感染症内科への道標

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Ehrlichia ewingii

2014-12-11 | 微生物:細菌・真菌
First reported case of Ehrlichia ewingii involving human bone marrow
JCM
M. Brandon Allent et al

65歳女性が倦怠感で救急外来に受診した。彼女は5日間の熱感、湿性咳ソウ、全身筋肉痛、進行性の倦怠感を認めた. 吐き気、下痢、出血、発疹はなく1か月前にST合剤でUTIに対して治療歴があった。(without resolution). 庭で複数回の虫刺されとペット犬との密接な接触歴があった。

既往歴として糖尿病、高血圧、甲状腺機能低下症、喉頭の扁平上皮癌(放射線療法と化学療法で2年前に軽快).身体所見としては101.3度の発熱と両上肢の点状出血とあざを認めた。
採血ではWBC 2000, 血小板32万, TBIL1.3, LD 313, Hb8.9, 抗核抗体1:160
→入院しCFPM+VCM+Doxycycline
末血:intracytoplasmic morulaeを伴う桿状核球, 反応性リンパ球、単球、変形赤血球
骨髄:骨髄球由来細胞、形質細胞でintracytoplasmic morulae

Anaplasma phagocytophilum 1:640( Arkansanでは流行しておらず IgMは1:16未満であった)
Ricettsia rickettsia: 1:64(IgM, IgGは陰性). Francisella tularensis:陰性
Mayo laboratoryに送られE.ewingii陽性. A.phagocytophilum陰性. E.chaffeensisinsei 陰性

Ehrlichiosis: Tick borne rickettsial illness
米国:南東部~中部, 夏. E.chaffeensis, E.ewingii, E.muris-like organisum
白血球減少、貧血、血小板減少症、肝酵素上昇.
抗体はcross reactivityを起こしやすい 
CDC: E.ewingii (28), E.chaffeensis (2645)


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