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金正恩氏の娘キム・ジュエ氏は後継者なのか 度重なる登場で存在感増す2023年2月10日ジーン・マケンジー、ソウル特派員

2023-11-19 09:27:42 | 連絡

北朝鮮の首都・平壌で8日夜に実施された軍事パレードで、「怪物ミサイル」とも呼ばれる大陸間弾道ミサイル(ICBM)が登場した。

しかし、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が披露したのは兵器だけではなかった。総書記の隣には娘の姿があった。

金氏がいつものようにバルコニーの中央に陣取ると、そこに黒い服を着た少女が加わった。異例の光景だった。

この少女は、10歳前後の次女キム・ジュエ氏とみられる。

ジュエ氏が公の場に姿を現したのは、この3カ月足らずで5度目だ。

その短い間に、ジュエ氏はめざましい変貌を遂げた。金氏の後継者に選ばれた可能性がますます高まっている。

昨年11月にICBMの発射実験の場で初めて姿を現した際には、さまざまな憶測が飛び交った。 

この少女がいつか、世界で最も秘密主義的な国家を率いることになるのだろうか――。

大勢の人がそうささやいた。

ただ当時は、あまりに大きな飛躍といえた。

白いダウンジャケットに赤いバレエシューズ姿で、髪をポニーテールに結び、父親の手を握るジュエ氏はとても幼く見えた。

金氏は自分が「いい父親」であることを強調したかっただけなのかもしれない。

または、全ての兵器を持っている金一族の権勢はこれからも続くと、明確に示したかっただけかもしれない。

しかし、まだ小さいジュエ氏は公の場に登場する度に、大きく成長しているように見える。

パレード前日の7日夜、ジュエ氏は軍の最高幹部が集まる宴席に出席した。
この時は白いシャツに、黒いボタン付きのスカートスーツという控えめな服装で、髪を後ろで留めていた。

その時の写真に、多くの北朝鮮ウォッチャーが目を見張った。
どの写真にも、軍関係者に囲まれ、父親と母親の間で中央に座るジュエ氏が写っていたからだ。
通常なら金氏が座る場所だ。
 

もう一つ、興味い変化が見られた。

国営メディアがジュエ氏を表現するのに使った言葉だ。

公の場に初登場した際には、国営メディアは金氏の「最愛の」娘と紹介した。しかし、7日の宴席に関する報道では「尊敬する」娘に格上げされた。

「尊敬する」という形容詞は、最も尊敬を集める者だけに許される。

金正恩氏も、将来の指導者としての地位を固めて初めて「尊敬する同志」と呼ばれるようになった。

北朝鮮は建国以来、金一族が3代にわたり統治してきた。

国民は、金一族は神聖な血統の出身で、金一族だけが国を導くことができると教えられている。

金氏は確実に4代目にその座を譲りたいのだろう。

しかし仮にジュエ氏が後継者だとしても、なぜこんなにも早い時期に、しかも急いで彼女を披露しているのだろうか。

金氏はまだ39歳で、ジュエ氏は小さな子どもだ。

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金氏は8歳のとき、父・金正日氏(故人)の後継者に指名されたとされる

ただ、軍指導部で内々のことだったという。

そのことが公にされたのは、父親が死去する1年前のことだった。

i①そのため金氏は、最高指導者として不安定なスタートを切り、権力固めのために冷酷な動きもみせた。

それだけに金氏は、娘が引き継ぐまでに地位固めをして、自分の時よりも娘が楽に権力を継承できるようにしているのかもしれない。

➁あるいはもしかしたら、金氏の健康状態はあまりよくなく、世間で思われているほど先が長くないのかもしれない。

もちろん、どちらについてもはっきりしたことは分からない。

金氏が娘への継承にこれほど時間をかける別の理由として、根深い家父長制社会の偏見の克服が挙げられるかもしれない。
北朝鮮では、金氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏のように女性が高位の職に就くことはあっても、女性が国を率いたことはない。
 

ただ、北朝鮮を注視しているウェブサイト「NKニュース」のアナリスト、ジェイムズ・フレットウェル氏は、この問題は乗り越えられるとみている。

「北朝鮮は男性優位の社会だが、金一族優位の社会でもある。

彼女は何よりその血統を理由に、指導者の候補となり得る。 

男性であれ女性であれ、金一族以外の人物がトップの座につく方が驚きだ」

とはいえ、女性をトップに据え、国民や軍、エリート層から本当に受け入れられるには、努力が必要だ。

ジュエ氏の北朝鮮の次期指導者としての地位は、保証されているとは到底言い難い。だが世間に姿を現すたび、その可能性が高まるように見えるのは確かだ。

(追加取材:ケリー・アン)

(英語記事 Why presence of Kim's daughter raises succession talk)





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