ふくの映画ブログ

映画の紹介です

「みかんの丘」

2023年12月13日 | ヨーロッパ映画など(英語圏以外)
2016年公開の映画の紹介です

監督は、ジョージアのザザ・ウルシャゼ。
エストニアとジョージアの合作、紛争のさなかですがヒューマン・ドラマ映画です。
主演・出演は、レンビット・ウルフサック、エルモ・ヌガネン、ギオルギ・ナカシゼ。


(あらすじ)
1992年。
ジョージアとアブハジア間で紛争が勃発し、
エストアニア人はコーカサスへ移住し、村には数人しか住んでいませんでした。
みかんの木箱職人のイヴォと、みかん農家のマルゴスは未だこの地域に残っており、
2人は協力しあいながら暮らしています。
尋ねてきた兵士から前線が近いと聞いたイヴォは、
マルゴスのみかんを早めに収穫しようとします。
しかし直後に銃声と爆音が響き、さきほどの兵士と敵のジョージア兵が撃ち合いをした跡が残っていました。
イヴォとマルゴスは負傷したアブハジア兵士・アハメドを家へ運びます。
そして、亡くなった兵士を埋めようとした時、イヴォは敵の兵士の一人が生きている事に気付きます。
結局二人とも手当をする事になりますが、
アハメドは敵のジョージア兵・ニカが同じ家にいる事を知ると敵意をむき出しにします。
イヴォは自分の家で人を殺すなと、アハメドをたしなめます。
ニカがやっと歩けるようになった頃、アブハジア人の兵士達が家の前にやって来ました。
敵意をむき出しにするニカに、イヴォは冷静に話し、
間もなく兵士たちは小屋の中に入ってきてしまいます・・・

************************************************************
土地を離れない理由を秘めているイヴォ役は、レンビット・ウルフサック。
「こころに剣士を」(2016)の出演があります。

マルゴス役はエストアニア出身のエルモ・ヌガネン。
監督作品に「1944 独ソ・エストニア戦線」(2015製作)、「バルト大攻防戦」(2002製作)があります。

この映画のDVDはみかん色一色なんです。
とってもかわいいです。

≪ アブハジア紛争 豆知識 ≫

1989年、ジョージア(グルジア)がアブハジアの統合を強く主張しますが、アブハジアは反対し、独立を考え始めます。
1991年、ジョージアが独立を宣言します。
1992年、アブハジア自治政府も独立を宣言しましたが、国際的に認められませんでした。
その後、ジョージア政府は3000人の部隊をアブハジアに送り、『アブハジア戦争』が起こります。
1994年、停戦合意が成立しましたが、未だにもやもやしているみたいです。

※ 地理的にはイランの南あたりです。




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この映画は、ブログ開設当初の再アップを書き直したものです
あまり身近ではない紛争ですが、一般人のたたずまいが伝わってきました

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (yoko-2-1)
2023-12-13 16:45:52
素敵な映画紹介と素敵な解説をありがとうございます。
返信する
おはようございます (yoko-2-1さんへ)
2023-12-14 08:05:18
戦争ものや紛争物の映画は多々ありますが、
こういうストーリーには心を打たれます
確認する資料は自分の為でもあるんです
本当に知らないことが多く、
映画でたくさん教えられます 
返信する

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