録りだめの映画を消していると 今年1月に録画した『太陽がいっぱい』
があり もう何度も観ていますが 座って最後まで観ました。
日本公開が1960年ですから もう63年も昔になります。撮影時25才の
アラン・ドロンは これ1本で 世界中の女性を虜にしました。
貧しい青年トム・リプリーは 恋人と地中海でバカンスをすごすドラ息子の
フィリップを 連れ帰ったら 大富豪の父親から5,000㌦ をもらえる条件で
イタリアに行き 連れて帰るべく行動をともにします。
フィリップの恋人も連れ3人で ドラ息子のクルーザーでセーリング中も
彼女の前で フィリップはしつこくトムをさげすみ 屈辱と憎悪・嫉妬から
ついにトムはフィリップを・・・
ドラ息子のフィリップ役はモーリス・ロネで ルネ・クレマン監督はこの
作品の3年前にも『死刑台のエレベーター』で彼を使い 監督お気に入りの
俳優です。
ですが私はどうしても モーリス・ロネと聞くと 死刑台の・・ のほうが
強く印象に残ります。
モーリス・ロネは1983年に 55才で亡くなりました。
AMAZON VIDEO様から拝借
フィリップの恋人役マリー・ラフォレは当時20才 セーラーカラーの服が
焼けた肌に似合っています。 彼女は2019年に 80才で亡くなりました。
上昇志向の強い貧しい青年が 完全犯罪を狙い 思惑通りほぼ成功した
かに見えましたが最後には・・・というミステリーで
今とは大きく違うでしょう 60年前のレトロな船着き場も見られますし
ニーノ・ロータの 哀愁を帯びたメロディーもヒットしました。
何回観てもこの作品は ラストシーンが印象に残ります。
全てがうまくいき 金も友の恋人も手に入れたトムが 海辺の喫茶店で
「太陽がいっぱいだ」と満足の表情でつぶやく あのラストシーンです。
2000年日本公開の 主演マット・ディモンの『リプリー』がリメイク版と
聞いていますが まだ観てないです。
2018年 当時83才の彼にNHKがインタビューした
『アラン・ドロン ラストメッセージ』を観ました。この番組からのちの
情報はわかりませんでしたが 昨年 驚きの声明を出していました。
世紀の美男子アラン・ドロンは 療養しているスイスで 人生を終える
計画をしており すでに弁護士と 財産分与の話をしているそうです。
名作『太陽がいっぱい』は63年経ったいま もう少し映像が鮮明に
ならんかね? と思う箇所もありますが
ルネ・クレマン監督が最初から そのように撮っているかもです
TV画面から 写真を2枚拝借しました。