた評論家の高い評価が後押しになったからだろう。
 宮崎監督は,子供向けアニメの枠の中でも,複雑でちみつな物語に挑む。ディズニーなど子供向けアニメ制作者の中には,そんな監督の姿勢に共感と憧れを覚える信奉者が多い。
 長編アニメ部門で最大のライバルだったディズニー映画『リロ・アンド・スティッチ』のクリス・サンダーズ監督も,
「『となりのトトロ』が,全ての映画のベストの一つ」
と言う。空中アクションや,危地で勇気と思いやりを発揮するヒロインのリロには,はっきりと宮崎作品の影響が見て取れる』
●〔喜びと戸惑い,交錯『千と千尋』アカデミー受賞でジブリ(朝日(夕)-2003.4/25)〕
『当初,米国の配給会社の多くから【公開は無理】と低く評価されていたという。
「確かに映画には時代性と普遍性,二つの側面がある。でも,時代を超えて大切なモノを探す事こそが,僕らの仕事だと思う」』

-続く




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