ウェザーコック風見鶏(VOICE FROM KOBE)

風の向くまま、気の向くままに……

中国の人たちに関して考えること

2007-05-27 06:50:01 | 文化・学術

 中国は社会主義政体の国であり、欧米の多くの国々や、日本のような資本主義政体の国家とは異なる。
 しかし、そこで暮らす人たちと、欧米や、日本で現実に生活している人々との間で、どれほどの違いがあるのだろうかと疑問に感じる。逆に、あまり違いはないのではないかとも思う。

 中国は営々と4000年の歴史を刻み、日本も有史社会に入り約1500年になんなんとしている。その間、日本は大陸文化の影響を受け、1500年という歴史を刻んできている。
 中国が社会主義政体であるとはいっても、いわゆる第二次世界大戦で括られる戦乱の時代の、日本軍部の侵略戦争に対抗する抗日戦線を指導した毛沢東以後のことであり、ここ50-60年の歴史ということになる。
 4000年の歴史の積み重ねの中で、極めて短い歴史期間ということになる。
 このような短期間に、その国民性なりが、大きく変化することはないのではないかと思う。
小説 十八史略〈4〉

講談社

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 第二次世界大戦の戦乱の最中、多くの日本人の子供たちが中国に取り残された。いわゆる、「日本人残留孤児」にかかわる問題である。
 日本に帰国したいとの残留孤児に願いをかなえるため、政治レベルでも取り組みがなされ、多くの人たちが帰国している。

 しかし、ここで思うのは、「誰が日本人残留孤児を育てたか」ということである。いうまでもなく、中国の人たちが母となり、父となりして、命を守られ、育てられたことになる。
 端的にいってしまえば、「戦時下、敵国の人々が置き去りにした、あるいは、取り残された子供たちを育てた」ということになる。
 ここに、「中国の人たちの国民性」の一端を垣間見ることができるのではないかと感じる。
中国 第三の革命―ポスト江沢民時代の読み方

中央公論新社

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 確かに、政治面、経済面では、チャイナリスクであったり、知的財産権保護の問題であったり、国家レベル、国政レベルで、中国は多くの面で問題を抱えているのは間違いないところであろう。
 このような点は、国家間論議を通じて解決されるべき問題である。

 ここ神戸にも多くの中国系の人たちが生活している。私のすぐ近所にも、台湾から日本に移り住んだ方が生活している。
 このような、多民族で構成される自治体に居住しているためか、他方で、「国家もしくは国政の形態≠国民性」ということを認識する必要があるのではないかと感じている。
近代中国は日本がつくった

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