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熱意こそ、ことを成し遂げる要諦 - 松下幸之助氏

2008-05-15 08:01:31 | 企業戦略
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 NIKKEI NET BIZ+PLUSコラムコーナー、中島孝志氏の記事を再び取り上げる。タイトルは、「熱意こそ、ことを成し遂げる要諦 ‐ 松下幸之助氏」である。
 記事自体は、2006年6月7日付で公表されているもので古いが、経営を展開していく上で、基本となる考え方、哲学が内包されており、読んでいて興味深い。
 記事タイトルにリンクを張っておくので、興味のある方はチェックしてみるとよい。

 中島氏も、「『熱意をもって仕事に取り組め』『常に問題意識を持ち、経験することを重要な体験と考えろ』『自信の裏には謙虚な心』 - 松下さんの愛した数式から得られるビジネスの法則は、いつの世にもビジネスマンの羅針盤といえるでしょう」と締めくくっているが、まさにその通りではないかと感じる。。。
 参考になると思われ、記事を引用しておく。

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 記事引用
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 …(前段略)…

○熱意こそ、ことを成し遂げる要諦

 松下幸之助さんとの縁は、私がPHP研究所に入社したときからです。

 …(中略)…

 松下幸之助さんが愛した数式は、今から23年前、幸之助さんから直接に薫陶を受けた、松下関連企業役員のNさんから聞いたものです。

 ある日、Nさんは幸之助さんから禅問答のようなやりとりを切り出されました。

 松下さん「商売とは君、何でするものや」。

 Nさん「・・・」

 松「知恵でするものや。まずは肝心の知識がないとでけん」

 「ただな、知識だけではあかん。熱意がなければ話にならん。しかも知識と熱意は足し算ではなくて掛け算や」

 つまり、知識が10、熱意が0の場合、足し算では10ですが、掛け算だと0にしかなりません。一方、知識5の人間でも熱意10なら足し算では15にしかなりませんが、掛け算だと50でこちらの圧勝です。

 …(中略)…

 「熱意こそ、ことを成し遂げるいちばんの要諦や」。松下さんはこう強調したそうです。

 …(中略)…

 松下さんが社長や事業部長なり、リーダーを任命する際に最も重視したのがこの「熱意」でした。「人の上に立つ者は、知識や才能は劣ってもいいが、熱意に関して誰にも負けないものを持たなくてはいけない」。指導者に強い熱意があれば、必ず部下を動かす。その熱意に感じて、知恵ある人は知恵を、才能ある人は才能を、力ある人は力を提供してくれるようなものです。

○常に問題意識を持ち、体験を糧にする

 松下さんはこの熱意に加えて、商売にはさらに体験と経験が大切、と言っています。「塩のからさ、砂糖の甘さはいくら本で読んでもわからん。だが一度なめてみたら、誰にだってわかる」というわけです。

 しかも「経験には大中小の3種類あり、体験した者が大とするか、小と感じるかで同じ体験でも分かれてしまう」と続くのです。
 この話のミソは、同じ体験をしても自分の心に大きく響く人もいれば、小さくしか響かない人もいる。その違いは頭の中に問題意識を持っているかどうか、ということです。

 …(中略)…

 問題意識を持つにはどうすればいいのでしょうか。何事も好奇心を持ち、常に面白いものを探す姿勢を保ち続ける。松下さん流にいえば「おもろいことを追求し続けることが問題意識につながり、熱意も生み出す」ということでしょう。

 松下さんのビジネスの図式はこれで終わりではありません。「知識×熱意。それに体験、経験を足してもまだ足りんのや」。これらのほかに商売に不可欠な要素とは…。
 「怖さ。畏怖の念や」と松下さんは説明したそうです。

○怖さを知れば謙虚になれる 

 「怖さを知る」。ここで松下さんが言いたかったのは、「経営者として傲岸不遜になるな」ということだと私は考えます。…(中略)…耳が痛い話を聞いて「ああ、ありがたい」と思うことができれば自信につながりますし、「そんなことがあるはずない」「よくこの俺に意見できるな」と考えれば傲慢になります。

 私が松下さんにインタビューした際も、「この人は自信に満ちているが傲慢な人ではないな」と感じました。

 …(中略)…

 松下さんは商売人としての地獄を見てきたからこそ、人の意見に自然と耳を傾ける姿勢を維持できるのではと思います。怖さを知ると謙虚さが生まれます。

 「熱意をもって仕事に取り組め」「常に問題意識を持ち、経験することを重要な体験と考えろ」「自信の裏には謙虚な心」――松下さんの愛した数式から得られるビジネスの法則は、いつの世にもビジネスマンの羅針盤といえるでしょう。
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 Written by Tatsuro Satoh on 15th May, 2008

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